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健康

睡眠以外にも効果的なメラトニン

4月 4 2019

著者:パトリシア・L・ガーバーグ医学博士およびリチャード・P・ブラウン医学博士

この記事の内容:

神経ホルモンであるメラトニンは、穏やかで自然な睡眠補助薬として最もよく知られています。多くの処方睡眠薬とは異なりメラトニンには中毒性がなく、禁断症状の原因となりません。短時間作用型と長時間作用型の2つの形態があり、短時間作用型のメラトニンは眠りに落ちるようにし、長時間作用型は眠り続けるようにします。不眠症のパターンに応じて、短時間作用型、長時間作用型、またはその両方の組み合わせを選択できます。また、メラトニンは強力な抗酸化物質でもあります(Ramis et al.2015)。さらに、エネルギー代謝の調節(Cipolla-Neto et al.2014)と免疫機能(Calvo et al.2013)にも役立ちます。

メラトニンは松果体によって産生されます。視床下部の視交叉上核にある小さな感光構造がメラトニンを調節し、日光は視交叉上核とメラトニンの産生を抑制します。暗闇にいると視交叉上核が松果体にメラトニン放出を増加させるように合図され、眠りに落ちることが多い夜間や目を覚ますことが多い時間などに概日リズムを調整します。毎年、日照時間の長さが変わるにつれて松果体はメラトニンの放出量を変え、季節の変化に合わせてバイオリズムを調整します。不眠症の原因の一つとして、一部の人は周囲の光の季節的変化に睡眠・覚醒サイクルを調整しにくいことが挙げられます。そのため、不眠症が発症して眠れなくなるのです。他の原因の例としては、老化にしたがってメラトニン産生が減ることが挙げられます。旅行による時差ボケ、夜更かし、夜勤、朝寝坊、昼寝などで概日リズムが乱れることがあります(Brown and Gerbarg 2009)。

軽度の不眠症の場合、必要なのは1mgか2mgのメラトニンだけかもしれません。中等度の不眠症の場合、ほとんどの成人の平均摂取量は3〜6mgです。重度の不眠症の場合、最大9〜10mgのメラトニンが必要かもしれません。メラトニンは、睡眠薬(例、鎮静催眠薬、ベンゾジアゼピン)、抗うつ薬、抗精神病薬と安全に併用できます。睡眠の質を改善するためには、メラトニン、ハーブや処方薬など使用するものにかかわらず、睡眠衛生は不可欠です。睡眠衛生には、定期的な就寝時間を決める、就寝前の時間帯には刺激的な活動を避ける(落ち込むようなテレビ番組、ビデオゲーム、キーボード操作)、就寝前の習慣を確立する、毎朝同じ時間に起きる、昼寝をしない、刺激的な食べ物(チョコレート)を食べない、午後や夕方にカフェイン入りの飲み物(コーヒー紅茶)を飲まないなどが含まれます。

あまり知られていないメラトニンのメリット。

時差ボケに役立つかもしれないメラトニン

2つ以上のタイムゾーンを移動すると、睡眠・覚醒サイクルの調整が難しくなるのはよくあることです。例えばヨーロッパ旅行が始まったばかりの数日は、体内時計が真夜中のように感じたり午前6時に感じたりするので、時差ボケで休暇が台無しになることもあります。仕事で出張している時などは、時差ボケでパフォーマンスが低下することがあります。時差ボケになりやすい場合は、目的地に到着する最初の夜から3〜6mgのメラトニンと、朝の起床時に150〜300mgの イワベンケイを組み合わせて摂取すると効果的かもしれません。

メラトニンとレムの行動障害 - 眠れない夜

REM行動障害(RBD)は通常70歳以降に発症しますが、それより早期でも起こるケースもあり、脳損傷を受けた人にも発症することがあります。睡眠中に蹴ったり叩いたり、パンチしたりすることが特徴です。脳が老化するにつれて、夢の中での行動を現実の世界でもしてしまうことを防ぐ役割をする神経回路が破損することがあるのです。動きを抑制する機能が失われると、睡眠中に体が動いてしまうことがあります。そのため、一緒に寝ている人に大きな負担をかけて危険が及ぶ可能性さえあるのです。例えば、80歳の男性が誤って78歳の妻をベッドから押し出したりしたら、落ちた妻が脳震盪になったり骨折したりすることがあります。残念なことに、RBDの診断は見逃されることが多く、そのような人は一人で寝ることを余儀なくされます。診断は睡眠調査によって確認することができます。通常、RBDはベンゾジアゼピン、クロナゼパムで治療されますが、このような薬を高齢者が服用すると落下、精神的混乱、見当識障害、習慣性や中毒のリスクを高める可能性があるために問題となります。クロナゼパムと比べるとメラトニンには副作用が少なく、RBDの治療に非常に有益である可能性があります(McGrane et al.2015)。メラトニンはRBDの症状を抑制するのに効果的であることが多いですが、就寝時の用量は最大10mgまで徐々に増やす必要があるかもしれません。目標の就寝時間の1〜2時間前にメラトニンを摂取することをお勧めします。

メラトニンと日没

「日没」とは、高齢者は日が沈んだとき、特に病院や高齢者介護施設などのなじみのない環境にいる時の高齢者に起こるかもしれないことを説明するための用語です。照明が暗いと、高齢者は視覚的な合図で動くことがより困難になります。高齢者が混乱するにつれて、歩き回って迷子になったり害を及ぼしたりすることがあるのです。アンビエンやベンゾジアゼピンなどの一般的に使用されている睡眠薬は、そのような混乱を悪化させたり、バランスを崩したり、転倒、日中の傾眠、習慣性などの問題を引き起こすことがあります。1mgなどの低用量のメラトニンから始めて「日没」が止まるまで徐々に増やしてください。しかし、夜間の用量は10mg以内にするとより安全で効果的です。

抗うつ薬による睡眠障害に役立つかもしれないメラトニン

セロトニン再取り込み阻害薬(SRI)のような抗うつ薬などの薬を服用すると眠れなくなる人もいます。メラトニンは処方抗うつ薬によって生じるこのような副作用を打ち消すので、通常の睡眠を取り戻せることがあります。

メラトニン、網膜の健康と良い視力

予備研究では、メラトニンが網膜の健康を改善し、網膜の悪化を予防または遅らせることが示唆されています(Crook et al 2017)。網膜の問題、特に黄斑変性は一般的に加齢にしたがって起こります。日光を浴びすぎると、黄斑部の繊細な細胞(視神経が現れる網膜の中心部)に累積的な損傷を引き起こすことがあるフリーラジカルが大幅に増加します。晴れた日に外出するときは、必ず紫外線保護用メガネをかけることをお勧めします。残念なことに、多くの人はすでにダメージを受けた後、歳をとってからこの問題について知ることになるのです。メラトニンが黄斑変性症などの網膜の問題をどのくらい予防、遅延、修復することができるかを評価するためにはさらなる研究が必要です。

メラトニンと認知機能

メラトニンはフリーラジカルによるダメージから脳細胞、ニューロンを保護します。これは、認知機能を改善し、認知機能低下を軽減する可能性もあるメラトニンの重要なメカニズムであると考えられています。脳はとても多くのエネルギーを消費します。細胞がエネルギーを消費するたびに、副産物として放出されたフリーラジカルが膜、ミトコンドリア、DNAなどの細胞成分を損傷するのです。幸いなことに、細胞はフリーラジカルを回避し、それらが引き起こすダメージを修復する能力を持っています。しかしながら、加齢、慢性疾患、過度のストレスにより、細胞がフリーラジカル損傷を防ぐ能力が損なわれることがあります。その結果、記憶や認知機能を損なう累積的なダメージが発生するのです。体の防御システムに抗酸化物質を補給すると、最適な脳機能を維持する役に立ちます。

遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬などの薬(セロトニン再取り込み阻害薬を含む)の副作用から発生することがある深刻な運動障害です。通常、遅発性ジスキネジア(TD)は口や舌の異常な動きから始まります。また、歯ぎしりから始まることもあります。メラトニンは抗精神病薬または抗鬱剤の投薬を受けた患者のTDの発症を軽減し、場合によっては予防することも示されています(Shamir et al.2001)。これらのメリットの一部はメラトニンの抗酸化作用によるもので、薬物療法によって損傷を受けたニューロンを保護し修復するのを助けると考えられています。米国神経学会のガイドラインは、メラトニンの遅発性ジスキネジアに対する有益性を決定するには証拠が不十分であると示しています(Bhidayasiri et al.2013)。それにもかかわらず、メラトニンの試験の低リスクと潜在的なメリットを考慮すると、TD患者に1日あたり最大10mgのメラトニンの用量を摂取してもらう価値はあります。

メラトニンと自閉症

自閉症スペクトラム障害を持つ子供は、メラトニン分泌の障害を含む生理的調節異常の一要素として睡眠障害を持つことがよくあります(Rossignol and Frye 2014)。研究では、メラトニンがスペクトルを持つ子供たちの睡眠を改善するのに安全で効果的であることが示されています(Tordjman et al.2015)。

メラトニンの薬相互作用

メラトニンには、般的に使用されている薬と臨床的に重要な相互作用はありません。さらに、認知、記憶、姿勢の安定性にも悪影響を及ぼしません(Lemoine and Zisapel 2012)。

メラトニンの質

最高品質のメラトニンを入手することは良い結果を得るために重要です。サプリメントブランドの品質は信頼できる情報源から調べましょう。次がその一部となります。

  1. National Institutes of Health Information on Dietary Supplements
  2. ConsumerLab
  3. NSF International
  4. Supplementwatch

参考文献:

  1. Bhidayasiri R, Fahn S, Weiner WJ, et al.Evidence-based guideline: treatment of tardive syndromes: report of the Guideline Development Subcommittee of the American Academy of Neurology.Neurology 81(5):463–469, 2013.
  2. Brown RP, Gerbarg PL, Muskin PR.How to Use Herbs, Nutrients, and Yoga in Mental Health Care.W.W.Norton & Company, New York.2009.
  3. Calvo JR, González-Yanes C, Maldonado MD:The role of melatonin in the cells of the innate immunity: a review.J Pineal Res 55(2):103–120, 2013.
  4. Cipolla-Neto J, Amaral FG, Afeche SC, et al.Melatonin, energy metabolism, and obesity: a review.J Pineal Res 56(4):371–381, 2014.
  5. Crooke A, Heute-Toral F, Colligris B, Pintor J. The role and therapeutic potential of melatonin in age-related ocular diseases.J Pineal Res.Sep;63(2), 2017.
  6. Gerbarg PL, Brown RP and Muskin PR.Editors.Complementary and Integrative Treatments in Psychiatric Practice.Washington D.C., American Psychiatric Association Publishing, 2017.
  7. Lemoine P, Zisapel N:Prolonged-release formulation of melatonin (Circadin) for the treatment of insomnia.Expert Opin Pharmacother 13(6):895–905, 2012.
  8. McGrane IR, Leung JG, St Louis EK, et al:Melatonin therapy for REM sleep behavior disorder: a critical review of evidence.Sleep Med 16(1):19–26, 2015.
  9. Modabbernia A. Chapter 19 Melatonin and Melatonin Analogs for Psychiatric Disorders.In Patricia L Gerbarg, Richard P Brown and Phillip R Muskin PR Editors.Complementary and Integrative Treatments in Psychiatric Practice.Washington D.C., American Psychiatric Association Publishing, 2017.
  10. Ramis MR, Esteban S, Miralles A, et al.Protective effects of melatonin and mitochondria-targeted antioxidants against oxidative stress: a review.Curr Med Chem 22(22):2690–2711, 2015.
  11. Tordjman S, Davlantis KS, Georgieff N, et al.Autism as a disorder of biological and behavioral rhythms: toward new therapeutic perspectives.Front Pediatr 3:1, 2015.
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