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健康

アミノ酸についての究極のガイド

6月 10 2019

エリック・マドリッド医学博士

この記事の内容:

 

アミノ酸はタンパク質の構成要素であり、さまざまな身体機能に不可欠です。タンパク質がなければ、人体は本来の機能を果たすことができません。生命を維持するために生じる生化学的プロセスはすべてタンパク質によって推進されています。

人体はさまざまな目的にアミノ酸を使用できるだけでなく、それらをリサイクルすることもできます。体は古いタンパク質をとても効率的にアミノ酸に分解するので、新しいタンパク質の産生に再利用できます。

体内のタンパク質に含まれる20種類のアミノ酸のうち、9つは必須であると考えられています。これらのアミノ酸は体内で産生することができないので、食事から摂取する必要があります。そのため、バランスのとれた食事は健康全般にとって非常に重要です。

食事から摂取する必要がある最初の3つのアミノ酸には、バリン、イソイソロイシン、ロイシンとして知られている3つのBCAA(分岐鎖アミノ酸)があります。他の6つのアミノ酸は、ヒスチジン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファンです。ここでは、それぞれの詳細と健康上の役割をご説明します。

バリン、イソロイシン、ロイシン(BCAA)

バリン、イソロイシン、ロイシンの分子構造には「分岐」しているという特徴があるので、分岐鎖アミノ酸(BCAA)として知られています。研究者たちは、BCAAを補給すると、特にトレーニング後には筋肉タンパク質合成、除脂肪筋肉の増強、筋肉の回復のサポート、筋肉の疲労の軽減に役立つことを発見しました。

他のメリット:

  • 不眠症や不安の症状を改善
  • 食欲を抑制
  • 免疫系の調節
  • 筋肉組織の回復を助ける
  • 運動の持久力を高める

BCAAの天然資源には、赤身の肉、乳製品、豆類、ナッツ類、穀物、種子があります。

BCAAの推奨量は運動中と回復期間の直後の1時間あたりおよそ2〜4グラムです。

ヒスチジン

ヒスチジンはいくつかの分子の前駆体で、体内でいくつかの機能を果たします。ヒスチジンが果たす機能の一つは、ヘモグロビンとミオグロビンとして知られているタンパク質の中で必須の位置を占めていることです。ヘモグロビンとミオグロビンはどちらも酸素を結合し、結合した酸素を体内で必要とされる場所に運ぶ役割を果たします。

ミオグロビンタンパク質は筋肉への酸素の運搬を担い、ヘモグロビンは体の他の部分への血液中の酸素の運搬を担います。ヘモグロビンとミオグロビン中に存在するヒスチジンは、それらの安定化ならびに酸素に結合する能力をサポートします。

体は、ヒスチジンをすべての組織に存在する分子であるヒスタミンに変換することもできます。ヒスタミンは、特定のアレルゲンに反応してじんましんを発生させ、くしゃみなどのアレルギー反応を誘発する主な原因となる分子です。ヒスタミンは腸管でも役割を果たし、胃の酸分泌を刺激するのを助けます。医師は、アレルギーと酸逆流の症状の緩和を促すために「抗ヒスタミン薬」を処方することがあります。

ヒスチジンが豊富な食品には、卵、牛肉、ラム、豆、全粒穀物、チーズ、豚肉、鶏肉、大豆、ターキー、種子、ナッツがあります。ヒスチジンは、ほとんどのホエイプロテインパウダーやビーガンプロテインパウダーにも含まれます。

L-リジン

L-リジンは、他のアミノ酸と同様に体内でいくつかの機能を持っていますが、最も注目に値する2つの機能は、DNAとコラーゲンの生成に役立つというものです。リジンはDNAの損傷や悪影響を防ぐのに役立ちます。

L-リジンはコラーゲンの生成にも重要であり、ビタミンCが十分にある場合にのみ機能します。コラーゲンは、骨、血管、組織、目、腎臓などの構成要素です。さらに、コラーゲンは歯をしっかりと固定するためにも必要とされます。コラーゲンの生成過程にはいくつかのステップがあり、それぞれのステップではコラーゲンをより強化するか柔軟にすることに焦点が当てられます。コラーゲンがなければ、体を構造的に支えることはできません。健康で強く、丈夫な組織と臓器の発達にとって重要です。

また、HSVや単純ヘルペスウイルスなどによるウイルス感染の発生を防ぐためにL-リジンを補給する人も少なくありません。研究によると、感染を抑制し続けるには1日3000mgの投与量が必要です。

L-リジンが豊富な食品には、魚、ひき肉、鶏肉、大豆、アズキ豆、インゲン豆、インゲンマメ、牛乳、エンドウ豆、レンズ豆などがあります。

メチオニン

メチオニンは、体内に存在するさまざまなホルモンや分子の生成で不可欠な役割を果たします。特に、S-アデノシルメチオニン(SAMe)と呼ばれる分子の合成において役割を果たしています。SAMeはメチオニンとATP(アデノシン三リン酸)の組み合わせから形成され、体の主要な「エネルギー分子」です。SAMeには体のさまざまな部分で役割があり、脳にも役立つと考えられています。ラットに関する科学的研究では、SAMeを投与は軽度の抗うつ効果をもたらし得ることが示されました。

さらに、SAMeはノルエピネフリンやエピネフリンなどのホルモンの生成にも必要とされます。これらのホルモンは体にさまざまな影響を及ぼします。エピネフリンは、時折アドレナリンと呼ばれる「闘争・逃走反応」ホルモンとしてよく知られています。

これらのホルモンはストレスの多い状況で放出され、逃げるか直面するかの反応ができるようになります。

メチオニンは、卵、肉、魚、種子、一部のナッツ類、一部のシリアル穀物などの食品から得ることができます。

フェニルアラニンとチロシン

フェニルアラニンは多くの食品に含まれる必須アミノ酸です。フェニルアラニンのメリットには慢性疼痛の治療が含まれることがあります。動物実験では、パーキンソン病に関連することが多い歩行、硬直、発話、鬱病の症状を改善することも示唆されています。

アミノ酸フェニルアラニンもアミノ酸チロシンに変換することができます。チロシンは、SAMeの助けを借りてエピネフリン(アドレナリン)に変換されたあと、覚醒、記憶、気分の向上、食欲抑制の促進に関与する脳内の化学物質であるノルエピネフリン(ノルアドレナリン)に変換されます。

チロシンはドーパミンとして知られる神経伝達物質の前駆物質でもあります。これは、神経細胞によって解放されるホルモンです。

ドーパミンは、脳内の報酬と欲望の経路において主要な役割を果たすと考えられています。ドーパミンは、コカイン、メタンフェタミン、さらにはニコチンなどの薬物への中毒においても役割を果たすことがあります。さらに、パーキンソン病などの運動の問題や震えを伴う疾患は、脳の特定の部分におけるドーパミン量の減少と関連しています。

チロシンは、鶏肉、ターキー、牛乳、ヨーグルト、カッテージチーズ、魚、ピーナッツ、アーモンド、ゴマ、大豆製品、アボカドなどの食品に自然に含まれています。

トレオニン

トレオニンは中枢神経系、免疫系を直接サポートし、心臓と肝臓の健康を促します。1つの役割は、コラーゲン、エラスチンのような筋肉組織の産生を助ける、グリシンやセリンなどのアミノ酸の合成を助けることです。トレオニンは強い歯と骨を作る助けをし、免疫系を調整するサポートもします。また、創傷の治癒過程においても不可欠です。

科学者らは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)としても知られるルー・ゲーリック病の治療にトレオニンが有用であることを発見しました。

ほとんどの肉、乳製品、卵には適切な濃度が含まれます。ビーガンの方は、小麦胚芽、ナッツ類、豆、種子からトレオニンの健康的な量を摂取できます。

トリプトファン

トリプトファンは、タンパク質、セロトニン、メラトニン、および人体に不可欠な他の神経伝達物質などの多数の重要な分子の構築に関与しています。

セロトニンの役割:

  • 気分を調節し、不安や鬱病に対処するサポート
  • 痛みの知覚
  • 睡眠
  • 体温調節
  • 血圧調節

選択的セロトニン再取り込み阻害薬、SSRI(フルオキセチン、パロキセチン、セルトラリン)などの処方箋の抗うつ薬は、脳のセロトニン濃度を上昇させるのに役立ちます。

トリプトファンは、概日リズムと睡眠に大きな役割を果たしているメラトニンの産生にも必要とされます。メラトニンは1日の異なる周期で体内に分泌され、日常的な睡眠覚醒周期の促進に役立ちます。

メラトニンの産生は年齢とともに減少します。そのため、加齢に従って目が覚めやすくなったり、眠りにつくのがさらに難しくなったりすると考えられています。メラトニンのサプリメントは睡眠を促すために摂取されることが多く、時差ぼけ、交代勤務睡眠障害、非24睡眠覚醒障害を持つ方によく摂取されています。

そのため、トリプトファンの誘導体であるセロトニンとメラトニンは、健やかに質の良い生活を送る上で極めて重要な役割を果たしています。

トリプトファンは、サーモン、チキン、ターキー、卵、ほうれん草、種子、ナッツ類、大豆製品、乳製品に含まれています。

人間の機能にとって重要なもう一つの大事な非必須アミノ酸はグルタミンです。

グルタミン

科学者たちは、グルタミンが人体に存在する最も豊富な遊離アミノ酸の一つであることを発見しました。グルタミン多くの代謝過程に関与しています。グルタミンは”グルコジェニック”のアミノ酸と考えられています。つまり、体がグルコースの形で追加のエネルギー源を必要としている場合、体はグルタミンをグルコースに変換して必要なエネルギーが供給されることになるのです。

感染への対処に役立つ白血球などの体内で最も急速に分裂する細胞の一部は、グルタミンを利用して細胞複製のためのエネルギーを提供します。

研究によると、グルタミンを補給すると回復期間が速まり、激しい運動後の筋肉痛が著しく軽減されることが示されています。そのため、グルタミンは筋肉の再成長と機能、ならびに適切な免疫系の機能に直接作用します。

グルタミンは体内で自然に産生されますが、運動や病気のような極端なストレス下では足りなくなる場合があります。研究者たちは、人体の主なストレスホルモンであるコルチゾールが放出されるとグルタミンの貯蔵が低下すると信じています。したがって、ストレスが高い時にはグルタミン欠乏症になるかもしれないことを覚えておきましょう。

グルタミン欠乏症の兆候:

  • 心配
  • 機能が低下した免疫系
  • 運動後の回復の遅れ
  • 便秘または下痢

グルタミンはリーキーガットや過敏性腸症候群の症状がある方にも重要です。腸内張の健康維持に役立つと考えられています。

グルタミンの天然源には、チキン、魚、キャベツ、ほうれん草、乳製品、豆腐、レンズ豆、豆類などがあります。グルタミンの通常の食事摂取量は、1日あたり約3〜6グラムです。

アミノ酸、タンパク質、生活の質

結論として、アミノ酸は人体に含まれるあらゆるタンパク質の構成要素であり、健康、生活および生活の質の向上に欠かせません。適量のアミノ酸確を必ず摂取するには、バランスの取れた食事をとることが最も重要です。

最も重要なアミノ酸の9種類は体内で自然には合成されず、食事と補給によって得られなければならないことを必ず覚えておきましょう。定期的に運動する方は、科学的研究によってメリットがあるとされるBCAAを摂取することが多いようです。欠乏症に似ているかもしれない症状を経験している場合は、かかりつけ医の診断を必ず受けてください。

 

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