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マヌカハニーが持つ7つの効果

著者:エリック・マドリッド医学博士

この記事の内容:


ハチミツが初めて文献に登場するのは、古代バビロニア人とシュメール人によって書かれたもので、今から何千年も前にさかのぼります。今日、世界中で最も人気の高い天然甘味料であるハチミツは、薬物療法として使用されることもあります。

ハチミツは、ハチが花の蜜を吸い、それが胃の中で酵素と反応することで作られます。そうしてできた物質は、ハチが巣に戻ると吐き出され、蓄えられて、誰もがよく知るハチミツとなり、巣に貯蔵されます。ハチミツの主な目的は、ハチの幼虫の食糧を供給することです。養蜂業者は、幼虫の成長に十分な量のハチミツを確保した上で、余剰分を人間の使用に販売します。

薬物療法としてのハチミツの使用は、代替医療から主流の医療に移行しつつあります。南カリフォルニアにある私の診療所では、静脈瘤による脚の慢性的な傷がある患者と糖尿病性足潰瘍の患者に医療グレードのハチミツの使用を推奨しています。また、自然療法界で、創傷治癒の専門家が創傷ケアの包括的な治療法の一環としてハチミツ療法を奨励する現場も見てきました。

‌‌‌‌マヌカハニーの起源と定義

免疫系を最適な状態に維持することは、健康、幸福感、長寿の向上を図る上で欠かせないものです。何千年もの昔から世界中で用いられてきたハチミツは治癒力に定評があります。ただし、すべてのハチミツが同じように作られているわけではありません。一部の科学者は、特に健康効果の高いハチミツとしてマヌカハニーを挙げています。

マヌカハニーの効果は、1980年代にニュージーランドのワイカト大学のピーター・モラン教授が実施した微生物学研究を経て、科学的に信頼されるようになりました。セイヨウミツバチが作るマヌカハニーは、オーストラリアとニュージーランドが原産のマヌカの花(学名 Leptospermum scoparium)の蜜を原料とします。

この独特のハチミツは、単花蜜(たんかみつ、モノフローラル)、すなわち単一の花の蜜だけで作られています。ただし、マヌカハニーの中には、ハチが複数の種類の花から蜜を採集する百花蜜(ひゃっかみつ、マルチフローラル)のものもあります。こうしてマヌカハニーと名乗れるのは、独立機関による規格試験を経て、認証を受けた製品だけです。

‌‌‌‌マヌカハニーの内容成分

一般に、ハチミツは、フルクトース(果糖)やグルコース(ブドウ糖)の他、アミノ酸、酵素、ビタミン、ミネラルなどで構成されています。一方、マヌカハニーには、他のハチミツには見られないメチルグリオキサールという天然化合物が含まれており、それがこの種独自の有効成分と考えられています。マヌカハニーをはじめとするハチミツのほとんどには、ポリフェノール化合物とハチのデフェンシン-1(抗菌ペプチド)が含まれており、それが抗菌作用を発揮するという仕組みです

最近になって、この品種が伝統医学で有用とされていた理由が科学的に解明されました。特にマヌカハニーの抗酸化作用は、創傷治癒や細胞再生の他、場合によっては胃潰瘍の治療にも効果があるとみられます。

‌‌‌‌マヌカハニーの7つの効能

1. 口腔内の健康

口や歯の健康に問題がある人は世界中にいます。歯並びの悪い人や欠損歯が多い人は、心臓発作やうっ血性心不全のリスクが高いことが研究で明らかになっています。私はよく患者に、心臓の健康維持の一環として、定期的に歯科検診を受けるように勧めています。甘いお菓子など、精製糖を摂取すると虫歯のリスクを高めるのではないかと懸念されがちですが、マヌカハニーなら、たとえ甘くても、抗菌作用があるため虫歯予防に良いと考えられています。

具体例を挙げると、2011年の研究では、有害な口腔内細菌を減らすのに役立つマヌカハニーの可能性が示されました。さらに、Swiss Dental Journal誌の2014年の研究でも、口腔内細菌を減らすのにマヌカハニーが一役買う見込みがあることが示されました。

これらの研究結果を受けて、マヌカハニーを配合した天然の歯磨き粉などが販売されるようになりました。

2. 抗菌作用

感染症の予防・撃退に役立つ自然な方法を見つけることは極めて重要であり、特に抗生物質の過剰使用が懸念される中、より安全な代替品を求めて研究が続けられています。ハチミツに抗菌作用があると考えられている理由の一つは、有害細菌やウイルスを破壊する過酸化水素がハチミツに少量含まれていることです。中でも、マヌカハニーには、多岐にわたる有害な病原体に効果があると考えられています

2014年の研究では、インフルエンザウイルスを抑制するマヌカの能力が評価され、「マヌカハニーには、インフルエンザウイルスに対して強力な阻害活性があり、薬理効果が期待できる」と結論づけられました。ただし、この研究は細胞培養物を用いて行われたものであり、マヌカハニーを経口摂取しても同様の効果が得られるかどうかは不明です。

2018年の研究では、よく普及している別のタイプのハチミツとマヌカハニーが比較されました。その結果、2種類の一般的な細菌であるストレプトコッカス・ミュータンス菌と乳酸菌に対し、マヌカハニーの方がより強力な抗菌作用を持つことが示されました。また、別の研究では、マヌカハニーがシュードモナス菌や大腸菌に抗菌効果を発揮する可能性が示されています。これらの細菌は、皮膚、血液、尿の感染症によくある原因です。

3. 創傷治癒

ハチミツは、皮膚に塗ると傷を治す効果があることが知られています。これは、ハチミツの抗菌性はもちろん、湿潤環境(創傷表面が乾いていない状態)を維持する能力にもよるものと考えられています。ハチミツを皮膚に塗ると保護バリアが形成されます。さらに、マヌカハニーは、創傷治癒と組織再生を促進するのに役立つことが研究でわかっていることから、慢性的な皮膚創傷のある人に有益です。

よく知られていることですが、糖尿病患者は感染症のリスクが高く、重症化すると足や足指の切断を強いられることも珍しくありません。2014年の研究では、糖尿病性足潰瘍にマヌカの効果が見られました。傷の手当にマヌカハニーを塗ったところ、使用しなかった群と比べて25%早く傷が治ったことがわかりました。他にも、サウジアラビアで行われた2014年の研究では、糖尿病性足潰瘍の治癒促進にマヌカハニーの同様の効果が見られました。

最後に、2008年の研究で、マヌカハニーは、重症の糖尿病性足感染症や潰瘍に多い細菌の一種であるシュードモナス菌を死滅させるのに役立つ可能性があることが示されました。

4. 喉の痛みと咳を緩和

風邪を引いて咳が出ると、祖母にハチミツをなめるように言われた記憶がありますが、皆さんもそんな経験はないでしょうか。祖母は科学者ではありませんが、確かにその通りでした。

ハチミツと咳止めシロップを比較した2010年の研究では、上気道感染症(かぜ症候群)と咳がある子供にハチミツを2.5ml与えたところ、咳が減少したことがわかりました。その後、2018年の研究では、ハチミツはプラセボよりも咳の症状の緩和に有効であったと結論づけられました。また、ハチミツをスプーンですくって摂取すると、喉の痛みを和らげる効果もあります。

5. 消化器系の不調を緩和

胃の不調には、抗生物質の服用から不適切な食物の摂取まで、さまざまな原因が考えられます。同じく、ウイルスや細菌の感染も消化管のバランスを崩しやすく、お腹のゴロゴロをはじめ、ガス、膨満感、下痢を引き起こしやすくなります。過去10年でプロバイオティクスが注目されるようになった主な理由は、こうした腸内バランスの乱れが挙げられます。実は、プロバイオティクスだけでなく、マヌカハニーでも、胃腸の健康改善が図れるかもしれません。

では、ここでサルモネラ菌について考えてみましょう。毎年、全世界でほぼ1億人が腸管感染症を発症し、15〜20万人もの人が死亡しています。これらの感染症の80%は食品が媒介したものです。そのため、汚染されていない食物や水を確保することは、病気の家畜などとの接触を避けることと並んで、感染症のリスクを減らす上で非常に重要です。腸管感染症の症状は、下痢、腹痛、発熱などが一般的で、細菌が血液中に侵入すると関節痛や筋肉痛を感じることもあります。症状は1週間か、場合によってはそれ以上続くケースもあります。

2011年と2015年の研究では、マヌカハニーがサルモネラ菌を死滅させるのに役立つ可能性が示唆されました。ただし、抗生物質が最善の治療法とされる中、マヌカハニーが治療の一環とみなされるようになるには、さらなる研究が必要です。

他にも、腸管感染症の原因となる別の細菌にクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)があります。抗生物質を常用している人や、さまざまな理由で入院中の患者は、致命的になり得る細菌の過剰増殖に影響されやすい傾向にあります。クロストリジウム・ディフィシル感染症は、下痢や激しい腹痛の他、直腸出血(血便)を伴うことがよくあります。私は、この微生物が原因で重度の脱水症状に陥った患者を数多く見てきました。

2013年の研究では、「クロストリジウム・ディフィシルはマヌカハニーにかなり影響を受けやすく、この微生物による感染症の効果的な治療法となる可能性がある 」と結論づけられています。また、2014年の研究でも、マヌカハニーがこの細菌に対して有益であることが示されました。

一方、ラットを用いた2008年の研究で、マヌカハニーは、大腸炎を抑えるのに役立つことが示されていることから、潰瘍性大腸炎やクローン病の患者への効果が期待できそうです。

6. 胃潰瘍

世界中で何百万人もの人が胃潰瘍を発症する一方で、何億人もの人が胃炎や胸焼けに悩まされているのが現状です。1980年代、胃潰瘍を引き起こすヘリコバクター・ピロリという細菌(ピロリ菌)が発見されて以来、その治療法として抗生物質の有効性が示されてきました。そんな中、ハチミツを取り入れた治療法もあります。例えば、1994年の研究では、マヌカハニーがピロリ菌を死滅させるのに役立つ可能性が示されました。さらに、2015年の研究では、マヌカハニーに、飲酒を原因とする胃潰瘍を防ぐのに役立つ見込みがあることがわかりました。ただし、同研究では被験対象としてラットが用いられており、私が調べた限りでは、同等のヒト研究は行われていません。なお、胃潰瘍に関しては、くれぐれも自己診断せずに、かかりつけ医の指導に従って治療することが肝心です。

7. 顔色が改善

滑らかで若々しい印象の肌を維持することは、多くの人が望むことです。日光のダメージや軽度の細菌感染症、またはニキビなど、肌の悩みに合ったクリームがあれば、この目標に近づけるでしょう。マヌカハニーは、顔色の改善に役立つ成分として、洗顔料やクリームに配合されています。

マヌカハニーは天然のハチミツ製品はもちろん、このように歯磨き粉、のど飴、フェイシャルクリーム、口腔スプレーなどにも配合されています。

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