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ターメリック:この強力なスパイスは運動パフォーマンスに効果的?

著者:エリック・マドリッド医学博士

紀元前490年、マラソンという町での戦いに勝ったことを報告するために、ピリッピデスがアテネへの道を26マイル(約40キロ)走りました。それから2,500年後の現在において、世界中で毎年何千ものマラソン大会が開かれるようになりました。人気があるマラソン大会として、マラケシュ国際マラソン、東京マラソン、キリマンジャロマラソン、ローママラソン、ボストンマラソンなどが挙げられます。

一生のうちにマラソンを走る人はほんの数パーセントしかいませんが、何百万もの人々がウエイトトレーニング、ジョギング、激しい運動などを行っています。また、競技スポーツの大会に参加する人もいます。

ケガのリスクを減らすことは重要ですが、安全で自然に身体パフォーマンスを最大限発揮させる方法を見つけることも重要です。そこで、ターメリックについてですが、運動の目標達成に役立つ可能性があります。

ターメリックとは?

ターメリックはクルクマロンガやインディアンサフランとも呼ばれているショウガ科の根性植物で、抗炎症物質や抗酸化物質として使われているほか、消化器官の健康にも良いと考えられています。クルクミンはターメリックに含まれているフェノール類の化学物質で、様々な健康効果をもたらすことができると考えられています。ターメリックとクルクミンの2つの名前は同じ意味で使われることがよくあります。

今現在、一般的な病気やケガ、関節炎などの代替療法でのターメリックの使用に関する研究が継続的に行われていますが、運動パフォーマンスの向上に関する研究も行なわれるようになりました。

私自身何年もの間、関節炎の患者にはまずターメリックを試すようアドバイスしています。そして、これまでに良い結果が数多く見られました。また、多くの患者から、痛み止め用の処方薬の量を減らすことができたという報告を受けました。

ターメリックの歴史

インド発祥のアユルヴェーダ医学の医師たちは、医学治療を目的としてハーブやミネラルの使用を推奨しています。様々な症状の治療として、ペースト状にしたターメリックを患部の皮膚に塗ることがあります。このようなターメリックの使用に関する臨床試験の数は限られていますが、この3,000年の間にターメリックが諸症状の緩和に役立ったという数々の報告があったことを踏まえて、アユルヴェーダ医師たちは現在でもターメリックを治療に使用しています。

中国の伝統医学では、ターメリック(別名ジャンホワン)は人間の活力である「気」を動かすのに役立つと考えられています。

最近では、医学的問題に統合的に対処する方法としてターメリックを使用する人が増えてきました。実際この数年、世界中でターメリックは消費量の多いハーブ・スパイスのトップ10入りを果たしています。

ターメリックはどのようにしてアスリートにメリットをもたらすのでしょうか?

学術誌『The European Journal of Applied Physiology』が2020年5月に公開した研究では、28人の健康な男性ランナーについての評価が行われました。半数のランナーには1日あたり1,500mgのクルクミンが与えられ、その他のランナーにはプラセボの錠剤が与えられました。

服薬期間は被験者が参加予定のハーフマラソン大会の開催日前の4週間でした。投薬前のベースラインとして、ランナーのインターロイキン10の値と血中のミオグロビンの値が測定されました。激しい運動を行うと体内では炎症が起こります。何らかの方法でこのような炎症を抑えられれば、筋肉回復の向上に役立つと考えられます。

インターロイキン10(IL -10)はヒトサイトカイン合成阻害因子(CSIF)としても知られている物質で、抗炎症作用がある化学物質です。血中にIL-10があれば体内の炎症の抑制効果が期待できるので、筋肉痛が緩和されて筋肉の回復に役立つと考えられます。

測定されたもう一つの物質は筋肉たんぱくのミオグロビンです。極度の身体活動(ランニング、ウエイトリフティングなど)の後、筋肉内のタンパク質の破壊量が増えてしまいます。これが原因で血中のミオグロビン値が上昇します。そこで、ターメリックがこの値を下げる働きがあるかもしれないと期待されています!

さらに、プラセボ錠を服用したランナーと比較した結果、クルクミンを服用したランナーはハーフマラソン大会で走り終えた後の筋肉破壊の量が比較的少なく、つまりミオグロビンの値が比較的低かったことが分かりました。

この研究に携わった科学者たちは、ターメリックのサプリの服用はIL-10値の上昇と血中のミオグロビン値の減少につながるとの結論に達しました。つまり、ターメリックのサプリの服用によって、ハーフマラソンのアマチュアランナーの体内や筋肉の炎症が抑えられ、筋肉へのダメージが比較的少なくなったということです。この研究結果はランナーだけでなく、その他の運動を定期的に行う人にも当てはまるものです。つまり、ターメリックは運動の競争力アップに役立つ可能性があると示唆されたことになるでしょう。服用推奨量は1日3回(500㎎カプセル)または1日1回(1,500㎎カプセル)です。また、ホットのターメリックティーを飲むという方法もあります。

参考文献:

  1. Faria FR, Gomes AC, Antunes A, et al. Effects of turmeric extract supplementation on inflammation and muscle damage after a half-marathon race: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial [published online ahead of print, 2020 May 2. Eur J Appl Physiol. 2020;10.1007/s00421-020-04385-7. doi:10.1007/s00421-020-04385-7
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