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健康

レスベラトロール – 若さの泉?

10月 20 2017

執筆者:エリック・マドリード医学博士

この記事の内容 :


(別名:赤ワインエキス、3, 5, 4′-トリヒドリキシスチルベン)

1513年4月2日、スペインの探検家フアン・ポンセ・デ・レオン(1460-1521)と同行のコンキスタドールたちは、現在フロリダ州として知られる地域に上陸しました。言い伝えによると、彼は「若さの泉」を探していました。当然発見はできませんでしたが、幸いなことに、科学者たちが何十年にもわたって「秘密のフォーミュラ」を発見するべく努力してきました。

レスベラトロールの歴史

1500年代において、ポンセ・デ・レオンは、レスベラトロールの組成について何も知りませんでしたが、彼は1杯のスペイン産ワインを楽しみながらほぼ確実にそれを消費していたのです。赤ワインが健康に良いという話は、多くの方が耳にしたことがあるでしょう。その理由は一体何か?そのアルコールに価値があるのでしょうか?それとも、ワインに含まれる何か他のものでしょうか?科学者たちによれば、生命維持に効果のあるこの化合物はレスベラトロールとして知られ、研究により、がんや血管疾患、そして痴呆などの脳障害の予防に効果があることが示されています。レスベラトロールにはまた、寿命を伸ばす効果がある可能性もあります。 

研究の結果、レスベラトロールが以下の分野・症状に対して有効な可能性が示されています。

  • アンチエイジング
  • 炎症
  • 喘息
  • 胆嚢疾患(胆石疝痛)
  • 結腸がん
  • 乳がん
  • 肝臓がん
  • 肺がん
  • 膵臓がん
  • 前立腺がん
  • 糖尿病
  • 心臓病
  • 高血圧
  • アルツハイマー病
  • パーキンソン病

効果を発揮する仕組み

レスベラトロールには多くの効用があることが示されています。レスベラトロールは植物栄養素であり、ワイン、ブドウ、ベリー、ナッツ類の中に天然に存在する植物ベースの化合物です。その抗酸化作用により、細胞や細胞の成分を酸化によるダメージから保護します。細胞が酸化によりダメージを受けると、しばしば細胞が自己制御能力を失い、がんのリスクが高まります。

レスベラトロールが心臓に良いのは、LDL(悪玉)コレステロールを減らし、動脈内の血液循環をより効果的する亜酸化窒素の生成能力に負うところが大きいとされています。さらに、研究によれば、レスベラトロールは、心臓発作や脳卒中の際に起こる血小板の粘着凝集を防ぐことが明らかになっています。アスピリンもまた、血小板の「粘性を下げる」効果があり、心臓病や脳卒中のリスクがある人に対して医師がアスピリンをすすめることがよくあります。アスピリンに対してアレルギーのある患者さんたちは、レスベラトロールを代用品として摂取しています。また、レスベラトロールが細胞の寿命を伸ばすという証拠も存在します。

レスベラトロールの優れた供給源となる食べ物

  • 赤ワイン
  • ブルーベリー
  • 乾燥させたブドウの皮
  • ビルベリー
  • ブドウ
  • ピーナッツ
  • ピスタチオ
  • ダークチョコレート

なぜワインなのか?

全てのワインが同じように作られているわけではありません。白ワインが白色で、赤色でない理由は、ブドウの皮がない状態で発酵させているからです。一般的に言って、赤ワインは白ワインに比べて、抗酸化物質をより多く含みます。赤ワインにはレスベラトロールが含まれていますが、白ワインには含まれていません。赤ワインのレスベラトロール含有量は一定ではありません。ベス・ガイスラーは、その著作『レスベラトロール』の中で、レスベラトロールの含有量が最も高い赤ワインとして、以下のものを挙げています。

  • ピノ・ノワール
  • メルロー
  • カベルネ・ソーヴィニヨン
  • フランスのボルドー産の赤ワイン
  • フランスのローヌ渓谷産の赤ワイン

フレンチパラドックス

1819年、アイルランドの物理学者サムエル・ブラックは、フランス人が赤ワインを飲むのは健康を維持する上で有利であるように見えることに気付きました。1980年代には再び、飽和脂肪を多く含む食事を消費するフランス人が、他のヨーロッパ人に比べて心臓病の罹患率が低いことが認識されました。科学者たちはまた、フランス人が他の国の人々に比べて赤ワインを多く消費していることにも気付きました。この現象は、フレンチパラドックスとして知られるようになります。多くの人々が、赤ワインに多く含まれるレスベラトロールに心臓病の予防効果があると信じており、一部の人たちは、このパラドックスを説明するその他の要因がワイン以外にも存在する可能性があると信じています。

レスベラトロールの恩恵

アンチエイジング

古代より、人間は加齢の進行を遅らせ、これに抗うための方法を見つけようと努力してきました。1933年、科学者のバーバラ・マクリントックは、染色体の末端部分に、染色体の「安定性」に貢献する何か特異なものが存在することに気付きました。その後何年も経って、「テロメア」という言葉が作り出されました。テロメアは、靴ひもの終端にあるアグレット(プラスティックチップ)のように、染色体の末端部分に存在します。科学者たちは、細胞が年を重ねるにつれ、染色体の末端がより短くなることに気付きました。その結果、加齢の進行を遅らせるためには、末端の短縮を防止する方法を発見すべきだという意見が提起されます。 

科学者たちは、DNAの末端を保護するために私たちができる、いくつかの生活習慣を発見しました。これには、日常的に運動(少なくとも、軽い運動を一日30分、週5回)を行うことや、食事の量を30%減らすことなどが含まれ、その結果、寿命を伸ばせる可能性が存在します。

科学的研究によれば、レスベラトロールをサプリメントとして摂取することでも、同等の効果を得ることができます。レスベラトロールは、科学者たちがSIRT1およびSIRT2と呼ぶ遺伝子を活性化させます。これらの遺伝子は、細胞の寿命を伸ばす役割を持つタンパク質を生成します。

抗炎症作用

「Arthritis(関節炎)」という単語は、関節を意味するギリシャ語の「arthron」という単語と、炎症を意味するラテン語の「itis」という単語に由来します。したがって、「arthritis」は「関節の炎症」を意味します。一般的に言うと、関節炎には主に2つのタイプがあります。1つは変形性関節症(~95%)であり、もう1つは関節リウマチ(~5%)です。65歳以上の方たちが病院に行く一番の目的は、関節炎絡みの痛みの軽減です。

2017年の研究では、関節炎 - 痛みの自然な管理方法で述べたその他の天然サプリメントに加え、関節炎に伴う痛みを緩和する上でレスベラトロールが重要な役割を果たし得ることが示されています。

喘息

喘息は、気道に炎症が起きる結果として引き起こされます。喘息により、毎年延べ数百万人が救急処置室を訪れ、毎年世界中で25万人が死亡する原因にもなっています。2016年に実施された研究では、レスベラトロールの抗炎症作用が、慢性上気道炎に罹った人々にとって有用である可能性が示されています。

糖尿病

糖尿病は、世界中で何百万人という人々に影響を及ぼしている一般的な病気です。糖尿病患者の95%は2型糖尿病を患っており、残りの5%は、医師が1型と呼ぶ糖尿病を患っています。2型糖尿病は基本的には生活習慣病である一方、1型は自己免疫による膵臓の破壊が原因です。

2011年の研究では、レスベラトロールが、糖尿病の前兆であるインスリン抵抗性を低下させる上で有用である可能性が示されています。2012年の研究では、研究者たちは、レスベラトロールの経口補給が糖尿病のコントロールを改善する上で有用であり、糖尿病の管理を支援するために利用可能であるという結論を出しています。最後に、Molecular Nutrition Food Research誌に掲載された2015年の研究では、糖尿病患者の血糖値管理全般をモニタリングするためのテストであるHgA1C(モグロビンA1C)の結果に改善が見られました。

高血圧

血圧が常に140/90以上ある人は、高血圧症と診断されます。フルーツと野菜を豊富に含む食事をすることが、血圧を下げるための鍵となります。運動をするのも効果的です。ただし、生活習慣を変えるだけでは不十分な場合もあります。医師が処方できる医薬品で、血圧のコントロールに非常に効果的なものは数多く存在します。しかし、その副作用は多くの方にとっての懸念材料です。その結果、多くの人々が食事療法に機能性食品を追加する方法を採用しています。2015年の研究では、レスベラトロールが血圧を下げる上で有用である可能性が示されています。血圧を下げるのに有効なその他のサプリメントとしては、マグネシウムオメガ-3フィッシュオイルなどが挙げられます。

胆嚢

胆嚢結石と胆石疝痛(胆嚢のけいれん)は、腹痛の原因として一般的です。女性は男性よりも影響を受けやすく、胆嚢結石ができた場合は緊急手術が必要になることがありますが、胆石疝痛は通常、手術が必要な緊急事態ではありません。2017年の研究では、胆石疝痛で苦しんでいる人にレスベラトロールが有効である可能性が示されています。

がん

レスベラトロールには、抗がん作用があることが明らかになっています。科学的研究により、レスベラトロールががん細胞の自己破壊を引き起こす可能性が示されており、これは専門用語では「アポトーシス」と呼ばれます。その他の研究によれば、レスベラトロールはがん細胞の中に一般的に見られる酵素を抑制し、その結果、がん細胞の成長が止まる可能性があります。ジョセフ・マルーン氏はその著書『Longevity Factor』の中で、科学者がレスベラトロールを実験室内でテストした結果、以下のがんに有効であることが示されたと述べています。

  • 乳がん
  • 子宮頸がん
  • 結腸がん
  • 食道がん
  • 白血病
  • 肝臓がん
  • 肺がん
  • リンパ腫
  • 黒色腫
  • 卵巣がん
  • 膵臓がん
  • 前立腺がん
  • 胃がん
  • 甲状腺がん

アルツハイマー病

人間は年を取ると、脳のスピードが低下し、多くの人が記憶障害を抱えるようになります。医学の進歩により寿命が伸び続ける一方、痴呆は世界中でますます広がっています。痴呆にはさまざまなタイプがありますが、最も一般的なのがアルツハイマー病です。

アルツハイマー病は通常、高齢者に影響を及ぼす脳障害です。この病名は、アロイジウス・"アロイス"・アルツハイマー博士(1864-1915)にちなんで命名されました。アルツハイマー博士は精神科医で、1906年に、奇妙な精神病が原因で死亡した女性が痴呆であったと診断しました。その後、彼は自らの発見を医学雑誌に投稿し、1912年、この種の痴呆がアルツハイマー病と命名されました。医師たちは、65歳を過ぎると10人に1人がこの病気に罹り、85歳を超えると2人に1人が発症のリスクを抱えると予測しています。

レスベラトロールは、脳の退化を防止する上で、何らかの役割を果たす可能性があります。科学技術文献を検索してみると、レスベラトロールとアルツハイマー病に関する研究が約300本見つかります。UCLAのデール・ブレデセン博士は、アルツハイマー病の新規治療プログラムにレスベラトロールを取り入れています。2012年の研究では、レスベラトロールがアルツハイマー病につながる脳の変化を最小限にする可能性が示される一方、2015年の研究では、アルツハイマー病を予防する上でレスベラトロールが重要であることが示されています。Nutrients誌に掲載されたより最近の2017年の研究では、治療計画の一環としてレスベラトロールの使用が推奨されています。

パーキンソン病

パーキンソン病には、遺伝的要因と環境的要因の両方が存在するようです。この病気で苦しむ人には、震え、歩行困難、記憶障害といった症状が見られます。パーキンソン病患者の間では、うつ病も一般的です。1980年代の映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」でスターとなった俳優のマイケル・J・フォックスのおかげで、この病気に大きな注目が集まりました。

医薬品は重要な役割を果たしますが、機能性食品を追加することも重要です。2016年、研究者たちは、「…我々の研究が、レスベラトロールをパーキンソン病治療における神経保護剤として使用する可能性に向けて、有望な道を拓いたた」と結論付けました。すなわち、パーキンソン病患者の病状の悪化を阻止するためには、レスベラトロールの使用を考慮すべきだという意味です。その他の研究でも似たような報告が出されています。

サプリメントの摂取量

バランスの取れた食生活をしながら時々赤ワインを嗜むことで、食生活の中にレスベラトロールを取り込むことは可能ですが、サプリメントに含まれる量に比べるとその量は最低限の量でしかありません。ブドウ1人分やグラス1杯のワインで摂取可能なレスベラトロールの量は5mg未満です。

サプリメントとして摂取する場合、多くの人が一日100~200mgを摂取していますが、一日400mgを超えないようにしてください。一日1,000mgを超える量を摂取することはお勧めできないばかりでなく、有害である可能性もあります。

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