朝食は、リフターやアスリートにとって一日のうちでも特に重要な食事と言えるでしょう。特に活動的な方は、その日の体調を整えるための日課として朝食を摂る傾向があるようです。

良質な朝食とは、各個人のエネルギーレベルや運動パフォーマンスをサポートする食物や栄養補助食品からなるべきもので、人によって大きな差があるのは当然のことです。

もちろん、中には朝食を摂るのが面倒だという方や昼以降の食事を重視したいという方もいるでしょう。この記事は、決して一日の体調を整える上で朝食が不可欠であるとか、栄養習慣を変えようというものではありません。いわゆる朝食抜き派の方は、一日の最初の食事を(たとえそれが昼食であっても)他の人の朝食と同様に捉え、エネルギーやパフォーマンスへの効果を考えて摂れば良いのです。

この記事では、自分に合った朝食メニューを設定するコツを説明したのち、リフターやアスリートのさまざまな状況に応じて、タンパク質をたっぷり含む3種類の朝食アイデアをご紹介します。

朝食メニューを設定

まず、リフターやアスリートの皆さんには、私が日頃タンパク質豊富な朝食を作る際に心がけている2つの重要ポイントについてお話ししましょう。この2つのポイントは、パフォーマンスを促進する多量栄養素(別名マクロ栄養素:タンパク質、炭水化物、脂質)とパフォーマンスを向上させるための食事のタイミングを考慮したものです。

1. 多量栄養素の優先順位を決定

1つ目のポイントは、朝食に必要な多量栄養素の優先順位を決めることです。リフターやアスリートの場合、多量栄養素は以下の優先順位で摂取されることが多いでしょう。

  1. タンパク質
  2. 炭水化物(糖質)
  3. 脂質

この順位は朝食を作る際の目安となります。栄養目標と総摂取量(詳しくは後述)を設定し、上記の優先順位を参考に、目標達成に適した食品を選びましょう。

タンパク質は、夜間の絶食後の筋タンパク合成の促進に必要であるため、常に最上位を占める多量栄養素です。筋タンパク合成とは、筋肉を修復・再構築するためにタンパク質を利用することであり、リフターやアスリートの継続的な成長に役立ちます。

炭水化物と脂肪は、トレーニングのスケジュールや食の嗜好に応じて順序が逆転しても問題ありません。例えば、朝から運動量の多い方や活動的な生活を送っている方は、エネルギーを得るために炭水化物を多めに摂り、脂質よりも優先した方が良いでしょう。

具体的には以下のようになります。

  • タンパク質:30g(120 kcal)
  • 炭水化物:60g (240 kcal)
  • 脂質:15g (135 kcal)
  • 総カロリー:約500kcal

この例では、タンパク質30gを軸として炭水化物と脂質の摂取量を設定し、それを達成できる食品を選ぶことが目標となります。

重要なのは、順位を決める際に1日の総摂取量と栄養必要量を考慮することです。なお、上記の数値はあくまでも一例であり、総摂取量と目標が一致することが肝心です。

2. 自分にとって最適な朝食時間を設定

多量栄養素の優先順位を決め、目標とする総摂取量にふさわしい食品を選択したら、あとは自分の生活習慣やトレーニングに合わせて朝食を摂るだけです。

早朝にハードなトレーニングをする予定があり、あらかじめ食事をしておきたい方は、胃もたれなどの消化器障害を避けるために運動の60〜90分前までには朝食を済ませた方が無難でしょう。この場合も、やはりタンパク質、炭水化物、脂質の順に従って、運動に必要な栄養を確保するように心がけましょう。

一方、午後までトレーニングの予定がない方は、脂質の腹持ちの良さを考慮して、タンパク質、脂質、炭水化物の順で食事することをお勧めします。

以上の2点をおさえておくことで、自分に合った朝食が無意識に摂れるようになります。これは、長期的なパフォーマンスと栄養面のアドヒアランス(積極的かつ真摯に取り組む姿勢)にとって非常に重要なことではないでしょうか。要は、体調やパフォーマンスへの効果が実感でき、目標達成をサポートする栄養素を豊富に含み、しかも美味しく食べられる朝食を作ることがポイントになります。

タンパク質豊富な朝食のアイデア

ここからは、さまざまな状況に対応できるように、タンパク質をたっぷり含む3種類の朝食例をご紹介しましょう。以下の例がトレーニングや生活習慣に合っている方はそのまま使えますし、もちろん目標やニーズに合わせて調整してもかまいません。

1. 多忙なリフター向けのオーバーナイトプロテインオーツ

最初にご紹介するのは、簡単ながら美味しいタンパク質たっぷりの朝食です。オーバーナイトオーツとは、前日の夜にオーツを仕込んで一晩冷蔵庫で寝かせ、翌朝ひんやり冷たいオートミールを食べるというものです。

オーバーナイトオーツの最大の魅力は、オートミールに風味を添える多種多様な材料をプラスできる点でしょう。しかも、作る手間がかからないオーバーナイトオーツは、朝の貴重な時間を無駄にしないためにも便利なメニューです。

材料:

  • プロテインパウダー(お好みのフレーバーで) 付属の計量スプーン1
  • オートミール 1/2カップ
  • イチゴまたはブルーベリー(プロテインのフレーバーに合うもの)1/2カップ

朝、食べる直前に加えるトッピング例

作り方:

  1. すべての材料を混ぜ合わせ、密閉容器に入れて冷蔵庫で一晩寝かせます。
  2. 翌朝取り出し、オートミールの水分が少なくパサついているようであれば、ミルクなどを足すことでとろみが出て食べやすくなります。また、お好みで、風味や栄養分を添える食材を加えても良いでしょう。

2. オートミール&卵白ミックス

2つ目のレシピは卵白とオートミール好きに最適で、自由にアレンジできるタンパク質たっぷりのオートミールをお探しの方にお勧めの一品です。

材料:

トッピング例:

作り方:

  1. すべての材料を混ぜ合わせ、通常通りオートミールを作ります。基本のオートミールができたら、お好みのトッピングを自由に添えてみましょう。
  2.  例えば、トレーニングのために炭水化物を増やしたい場合はバナナなどの果物を、脂質を増やすならピーナッツバターやアーモンドバターなどを加えてみてはいかがでしょうか。

3. 究極のオムレツ好きのための朝食

最後は、3点のレシピのうち最もボリュームがあり、私のように朝からしっかり食べたい方に最適なメニューです。この朝食は調理に少々時間がかかりますが、期待を裏切らない美味しさですので是非挑戦してみてください。

材料:

  • 卵 3個
  • ブロッコリー(小房に分けて切ったもの) 1/4カップ
  • トマト(ざく切り)1/4カップ
  • 低脂肪チーズ 1人前の適量

作り方:

  1. このオムレツには、全卵3個か卵白3個分、またはその両方を合わせたものを使用します。溶き卵にお好みの野菜(ブロッコリーとトマトがお勧め)を混ぜ入れてフライパンでふんわり焼きます。8分程度火が通ったらチーズを適量加えて焼き上げます。
  2. オムレツが焼き上がる前に、お好みのトッピングや付け合わせを考えるのも良いでしょう。ポイントは、自分に合った多量栄養素の順位に応じてメニューを決めることです。

まとめ

タンパク質豊富な朝食を作る際は、自分の好みと目標に合った食事を無理なく直感的に準備できるように、多量栄養素の優先順位を参考にしてみてください。朝食は工夫次第でシンプルにも複雑にもなります。今回ご紹介した以外にもタンパク質をたっぷり含むメニューが多数あり、きっとどなたにもぴったりのレシピが見つかるでしょう。