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プロバイオティクスを摂るべき?広く定着している理由、食物源、免疫効果などについて

著者:リー・シェルギェヴィッチ博士、自然療法医

この記事の内容:


免疫系は、あらゆる種類の病原体を撃退するためにどの程度の働きが必要なのかを判断するなど、さまざまな要素を備えた複雑な組織です。強い免疫力を維持するには、栄養や良質な睡眠はもちろんのこと、健康全般に気をつけることが肝心です。

プロバイオティクスは、健康維持に重要な要素であることが証明されている善玉菌です。

‌‌プロバイオティクスが広く定着している理由

伝統文化や土着文化では、健康的な細菌バランスやマイクロバイオーム(微生物叢=微生物集団)を促進するために多くの発酵食品が取り入れられています。

かつて、一部の細菌が病原性であることが研究でわかったため、あらゆる細菌が根絶すべき対象と考えられていました。確かに、抗生物質は、これまでそのような病原性細菌から間違いなく多くの命を救ってきた重要な治療法です。ところが、その抗生物質が頻繁に使用されるあまり、絶妙なバランスで存在するマイクロバイオームに害を及ぼすことも多いのが実情です。

過去数十年で善玉菌と悪玉菌に関する研究が増え、特に健康維持に役立つ善玉菌の特定に焦点が当てられてきました。プロバイオティクスは腸内マイクロバイオームの鍵を握る善玉菌です。そんな中、生命の重要な部分である細菌の適切なバランスにおける医療のパラダイムシフト(常識的な思想や価値観が劇的に変化すること)が起こります。

‌‌‌‌プロバイオティクスの優れた食物源

プロバイオティクスと聞くとサプリメントの錠剤を連想する方も多いと思いますが、実は多数の健康食品に含まれ、さまざまな形で摂取できるものです。新鮮な未加工の天然食品の中には、複雑な工程を経ることなく善玉菌が含まれているものがあります。

例えば、紅茶キノコ(コンブチャ)は、食料品店で購入できる他、種菌(スターターカルチャー)があれば自家製もできる話題の発酵茶です。また、カプセルで紅茶キノコのプロバイオティクスを摂取することもできます。

その他にも、一般的なプロバイオティクス食品には、ヨーグルト、リンゴ酢(アップルサイダービネガー)納豆味噌、テンペ、ケフィアなどが挙げられます。ヨーグルトやケフィアの種菌はもちろん、サワードウ(パン種の一種)スターターを使えば、自家製で発酵のプロバイオティクス食品が簡単に作れます。

さらに、発酵キャベツは、ザワークラウトやキムチとして幅広い文化圏で親しまれています。ザワークラウト作りに種菌は不要で、実に簡単です。

自家製ザワークラウトのレシピ

材料 :

  • 新鮮なキャベツ 1玉(芯を取って千切り)
  • 塩(キャベツの千切り500gあたり)小さじ1.5〜2

作り方:

  1. 大きめのボウルに塩とキャベツを入れて混ぜ、キャベツの汁が出るまで数分間よく揉みます。
  2. ガラス瓶に移し、キャベツ全体に汁がかぶる状態で、必要に応じて重しで押さえます。
  3. ガラス瓶を密封して常温に1~4週間置いて発酵させ、その後は冷蔵庫に保存します。1日大さじ数杯をサラダにかけたり、もちろんそのままでもどうぞ。

‌‌‌‌プレバイオティクスとは?

プレバイオティクスはプロバイオティクスの養分と言えるもので、通常は植物性食品の繊維を指し、人体にとっては難消化性繊維です。プレバイオティクスは食物繊維のサプリメントとしても、また、体に健康な食物繊維が豊富な食事からも摂取できます。

‌‌‌‌プロバイオティクスが免疫系にもたらす効果

プロバイオティクスは、免疫機能のサポートに効果的な療法として人気が高まってきました。

その免疫系に大きな役割を果たすのが腸です。腸が全身の健康と免疫力にとって重要なのはそのためです。体内のマイクロバイオーム(微生物集団)である生態系の多様性が乏しいと、消化器系疾患はもちろん、風邪を引きやすくなる他、皮膚疾患や自己免疫疾患などの慢性・急性感染症を引き起こしやすくなります。

このように不健康なマイクロバイオームによるバランス異常はディスバイオシスと呼ばれます。腸内フローラ(腸内細菌叢)の構成は年齢と共に変化し、食生活や地理的環境にも左右されます。他にも、ディスバイオシスが原因と考えられる疾患に真菌感染症があります。このように、プロバイオティクス補給は総合的な健康維持に役立つとされています。

‌‌‌‌プロバイオティクスの6つの効能

消化器問題

2012年のメタアナリシス(過去に行われた複数の研究データを統合して解析した統計手法)では、プロバイオティクスが広範囲の消化管感染症・障害対策として役立つことがわかりました。プロバイオティクスは腸内層の働きを助けることから、不快な消化器症状の原因となる感染症への抵抗力を高める可能性があります。なお、プロバイオティクスにはさまざまな菌株があり、マイクロバイオーム機能不全による各種の感染症対策として最適な菌株、摂取量、摂取頻度を判断するにはさらなる研究が必要です。また、プロバイオティクスの種類によって、効果に個人差がある可能性もあります。

急性季節性疾患

あらゆる年齢層の人を対象とした多くの研究で、プロバイオティクスを摂取することにより、季節性の風邪やインフルエンザをはじめとする、季節性の急性呼吸器疾患のリスクが最小限に抑えられる可能性があることがわかっています。年齢を問わず、プロバイオティクスを摂取することで、抗生物質剤の使用が減り、職場や学校の病欠日数も減らすことができるかもしれません。

自己免疫疾患

抗生物質の使用増加と多様な自己免疫疾患の増加には、関連性があると指摘されています。ランダム化比較試験では、プロバイオティクスが自己免疫性リウマチ性疾患や自己免疫性消化器疾患に伴う、不快感を和らげるのに役立つ可能性があることがわかっています。

2019年の研究レビューでは、全身性エリテマトーデス(SLE)の病状経過において、プロバイオティクスの補給と転帰(経過)改善に関連性がみられることがわかりました。SLE患者の腸内ディスバイオシス(腸内環境異常)と転帰不良には相関性があるとされ、特に乳酸菌やビフィズス菌の濃度が低いほど顕著なようです。このレビュー論文はラット研究に焦点を当て、多くの理論的関係を述べたものとはいえ、プロバイオティクスのサプリメントはSLE患者の心臓と腎臓の健康維持にも期待できそうです。ただし、この結論を確認するにはさらなる研究が必要です。

2018年のレビュー論文では、自己免疫疾患(特に自己免疫性甲状腺炎)と腸内ディスバイオシスを関連付ける研究が調査されました。腸の健康改善を総合的に見て、自己免疫性甲状腺炎患者に有益といえるかもしれません。健康全般についての個別指導を希望する方は、有資格の自然療法医にご相談ください。

女性の健康

膣内細菌のバランス異常により頻発するとされるのが膣感染症です。特に、ラクトバチルス(乳酸菌)の濃度が低いと発症しやすいようです。中でも、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)とラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)という2種類の細菌は、膀胱と膣の健康に有益な効果があることがわかっています。これらの善玉菌は、病気の原因となる悪玉菌や病原性真菌が、膣粘膜に付着しないように抑制します。

過去数十年に行われた複数の研究では、成人女性に最も多い急性感染症の一つである尿路感染症が頻発または再発する女性患者の治療の一環として、抗生物質に加えてプロバイオティクスの使用が検討されてきました。これは、特に抗生物質を頻繁に服用している女性が対象です。心当たりがある方は、マイクロバイオーム改善のために、正規の自然療法医に相談することをお勧めします。

皮膚の健康

経口プロバイオティクスを摂取したり、局所用プロバイオティクス製品を塗布することで、腸の健康や自己免疫疾患に関連した皮膚症状の改善が図れます。アレルギー性皮膚疾患は、食物不耐症や消化器障害につながる可能性のあるマイクロバイオームの腸障害に関連すると考えられます。食物不耐症について不安がある方は、自然療法医または管理栄養士にご相談ください。

小児急性感染症

2016年には、乳幼児期から青年期までの計6,269人が参加した23件のランダム化比較試験のシステマティックレビュー(現存する文献を系統的に収集して、類似する内容の研究を一定の基準で評価分析すること)が行われました。その結果、プロバイオティクスを摂取した新生児から18歳までの子供は、少なくとも年間1回の呼吸器感染症の発症率が有意に低下したことが明らかになりました。

また、2019年のランダム化比較試験のレビューでは、プロバイオティクスが子供の急性耳感染症(中耳炎など)予防に役立つだけでなく、あらゆる種類の感染症治療に抗生物質を必要とするリスクを最小限に抑える可能性があることがわかりました。これらの試験による有害事象は軽微なものでした。ただし、治療効果を上げるためのプロバイオティクスサプリメントの最適な摂取量、菌株、摂取頻度については、やはり今後の研究が待たれます。

別の2019年のレビューは、子供がプロバイオティクスを補給した場合、急性消化器感染症、耳感染症、呼吸器感染症に対する抗生物質剤の必要性が低下する可能性があるとしています。

‌‌マイクロバイオームの重要性

マイクロバイオームは、免疫力だけでなく、全身の健康に極めて重要です。そのマイクロバイオームは、発酵キャベツ、紅茶キノコ、ヨーグルト、ケフィアなどの食品で強化できます。なお、プロバイオティクスのサプリメントは概して安全ですが、各個人に合った種類については医師にご相談ください。もし感染症にかかってしまった場合は、抗生物質を適切に使用することで早めの回復が期待できます。正規の自然療法医なら、マイクロバイオームを保護しつつ、バランスのとれた抗生物質の適正使用について指導してくれるでしょう。

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