checkoutarrow
JP
24/7 サポート
beauty2 heart-circle sports-fitness food-nutrition herbs-supplements

汚染の悪影響から保護するのにサプリメントが役立つのでしょうか?

著者:ニコール・クレイヴン、医学博士

この記事の内容:


大気汚染は、ますます世界的に蔓延する深刻な健康問題であり、パンデミックの脅威にさらされている間も重大な危険であることに変わりはありません。2016年の調査では、世界人口の90%以上が世界保健機関(WHO)の空気質ガイドライン基準に満たない地域に居住していることがわかりました。

大気汚染にさらされると、心疾患をはじめとする主要な慢性疾患の他、早産にもつながるとされています。新たな研究を経て、早産および耐糖能異常が劣悪な大気質環境と大きく関連していることがわかっています。  

以下の一般的な疾患は、慢性的な大気汚染への曝露が一因と考えられます。

  • 心血管および呼吸器疾患
  • 耐糖能異常
  • 腎疾患
  • 甲状腺疾患
  • 肺機能障害
  • 慢性肺疾患
  • 喘息悪化

2020年の大規模なレビューでは、大気汚染への慢性的な曝露が、肥満や高血圧といった主要な心血管疾患のリスク要因と関連することが報告されました。このような相互関係があることから、曝露を完全には回避できないことを踏まえ、大気汚染を原因とする潜在的な危険から身を守ることが大切です。主要な栄養素は、細胞の酸化経路を妨げることで汚染被害への脆弱性を抑えるため、健康な細胞を維持することが確認されています。

これらの栄養素について個々に取り上げる前に、この汚染被害がどのように発生するのかご説明しましょう。 

大気汚染が健康に及ぼす影響とは?

大気汚染粒子の粒径は大小(微粒子まで)さまざまで、肺胞(肺のエアポケット)に入り込み、血流や全身の細胞にまで侵入します。 

大気汚染物質曝露が及ぼす影響は、以下の3つに大別されます。

  1. 心機能と健康な心拍変動を調節するために機能する自律神経系を混乱。
  2. 細胞損傷を引き起こす活性酸素種と活性窒素種を過剰産生。体内でこの酸化ストレスに対抗するグルタチオンなどの天然抗酸化物質は、活性酸素種(ROS)が増えすぎると保護できなくなるため、多くの慢性炎症過程が進行します。
  3. 免疫系によって分泌され、急性・慢性の炎症反応を伝達する分子であるサイトカインを体が産生するよう誘発。

あらゆる慢性疾患に共通する重要な特性があります。それは慢性炎症状態です。良質なビタミンと体に良い脂肪という形で 抗酸化物質 を補給することで、強力な臓器・細胞機能をサポートして、健康を最大限に引き出せるようになります。

最も有望視されているのが以下の栄養素です。

オメガ3脂肪酸

健康に良いこの脂肪は、いわば健康維持のトッププレーヤーであり、大気汚染物質による損傷に対する脆弱性を低下させる可能性において定評があります。 オメガ3脂肪酸 (以下、オメガ3)は、体内の複数の炎症経路を遮断し、サイトカイン産生を阻害し、免疫系の一部であるマクロファージの機能を高めます。オメガ3が複数の臓器系の細胞レベルで有害な酸化ストレスに有効であることは、研究で繰り返し示されています。

ある研究では、健康な中年成人が(オメガ3が豊富な)フィッシュオイルを補給し、エアロゾル化した濃縮粒子状物質に曝露したところ、汚染に反応した急性の心臓および脂質変化が、非摂取群より大幅に少ないことが示されました。

有益な2大オメガ3であるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、主に特定種の魚に含まれています。サプリメントを摂取する代わりに魚を食べれば同じ健康効果が得られるのか疑問に思う人も多いでしょう。理想的な世界であれば、答えはイエスです。ただし、オメガ3の1日の推奨摂取量1〜2gを摂るのに十分な魚を含む食事を取り入れるとなると、魚にありがちな毒性量の重金属を摂取するリスクを伴います。 フィッシュオイル, オメガ3、 クリルオイル など良質なサプリメントを摂取することは、心臓に良い推奨摂取量を満たす確実な方法です。

ビタミンCとビタミンE

石炭燃焼排気にさらされる発電所労働者を調査した研究では、 ビタミンC と ビタミンE のサプリメントを組み合わせて摂取したところ、何らかの効果が見られました。同研究では、排気曝露群と非曝露群の酸化ストレスバイオマーカーが測定されました。曝露群は、酸化ストレスに役立つ保護マーカーである グルタチオン 値が低下していました。

2018年の文献レビューでは、喘息のような既存の呼吸器疾患のある個人を対象に、大気質が標準以下の生活環境におけるビタミンC、E、Dなどの抗酸化サプリメントの効果が調査されました。その結果、肺機能の測定基準であるFEV1(努力肺活量、1秒量)は、血清抗酸化物質濃度が高い喘息患者の方が優れていました。

ビタミンC にはさまざまな種類や形状があり、体内で消化・利用しにくい製品もあります。主に、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸カリウムなどの生物活性型が推奨されますが、アスコルビン酸型は、バイオフラボノイドと混合した場合に治療効果をサポートするようです。 

また、一部のビタミンC製品には、 カルシウム とビオプテリン(黒コショウに含まれる化合物)が添加されています。これらの物質はいずれも体の栄養素吸収を助けます。 リポソーム型ビタミンC は、体内での吸収・利用を改善するために開発された進化型ビタミンCです。

ビタミンD

ビタミンD 欠乏症に医師の大半が注目するのは、全世界の10億人以上が発症し、うつ気分、関節痛、骨形成不全症、睡眠障害の増加に関連する疾患であるためです。予防として血中ビタミンD3濃度を測定し、低濃度の場合はサプリメント摂取を取り入れることの重要性が、プライマリケア医の間で認識されるようになりました。

大気汚染は、空気中の煙霧粒子を透過して人間の皮膚に到達し得る紫外線B波放射量に干渉することで、ビタミンD濃度に悪影響を及ぼします。大気汚染が激しい都市部の居住者は、たとえ日照時間と相対強度が農村部と同じでも、ビタミンDの吸収率がはるかに低いのが現状です。

日光を長時間浴びるとビタミンD濃度が上昇するとはいえ、皮膚のDNAが損傷を受け、がん発症リスクが高まります。 ビタミンD3 のサプリメントを摂取して不足分を補うことは、健康的で賢い選択と言えます。

ビタミンB

 ビタミンB群 (計8種類)には、バランスの取れたエネルギー値の維持促進から毛包の強化まで、さまざまな効能があります。これらの抗酸化物質は、心臓の健康を管理する上で重要な指標の一つである心拍変動(HRV)もサポートします。

理想の心拍間隔は、1・2、1・2とリズミカルで安定したペースです。通常、引き合いに出されないものの、一定微量の心拍変動(HRV)を時間をかけて測定することで、心臓の健康を予測できることは特筆に値するでしょう。

大気汚染への慢性的な曝露はHRVの低下につながります。健康的なHRV値の維持には、特定のビタミンB群摂取が役立つ可能性があることが研究で示されています。HRV値が低いほど、心疾患による死亡率が上昇します。

オリーブオイル

食事にかける風味豊かなエキストラバージン オリーブオイル は、食欲をそそるだけでなく、体内の有害な活性酸素種を消去するよう免疫系を助ける役割も担います。

2020年1月に行われた最近の研究では、交通関連の大気汚染の影響と地中海食の役割を評価したところ、低空気質の悪影響を緩和するには、抗酸化物質が豊富な食事が効果的であるという一貫したエビデンスが示されました。追加脂肪の主な供給源として、地中海食に欠かせないオリーブオイルを1日大さじ2〜4程度、たっぷり取り入れると良いでしょう。

オリーブオイル は、抗酸化作用が高いだけでなく、心臓に良い化合物であるフェノールが豊富です。なお、この一価不飽和脂肪はオリーブの果汁であることをお忘れなく。オリーブオイルを選ぶ際は賞味期限にご注意ください。光や熱に当たるとオリーブオイルの品質が徐々に低下しやすくなるため、濃い色のガラス瓶入りがお勧めです。 

エキストラバージンオリーブオイル には、ピュアまたはライトと表示されたオリーブオイルよりも体に良いフェノールが多く含まれています。 コールドプレス製法で抽出されたオリーブオイル品種は、製造工程で熱にさらされないため、免疫強化成分の保存に適しています。

これらの栄養素には、それぞれ他にも優れた効能があることから、不利な環境条件でサプリメント摂取を取り入れるなら、健康全般をサポートする可能性が高い上に、疾患進行を食い止めるのにも役立つかもしれません。

参考文献:

  1. Evolution of WHO air quality guidelines: past, present and future. Copenhagen: WHO Regional Office for Europe; 2017.
  2. Mendola P, Wallace M, Hwang BS, et al. Preterm birth and air pollution: Critical windows of exposure for women with asthma. J Allergy Clin Immunol, 2016. 138(2): p. 432-40.e5.
  3. Kim JB, Prunicki M, Haddad F, et al. Cumulative Lifetime Burden of Cardiovascular Disease From Early Exposure to Air Pollution. J Am Heart Assoc. 2020 Mar 17; 9.
  4. Brook RD. Cardiovascular effects of air pollution. Clin Sci (Lond). 2008;115(6):175-87.
  5. Peters A. Particulate matter and heart disease: evidence from epidemiological studies. Toxicol Appl Pharmacol. 2005;207(2 Suppl):477-82.
  6. Brook RD, Rajagopalan S, Pope CA, 3rd, et al. Particulate matter air pollution and cardiovascular disease: An update to the scientific statement from the American Heart Association. Circulation. 2010;121(21):2331-78.
  7. Miller MR. The role of oxidative stress in the cardiovascular actions of particulate air pollution. Biochem Soc Trans. 2014;42(4):1006-11.
  8. Wolf K, Popp A, Schneider A, et al. Association Between Long-term Exposure to Air Pollution and Biomarkers Related to Insulin Resistance, Subclinical Inflammation, and Adipokines. Diabetes. 2016;65(11):3314-26.
  9. Watkins DJ, Josson J, Elston B, et al. Exposure to perfluoroalkyl acids and markers of kidney function among children and adolescents living near a chemical plant. Environ Health Perspect. 2013;121(5):625-30.
  10. Lopez-Espinosa MJ, Mondal D, Armstrong B, et al. Thyroid function and perfluoroalkyl acids in children living near a chemical plant. Environ Health Perspect. 2012;120(7):1036-41.
  11. Pope CA, 3rd, Burnett RT, Thun MJ, et al. Lung cancer, cardiopulmonary mortality, and long-term exposure to fine particulate air pollution. JAMA. 2002;287(9):1132-41.
  12. Raaschou-Nielsen O, Andersen ZJ, Beelen R, et al. Air pollution and lung cancer incidence in 17 European cohorts: prospective analyses from the European Study of Cohorts for Air Pollution Effects.
  13. Rojas-Martinez R, Perez-Padilla R, Olaiz-Fernandez G, et al. Lung function growth in children with long-term exposure to air pollutants in Mexico City. Am J Respir Crit Care Med. 2007;176(4):377-84.
  14. Nel AE, Diaz-Sanchez D, Li N. The role of particulate pollutants in pulmonary inflammation and asthma: evidence for the involvement of organic chemicals and oxidative stress. Curr Opin Pulm Med. 2001;7(1):20-6.
  15. Bouazza N, Foissac F, Urien S, et al. Fine particulate pollution and asthma exacerbations. Arch Dis Child. 2018, Sep; 103 (9): 828-831.
  16. Kim JB, Prunicki M, Haddad F, et al. Cumulative Lifetime Burden of Cardiovascular Disease From Early Exposure to Air Pollution. J Am Heart Assoc. 2020 Mar 17;9(6).
  17. Holguin F, Tellez-Rojo MM, Hernandez M, et al. Air pollution and heart rate variability among the elderly in Mexico City. Epidemiology. 2003;14(5):521-7.
  18. Poljsak B, Fink R. The protective role of antioxidants in the defense against ROS/RNS-mediated environmental pollution. Oxid Med Cell Longev. 2014;2014:671539.
  19. Yates CM, Calder PC, Ed Rainger G. Pharmacology and therapeutics of omega-3 polyunsaturated fatty acids in chronic inflammatory disease. Pharmacol Ther. 2014 Mar;141(3):272-82.
  20. Tong H, Rappold AG, Diaz-Sanchez D, Steck SE, et al. Omega-3 fatty acid supplementation appears to attenuate particulate air pollution-induced cardiac effects and lipid changes in healthy middle-aged adults. Environ Health Perspect. 2012 Jul;120(7):952-7.
  21. Yates CM, Calder PC, Ed Rainger G. Pharmacology and therapeutics of omega-3 polyunsaturated fatty acids in chronic inflammatory disease. Pharmacol Ther. 2014 Mar;141(3):272-82.
  22. Possamai FP, Junior SA, Parisotto EB, et al. Antioxidant intervention compensates oxidative stress in blood of subjects exposed to emissions from a coal electric-power plant in South Brazil. Environ Toxicol Pharmacol. 2010;30(2):175-80.
  23. Whyand T, Hurst JR, Beckles M, Caplin ME. Pollution and respiratory disease: can diet or supplements help? A review. Respir Res. 2018;19(1):79. Published 2018 May 2.
  24. Barthelemy J, Sanchez K, Miller MR, et al. New Opportunities to Mitigate the Burden of Disease Caused by Traffic Related Air Pollution: Antioxidant-Rich Diets and Supplements. Int J Environ Res Public Health. 2020 Jan 18;17(2).
  25. Sizar O, Khare S, Goyal A, et al. Vitamin D Deficiency. [Updated 2020 Feb 26]. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2020 Jan.
  26. Manicourt DH, Devogelaer JP. Urban tropospheric ozone increases the prevalence of vitamin D deficiency among Belgian postmenopausal women with outdoor activities during summer. J Clin Endocrinol Metab. 2008;93(10):3893-9.
  27. Baccarelli A, Cassano PA, Litonjua A, et al. Cardiac autonomic dysfunction: effects from particulate air pollution and protection by dietary methyl nutrients and metabolic polymorphisms. Circulation. 2008;117(14):1802-9.
  28. Whyand T, Hurst JR, Beckles M, Caplin ME. Pollution and respiratory disease: can diet or supplements help? A review. Respir Res. 2018;19(1):79. Published 2018 May 2.
  29. Barthelemy J, Sanchez K, Miller MR, et al. New Opportunities to Mitigate the Burden of Disease Caused by Traffic Related Air Pollution: Antioxidant-Rich Diets and Supplements. Int J Environ Res Public Health. 2020 Jan 18;17(2).
健康

サプリメントのラベル表示を徹底検証

健康

天然製品をオンラインで注文する際に知っておくべきこと

健康

天然製品を注文する際に品質を確認する方法