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風邪やインフルエンザの季節に備えて自然に免疫力を強化する5つの方法

著者:カーリー・ビギンズ博士、自然療法医

この記事の内容:


季節が移り変わり、秋冬の計画を立てたら、次は薬箱を開けて、去年の風邪・インフルエンザの季節に使った薬を点検・補充すると良いかもしれません。

とはいえ、免疫力強化の最善策は、実は薬箱の外にあることが多いものです。確かに、自分や家族が体調を崩した時のために薬を常備するに越したことはありませんが、風邪やインフルエンザの流行期に心得るべきことは、なんと言っても予防です。

‌‌免疫力低下は重要な問題なのでしょうか?

答えは、もちろんです!また、免疫力の低下にはさまざまな理由が考えられます。

免疫系は、体内の器官、組織、細胞の複雑なネットワークを配備して、感染症などの疾患から体を守る役割を果たしています。免疫系の中心的存在として、リンパ系、脾臓、白血球、胸腺、抗体、骨髄、補体系などが挙げられます。これらの免疫系は、真菌、寄生生物、ウイルス、細菌などの病原菌から体を防御します。さらに、免疫系は有害な環境から発生する物質を識別・中和し、がん細胞の形成といった疾患過程の抑制にも努めます。

‌‌‌‌免疫力低下の原因として考えられるものは以下の通りです。

  • 栄養不良
  • 喫煙
  • 飲酒
  • ストレス
  • 睡眠不足
  • HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症/AIDS(後天性免疫不全症候群)
  • 免疫抑制剤
  • 原発性免疫不全症(別名、先天性免疫不全症)
  • 肥満
  • 加齢

‌‌‌‌免疫機能低下の兆候

免疫機能が低下するとさまざまな兆候や症状が現れます。ただし、免疫機能が低下したからといって、すべての人に同じ症状が出るわけではなく、むしろ無症状のケースも少なくありません。

主な免疫機能低下の兆候は以下の通りです。

  • 病気にかかりやすい
  • 倦怠感
  • 何度も感染症に罹患
  • 消化不良
  • 傷が治りにくい

‌‌‌‌風邪・インフルエンザの流行期に備えて免疫力を高める方法

たとえ病気になったとしても、病原体に立ち向かう体本来の力をサポートし、症状をできるだけ軽症に抑えるために、自然な形で免疫力を維持する方法がいくつかあります。

1. ストレスを管理して免疫抑制を軽減

長期的なストレスに悩まされると、免疫系に負担がかかりやすくなります。慢性ストレスは、コルチゾールとアドレナリンという2つのホルモンを上昇させます。これらのストレスホルモンが過剰に分泌されると、血圧・血糖値の上昇や消化能力の低下を引き起こす可能性があります。このように、コルチゾールとアドレナリンの増加に対する反応が起こると、最終的には心疾患、腸機能障害、糖尿病、自己免疫疾患につながるおそれがあります。

そんな時に実践したいマインドフルネスは、心と体を落ち着かせることで、日常生活における(知覚的および実際の)ストレス要因に対処する効果的な手段です。マインドフルネスとは、済んでしまった過去に執着したり、まだ見ぬ未来を不安に思うことなく、与えられた今この瞬間に存在する自分自身に意識を向けることです。

例えば、愛犬を散歩させている時など、どんな思いが頭をよぎるのか考えてみましょう。不本意に終わった失敗(過去への執着)や今夜の夕食の献立(未来への不安)などについて考えていませんか。それとも、外の爽やかな風や新鮮な空気、陽の光を満喫(マインドフルネス実践)しているでしょうか。

この他にも、信頼できる指導者やセラピストなど客観的なアドバイスをくれる専門家に相談したり、ヨガクラスに参加したり、瞑想したり、セルフケアを優先するなど、健康的なストレス対処法がいくつもあります。

気分の安定を図り、ストレスを和らげると考えられるサプリメントもその一例です。そのうちの一つ、アダプトゲンハーブは、ホルモンのバランスを整え、体内の正常な機能を回復させるのに役立ちます。

アシュワガンダは、コルチゾール値、ストレス、不安の軽減を促進するとみられるアダプトゲンハーブのサプリメントです。「インド人参」とも呼ばれるアシュワガンダは、3千年以上前にインドで発祥した伝統医学であるアーユルヴェーダを代表するハーブです。

2. 睡眠を十分とって免疫力をサポート

睡眠時間が不足したり、睡眠の質が悪いと、風邪をひきやすくなるなど、病気になる確率が高まる傾向にあります。また、睡眠が十分でないと、病気が長引き、回復に時間がかかりがちです。重度の睡眠不足ともなると、ストレスにさらされるのと同様の体に負担がかかるようになります。

睡眠不足になると、炎症細胞が活性化され、免疫の主力部隊であるT細胞が弱体化します。こうした細胞変化が、次第に風邪やインフルエンザの発症リスク増加につながると考えられます。

そのため、成人は一晩最低7時間の睡眠をとることが推奨されています。成人よりも長い睡眠を必要とする思春期・青年期の推奨睡眠時間は8~10時間です。さらに睡眠が必要な乳幼児に推奨される睡眠時間は最大14時間です。

そこで、睡眠中の免疫力アップを目指して、より良い睡眠に役立つヒントをご紹介しましょう。

  • 就寝1時間前までに電子機器の電源を切る
  • 毎晩同じ時間に就寝する
  • 日中は日光など明るい光に当たる
  • カフェインの摂取量を(特に夕方以降)減らす
  • 昼寝をするなら30分以内に
  • 飲酒を控える
  • 就寝前は食べすぎないように
  • 就寝直前のお風呂またはシャワー
  • 午前中〜昼過ぎに運動をする
  • 就寝前の2時間以内は液体を口にしない
  • 心地よい布団、枕、シーツ、マットレスなど上質な寝具を奮発する
  • 好きなアプリでガイド付きの瞑想を聴いて、穏やかな入眠を図る

また、睡眠困難に効果があることで知られるサプリメントもいくつかあります。メラトニン*とバレリアンルートは、自然な睡眠サポートをお探しの方にお勧めしたいサプリメントです。(*注:日本国内のお客様へ:メラトニンを含む製品につきまして、iHerbでは2ヶ月分まで購入が可能です)

3. 体を動かして免疫力アップ

運動は、免疫系をはじめ、多くの身体機能や身体組織をサポートする自然な方法です。

免疫機能の維持には適度な運動がお勧めですが、やりすぎは禁物です。過度の運動はメリットよりデメリットの方が大きいようです。

以下、適度な運動例を挙げてみました。

  • 週3~4回、ジムで汗を流す
  • 早足で颯爽と30分の3kmウォーキング
  • アクアビクス30分
  • 自転車で30分、8km疾走
  • テニスをする
  • ハイキング
  • 縄跳び15分
  • 水泳20分
  • ダンス30分

運動が免疫力のバランス調整に役立つ理由として以下が考えられます。

  • ストレスホルモンの分泌が緩やかになるため、免疫力アップが期待できる
  • 体温が上がるため、細菌増殖を抑えやすいと考えられる
  • 免疫細胞の循環が速くなるため、感染症を早期発見しやすくなる
  • 運動で呼吸量が増えると、肺から病原体を除去しやすくなる

4. 栄養価の高い食物を摂取することが免疫力アップの決め手

ビタミンやミネラルを豊富に含む食事は、健康な免疫系を確保する上で最も重要な要素と言えるかもしれません。

中でも、免疫細胞が最適な状態で機能し、疾患を予防するのに必要な栄養素の大半が含まれているのが植物性食品です。

免疫系サポートに最適な栄養価の高い食品には以下のようなものがあります。

また、砂糖や精製された炭水化物の摂取量を抑えることでも、免疫機能への効果が期待できます。添加された砂糖は、炎症、糖尿病、心疾患、肥満といった免疫抑制疾患を引き起こしやすくなります。

常に水分補給を心がけることも健康全般には欠かせません。脱水状態になると、腎臓、心臓、消化機能が低下し、病気のリスクが高まります。喉が渇いたらこまめに水分をとりましょう。尿が淡黄色なら水分が足りている証拠です。

5. ビタミンやミネラルの他、免疫力を高める植物配合のサプリメントで栄養補給

成人の多くは、1日あたり果物2カップ・野菜3カップ以上という推奨摂取量に達していないのが現状です。

できれば植物性食品の摂取量を増やすのが一番ですが、万が一不足した場合は、サプリメントが栄養補助に一役買ってくれるでしょう。

免疫系に必要な栄養素のうち、サプリメントで補うことができるビタミンやミネラルの例は以下の通りです。

  • 亜鉛 – サプリメントを摂取することで、風邪の罹患期間が33%短縮されることが示されています。亜鉛は、好中球(こうちゅうきゅう)、マクロファージ、NK(ナチュラルキラー)細胞を筆頭とする免疫細胞の正常な機能にも不可欠です。
  • ビタミンC – サプリメント摂取により、風邪の罹患期間が8%短縮されることがわかっています。ビタミンCは、T細胞や食細胞など、さまざまな免疫細胞が適切に機能するよう促進します。
  • ビタミンD – 血中ビタミンD濃度が低いと、免疫系の過剰反応(自己免疫疾患)と免疫機能低下(頻繁に感染症に罹患)につながるとされています。ビタミンDは、風邪やインフルエンザの流行期に免疫系のバランスを整えるのに役立つと考えられています。

この他にも、抗ウイルス作用や抗菌作用があり、免疫機能の健康に有益なものとして、植物性サプリメントがあります。免疫力向上が期待できる以下の植物性サプリメントは、風邪やインフルエンザの季節に是非備えておきたいものです。

  • ニンニク – ニンニクのサプリメントを摂取することで、風邪の発症率が約30%低下することがわかっています。ニンニクには抗ウイルス性、抗真菌性、抗菌性があります。
  • エルダーベリー – 抗ウイルス作用が実証されているエルダーベリー(セイヨウニワトコ)は、酸味が爽やかなシロップとしても親しまれている植物です。
  • アストラガルス – 古くから中国伝統医学で用いられてきたアストラガルス(和名オウギ、黄耆)は、免疫系を刺激し、上気道感染症(いわゆる風邪)の治癒をサポートする可能性があります。このアストラガルスには強力な抗酸化作用もあり、有害なフリーラジカルを体外に除去するのに役立ちます。
  • オレガノ – 抗ウイルス作用と抗炎症作用を持つオレガノのサプリメントは、風邪やインフルエンザの季節の免疫力維持に最適です。

結論

風邪・インフルエンザの季節に備えて、免疫力を高める自然な方法がいくつかあります。

まずは、野菜、果物、ナッツ・種子類といった栄養価の高い植物性食品をたっぷり摂ることから始めましょう。

また、ストレスを減らすよう心がけ、適度な運動習慣を身につけ、毎晩質の良い睡眠を確保した上で、免疫力を高めるビタミン、ミネラル、植物性食品で栄養補給することも大切です。

それでも、この季節に風邪やインフルエンザにかからないという保証はありませんが、これらのガイドラインを参考に、自然に免疫力を強化することで、感染症への抵抗力が高まり、たとえ病気になったとしても、短い罹患期間かつ軽症で済む可能性が高くなるでしょう。

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