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健康

心身の健康を維持:新年に心がけたいヒント

12月 27 2019

著者:ジェームズ・レイク医学博士

この記事の内容 :


健康維持には、適切な栄養、規則的な運動、良質な睡眠をはじめ、仕事や学校の義務と健全な人間関係がもたらす満足感・充実感との持続可能なバランスを見つけることや、やりがいのある仕事、生活を有意義で刺激的かつ興味深いものにする日々の努力といった要素が欠かせません。薬物乱用障害や抑うつ気分に苦しむ人は、冬場が特に辛いと感じるものです。 

この記事は、バランスの取れた栄養、規則的な運動、安眠の精神的健康への効果に関する研究結果を簡潔にまとめたものです。また、抗うつ効果がある2種類の天然サプリメント、S-アデノシルメチオニン (SAMe) とデヒドロエピアンドロステロン (DHEA)に関する研究結果についても述べていきます。  

健康的な食事 — 精神の健康に欠かせない要素

良好な栄養が精神的・感情的な幸福感を改善することは、調査研究で確立されています。ビタミンB群の中では葉酸およびB12、その他にオメガ3脂肪酸ビタミンD亜鉛マグネシウム といった栄養素の欠乏は、抑うつ気分のリスクを高めるとされています。全粒穀物や濃緑色葉野菜などビタミンB群が豊富な食物は、抑うつ気分対策として特に効果が期待できます。ビタミンB群の中には、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)などの気分調節に関与する神経伝達物質の合成を促進する酵素補因子として機能するものがあります。一方、亜鉛、マグネシウム、オメガ3脂肪酸といったその他の天然物質は、脳由来神経栄養因子(BDNF)の合成を促進します。BDNFは神経可塑性を高めることで、ストレスに直面した脳の回復力を高め、抑うつ気分の発症リスクを低減するタンパク質の一種です。 

オメガ3および一部のビタミンB群 には、気分を高める効果に役立つと考えられる有益な抗炎症作用と神経保護作用があります。最近の系統的レビューでは、抗うつ効果の基準を満たす以下12種類の必須栄養素が特定されました。葉酸、鉄分、長鎖オメガ3脂肪酸 (EPA、DHA)、マグネシウムカリウムセレン、チアミン、ビタミンAビタミンB6、 ビタミンB12ビタミンC亜鉛。FDA(米国食品医薬品局)データベースを使用して、これらの栄養素のうち少なくとも1種類の含有量が最も高い食物が特定されました。抗うつ効果が最も高い食物には、カキやムール貝をはじめとする魚介類、内臓肉、葉物野菜、レタス、ピーマンの他、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、ケール、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜が含まれています。 

疫学研究の結果は、加工食品やファーストフード中心の食事とは対照的に、自然食実践者の抑うつ気分発症リスクが低いことを裏付けるものです。例えば、野菜や魚が豊富な地中海食 やノルウェー、日本、中国の伝統食に倣った食事を習慣としている人は、食生活に地中海食を取り入れる率が最も低い人と比べて、抑うつ気分を発症するリスクが30%低いことがわかっています。地中海食やその他の伝統食の食卓に上記の食物がよく登場する一方で、平均的なアメリカ人の食事には、抗うつ効果が期待できる栄養価の高い食物が比較的不足しています。工業先進国と伝統文化を比較すると、脂肪酸摂取に影響する食の嗜好が、抑うつ気分率の差に直接関係していると考えられます。疫学研究では、抑うつ気分のリスクとフィッシュオイル摂取の間に逆相関があることが示唆されています。魚が平均的な食事の重要な部分を占める国では、抑うつ気分と自殺傾向が大幅に低いという特徴があります。例として、魚の消費量が極めて多い日本では、ある年の調べで、抑うつ気分を感じた人は人口の0.12%に過ぎませんでした。対照的に、魚の消費量が比較的少ないニュージーランド人は、年間のうつ病率が6%と報告されています。 

精神の健康に対する特定の天然サプリメントの効果に加えて、大腸・小腸に生息する微生物からなるマイクロバイオームが、さまざまなメカニズムを通じて心身の健康全般に貢献しているという新たな証拠があります。このメカニズムには、気分調節に関与する神経伝達物質と炎症性分子に影響を与えるものがあると考えられます。 

安眠は精神の健康に不可欠

夜中に目が覚めて眠れないといった状態が慢性的に続くと、気分や認知機能に重大な悪影響が及ぶおそれがあります。不眠症対策として定評のある心身のアプローチには、漸進的筋弛緩法、瞑想、誘導イメージ療法、催眠などがあります。漸進的筋弛緩法と持続的深呼吸は、慢性不眠症患者の睡眠導入時間を短縮するのに特に効果的です。深いリラクゼーションを促進する手法で、副交感神経活動(すなわち、心拍数を下げて心を落ち着かせる自律神経系の部分)を増加させ、交感神経活動(心拍数を上げて覚醒を高める自律神経系の部分)を減少させます。不安や仕事上のストレスが原因で眠りにつきにくい人は、自然の音が入ったリラックス効果のあるイメージを普段の就寝時刻の30分前に聴き始めることで効果が得られる場合があります。慢性疼痛やその他の健康問題に関連する睡眠障害のある人は、漸進的筋弛緩法に反応することが多く、慢性不安で夜眠れない人は、誘導イメージ療法で安眠が得られる可能性が高くなります。 

瞑想や誘導イメージ療法などのリラクゼーションのための認知的方法は、軽度の不眠症や状況不眠症にはおそらく漸進的筋弛緩法よりも効果があるものの、重度の不眠症にはほとんど効果がありません(National Institutes of Health Technology Assessment Panel、1996)。線維筋痛症や関節炎などの慢性疼痛障害のある患者は、通常のマッサージ療法で睡眠時間が大幅に増え、痛みが軽減されたと報告しています。慢性不眠症患者のうち、認知行動療法を単独で、またはベンゾジアゼピンなどの催眠鎮静剤と併用という形で一貫して実践している個人からは、単独の薬物治療よりも、非薬理学的療法または併用療法の方が効果的であると報告されています。さらに、非薬理学的または統合的アプローチを使用する患者は、薬物治療のみを実践する個人より、睡眠の改善がより長く持続します。不眠症対策としてのリラクゼーションと心身のアプローチに関する66件の研究(対象患者数約2000人)のメタ解析では、研究された介入のすべてにおいて、睡眠の質の向上や睡眠導入時間の短縮など、プラセボよりも「確実で耐久性のある効果」が得られたとの結論が下されました。別のメタ解析では、慢性不眠症の非薬理学的治療が、初期こそ従来の薬物療法より高価で時間がかかるものの、長期的に見れば確実かつ持続的な効果が得られ、薬物単独より費用対効果が高いことがわかりました。

慢性不眠症に悩む人の多くは、ロラゼパム(商品名 Ativan™)、ジアゼパム(Valium™)、クロナゼパム(Klonopin™)などのベンゾジアゼピン系の薬剤に依存するようになります。メラトニン を服用すると、ベンゾジアゼピンの常用を中止しやすくなる場合がありますが、一貫した所見はありません。12週間の単盲検プラセボ対照研究では、徐放性メラトニンを2mg投与された被験者群は、プラセボ投与群と比較して、ベンゾジアゼピンを中止する可能性が高くなりました。メラトニンを服用した被験者は、プラセボ群より睡眠の質が大幅に改善したと報告し、さらに、徐放性メラトニンの夜間服用を続けた被験者のほとんどは、研究終了の6カ月後も依然としてベンゾジアゼピンの使用を中止したままでした。上記の肯定的な結果とは対照的に、より最近の系統的レビューおよびメタ解析では、メラトニンがベンゾジアゼピンの使用中止を促すことや、睡眠の質へのメラトニンの一貫性のない効果についての証拠は見つかりませんでした。 

規則的な運動による抗うつ効果 

抑うつ気分に苦しむ人の多くは、秋冬期を乗り切るのが特に辛いものです。薬物治療や心理療法など、主流の治療法で効果を得ることも多いとはいえ、既存の従来型アプローチでは抑うつ気分を緩和できないケースが少なくありません。以下、規則的な運動と厳選された天然サプリメントで気分を高める効果を裏付ける研究の要点を簡単にまとめました。 

対照試験と系統的レビューの結果は、規則的な運動が抑うつ気分を改善することを確証するものです。座りがちで運動量が少ない生活ではない人は、抑うつ気分と心血管疾患のリスクがいずれも低くなります。運動が気分にもたらす即時的および長期的作用は、脳内のエンドルフィン、ドーパミン、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、セロトニン濃度を増加させ、脳内の新生神経細胞(すなわち、神経新生またはニューロン新生)の発達を促進し、酸化ストレスを軽減し、免疫機能を強化するといった複数の要因を介して発揮されます。小規模なfMRI(磁気共鳴機能画像法)パイロット研究の結果では、規則的な運動が特定の脳部位の神経可塑性の増加を促進することで、気分を改善する可能性があることが示唆されています。 

単独治療介入としての運動または抗うつ薬と併用した運動に関する対照研究(被験者数計977人)のメタ解析では、規則的な運動が抑うつ気分に一貫して有益な効果を与えることが報告されました。大うつ病性障害と診断された患者の追加療法としての運動に関する研究の系統的レビューでは、うつ状態にある個人のうち、規則的に運動する人は、抗うつ薬を服用しても運動はしない人よりも、一貫して良好な反応を示すことがわかりました。規則的な有酸素運動は、思考困難や記憶障害を抱える慢性的なうつ状態にある個人の認知機能を改善する可能性があります。抗うつ薬に反応しない個人の睡眠の質も、規則的な運動で改善されます。慢性的なうつ状態にある個人の不眠症有病率が高いことを考慮すると、全体的な回復力と日常の機能に運動が大きな効果をもたらすと考えられます。抑うつ気分改善の運動に最適な期間と頻度を決定するには、さらなる研究が必要です。 

SAMeとDHEA — 抑うつ気分への有効性が確立された2つのサプリメント 

経験的に検証された天然製品を抑うつ気分に用いる治療例として、 セイヨウオトギリソウS-アデノシルメチオニン(SAMe)、アミノ酸 5-ヒドロキシトリプトファン (5-HTP)、L-メチル葉酸( ビタミンB群の一種である葉酸)、必須脂肪酸エイコサペンタエン酸(EPA)の他、比較的少ないものの、アミノ酸 アセチル-L-カルニチン およびプロホルモンであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)があります。プラセボ対照二重盲検研究とメタ解析では、SAMeには三環系抗うつ薬と同等以上の抗うつ効果があることが示されています。 

プラセボ対照研究のメタ解析では、 メチル基供与体であるS-アデノシルメチオニン(SAMe)の単独服用は、広く処方されている抗うつ薬と同様の効果があり、全体的な反応が改善され、抗うつ薬との併用で反応が加速する可能性があることが示されています。American Journal of Psychiatry誌に掲載された重要な研究では、SAMeには、抗うつ薬に反応しない個人に対しても気分を高める大きな効果があり得ると報告されました。SAMeと抗うつ薬の併用は、場合によっては、処方抗うつ薬の用量を30%も減らす可能性があることから、抑うつ気分を治療する上で、安全な統合方法といえます。抗うつ薬の有効性改善に加え、SAMeを補助的に使用することで、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬が起こしがちな性的副作用を軽減する可能性があるという証拠があります。最後に、SAMe 400mgを抗うつ薬と共に1日2回服用すると、抑うつ気分に伴う記憶障害やその他の認知障害の改善が期待できます。 

SAMeと同様に、神経ステロイドであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA) を単独で服用すると、抑うつ気分の重症度が低下する可能性があり、抗うつ薬との安全な併用で効能を高めることができます。体と脳のDHEA濃度は正常な加齢と共に低下します。このことが、一部の遅発性うつ病症例の要因解明に役立つかもしれません。DHEAに反応する個人の多くからは、性機能の改善も報告されています。 

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