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認知力を高めるための自然なヌートロピックサプリメント5選

著者:ガブリエル・エスピノーザ、医学博士

この記事の内容:


脳は全身で最も高度な器官です。情報を取り込んで処理し、毎秒膨大な数の計算をしたり、日常の身体機能や動作のコントロールを特に意識せずにこなす上、一生分の記憶を保存するなど、脳の機能は現在のコンピュータではとても太刀打ちできません。

ヌートロピック(別名スマートドラッグとも)とは、健康な個人の脳力を高める可能性を秘めたサプリメントの代表格です。脳の健康は多次元的概念であり、集中力、記憶力、学習力、遊びの能力、明晰かつ活動的な精神を維持する能力を指します。

これらのサプリメントは、健康な認知機能、記憶力、創造力、意欲をサポートします。重要なのは、人生のあらゆる段階で、脳が搭載した唯一のスーパーコンピュータをケアすることですが、その脳のソフトウェア面とハードウェア面の両方に役立つのがヌートロピックなのです。そこで、脳の性能を高める5種類のサプリメントを挙げてみました。

1. フィッシュオイル

フィッシュオイルは、脂肪の多い魚の組織から採取されます。健康効果のあるフィッシュオイルの主成分は、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)などのオメガ3脂肪酸です。オメガ3脂肪酸は、脳の正常な成長・発達と機能を助け、身体的緊張を最小限に抑えます。これらのオイルは体の発達に必要なものですが、体内で生成できないために食事から取り入れる必要があることから、必須栄養素に分類されています。

オメガ3脂肪酸は、脳の寿命を通して役立つ可能性があります。例えば、学齢期や10代の子供がEPAとDHAを摂取することで、集中力、スペリング力、注意力、活動亢進を補助する能力が期待できます。一方、若年成人では、EPAとDHAが精神的安定を管理するのに役立つかもしれません。また、中高年者が1日2200mgのオメガ3脂肪酸を摂取したところ、見失った物の位置を思い出すという効果が見られました。

さらに、高齢者がEPAとDHAを2400mg摂取すると作業記憶を改善する可能性があります。そして何よりも、これらの研究結果を通してわかったことは、オメガ3脂肪酸を摂取すると、脳細胞膜を傷つけることなく膜の流動性が高まり、 脳のインパルス(電気信号)の伝達が改善することです。つまり、オメガ3(および抗酸化物質)を摂取することで、脳細胞を筆頭とする細胞の多くが生涯を通じて抱える酸化ストレスを抑えるのに役立つかもしれません。この酸化ストレスは、さまざまな脳疾患の原因につながるとされています。

2. レスベラトロール

レスベラトロールは、ブドウや赤ワインなどに含まれるポリフェノールの一種で、強力な抗酸化作用と抗炎症作用が特徴です。レスベラトロールは、植物を紫外線、化学的ストレス要因、微生物感染から保護します。研究では、記憶力に支障をきたす疾患のある患者は、炎症や活性酸素種の濃度が高いことがわかっています。レスベラトロールは抗炎症作用があるため、体内の炎症性カスケード(カスケード=生化学的反応などを介して1つのシグナルを段階的に増幅させる生物学的プロセス)の経路を抑制します。そのため、レスベラトロール配合の製品を日常的に摂取することで、認知低下の予防に役立つと考えられます。

研究者Cicero、Ruscica、Banachの3氏によるシステマティックレビュー(現存する文献を系統的に収集して、類似する内容の研究を一定の基準で評価分析すること)では、6〜12週間にわたって規則的にレスベラトロールを摂取した被験者は、脳灌流(のうかんりゅう=脳に血液を流すこと)に改善が見られたことがわかりました。これは、十分な血液が脳に送られ、脳がフル機能するのに必要な栄養素と酸素も同時に供給される能力です。脳に血液を供給する動脈のプラーク(カス状のもの)によって脳灌流が低下すると、急速な認知機能の低下と認知症を引き起こすとされています。

さらに、26週間にわたってレスベラトロールを摂取した被験者は、プラセボ群よりも認知能力の向上につながったことがわかりました。また、レスベラトロールを摂取することで脳と他の部位との連結性を助け、脳の主な燃料源であるグルコース(ブドウ糖)を利用する脳の能力も強化されたことが明らかになりました。

3. イチョウ(学名 Ginkgo Biloba)

イチョウエキスは、イチョウの木の乾燥葉から抽出されたもので、中国伝統医学では5千年近くにわたってさまざまな病気の治療に利用されてきました。研究では、健康な人がイチョウエキスを1日120mg摂取すると、作業記憶と作業を行う能力を高めるのに役立つ可能性があることが示されています。

イチョウエキスが記憶力の向上に役立つことが示されているメカニズムの一つとして、イチョウの抗酸化特性によるものがあり、これが神経保護作用を備えていると見られます。イチョウエキスは、脳のさまざまな部位に情報や信号を送る脳内神経伝達物質の放出を増やすのに役立つかもしれません。

JAMA(Journal of the American Medical Association)誌のレビューによると、イチョウは酸化ストレスから脳神経細胞を保護し、脳細胞の損傷を減少させることがわかっています。動物モデルによるこれらの結果を踏まえて、今後研究者らは、認知障害患者のさらなる認知低下の予防に役立つイチョウの妥当性を考慮すべきでしょう。

4. カフェイン

カフェインは、 (主にコーヒーとして)世界で最も摂取されている食品の一つで、取引量としては石油に次いで世界第2位の商品でもあります。カフェインを摂取する方なら、その主なメリットとして、意識が明瞭になることや、気分が高まったり、機敏になったりする他、警戒心が強くなったり、頭の回転が速くなったと感じることさえあるのはよくご存知でしょう。カフェインがこのように活力を注入するのは、体を休息させようとする受容体に信号を送る阻害分子に似た構造がカフェインにはあるためです。カフェインがこれらの受容体に結合すると、脳のニューロン(神経細胞)やその他の調節システムが休息するのを阻害することから、意識がはっきりし、神経過敏な状態になります。

そのため、1日400mg(コーヒーカップ約4杯分)を超えるカフェインの過剰摂取には要注意です。カフェインを摂りすぎると、イライラしたり、夜眠れなかったり、不整脈と呼ばれる頻拍を引き起こすことがあります。コーヒーで1日のカフェイン摂取量を満たすことはできなくとも、チョコレートお茶エナジードリンク、錠剤でもカフェインを摂ることができます。他のあらゆる成分と同じく、カフェインの健康効果を十分に得るには、適度な摂取が鍵となります。

くれぐれも、カフェインを摂って睡眠時間を削るようなことはやめましょう。睡眠不足は、カフェインの効果を上回る害をもたらすおそれがあります。コーヒーやお茶に入れるものにも気を配りましょう。砂糖やコーヒーフレッシュを大量に入れたり、砂糖入りの炭酸飲料でカフェインを摂取すると、カフェインの効果が半減する可能性があります。また、エナジードリンクは、1日の平均推奨摂取量よりも多くの糖分が含まれている傾向があるため過剰摂取は避けましょう。

5. クレアチン

クレアチンは、アミノ酸反応により体内で自然に生成されます。クレアチンの人気が高まったのは、筋肉へのエネルギー供給を刺激することから、アスリート達が運動パフォーマンスを高めるために使用し始めたのがきっかけでした。In vitro(イン・ビトロ、試験管内)研究を経て、クレアチンは、細胞の発電所のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)を補充することで、脳細胞のエネルギー需要増にも役立つことがわかっています。

健康な人がクレアチンのサプリメントを摂取すると、推理力において短期記憶と実行機能を助けることが示されています。この他にも、クレアチンで明らかになっている認知上のメリットに、精神的疲労、反応時間、能弁さに対するプラス効果があります。なお、以上は、1日5gのクレアチン摂取で得られた研究結果であることにご注意ください。クレアチン濃度は食生活によって異なるため個人差があります。クレアチンは主に肉や魚に含まれるため、このサプリメント摂取を始めた人のうち特にベジタリアンのクレアチン濃度に上昇が見られることが指摘されています。

大学生やアスリートをはじめ、さらなるステップアップを目指して日々精進し、努力している方や、できるだけ長く自分の知力を維持したいと考えている方は、今回ご紹介したヌートロピックサプリメントで補う健康的な食生活を送ることで、目指す目標に近づくことができるかもしれません。ただし、これらのサプリメントを摂ったからといって、超人的な能力が手に入るわけではありません。その代わりに、日常の用事がてきぱき片付くようになったり、鍵などの小物をどこに置いたか忘れにくくなるかもしれません。

なお、認知力の向上を目指す前に、十分な睡眠、栄養価の高い食事、ストレスと健康の管理に重点を置いた生活を心がけることが大切です。一杯のお茶やコーヒーで朝をスタートする方は、一日の始まりに既にヌートロピック物質を使用したことになります。そのため、毎日の健康習慣に別のサプリメントを加えようとお考えの方は、必ずかかりつけ医に相談の上、1品目ずつ始めていくことをお忘れなく。

参考文献:

  1. Avgerinos KI, Spyrou N, Bougioukas KI, Kapogiannis D. Effects of creatine supplementation on cognitive function of healthy individuals: A systematic review of randomized controlled trials. Exp Gerontol. 2018;108:166-173. doi:10.1016/j.exger.2018.04.013
  2. Cicero AFG, Ruscica M, Banach M. Resveratrol and cognitive decline: a clinician perspective. Arch Med Sci. 2019;15(4):936-943. doi:10.5114/aoms.2019.85463
  3. Derbyshire E. Brain Health across the Lifespan: A Systematic Review on the Role of Omega-3 Fatty Acid Supplements. Nutrients. 2018;10(8):1094. Published 2018 Aug 15. doi:10.3390/nu10081094
  4. Oken BS, Storzbach DM, Kaye JA. The Efficacy of Ginkgo biloba on Cognitive Function in Alzheimer Disease. Arch Neurol. 1998;55(11):1409–1415. doi:10.1001/archneur.55.11.1409
  5. Silberstein RB, Pipingas A, Song J, Camfield DA, Nathan PJ, Stough C. Examining brain-cognition effects of ginkgo biloba extract: brain activation in the left temporal and left prefrontal cortex in an object working memory task. Evid Based Complement Alternat Med. 2011;2011:164139. doi:10.1155/2011/164139
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