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腎臓結石対策に役立つ天然成分のサプリメント6種

著者:エリック・マドリッド医学博士

この記事の内容:


‌‌‌‌腎臓の働き

腎臓の主な役割は、血液のろ過と尿の排泄です。血液がろ過されると、尿が生成され、尿管(それぞれの腎臓と膀胱をつなぐ管)に流れ込んで膀胱に溜まり、尿道を通って体外に排出されます。このプロセスは、体内の毒素排出を促進すると同時に、ナトリウム、カリウムカルシウムマグネシウムなどの重要な電解質のバランスを維持するのにも役立ちます。

‌‌‌‌腎臓結石とは?

尿には結晶を形成する物質が含まれることがありますが、この物質の量が増えすぎると尿が希釈できなくなり、腎臓結石が発生しやすい状態になります。この腎臓結石が尿管に流れ込み、尿管で詰まってしまうこともあります。このように結石が尿管に入ると激痛を伴います。腎臓結石は非常に多い病気で、その患者数は全人口の最大10%にのぼります。

‌‌‌‌腎臓結石の症状

通常、腎臓結石の症状は突然発生しますが、すぐにおさまることもあります。結石は側腹部痛(わき腹の痛み)を起こしがちですが、この痛みが背中の中程からそけい部(太腿の付け根)または下腹部にかけて広がる傾向にあります。その他の結石の症状には、吐き気や嘔吐をはじめ、体をどの方向に向けても痛いといったものもあります。さらに、尿に血が混じる場合や、尿の色が濃いことで腎臓結石に気づく場合もあります。

‌‌3種類の腎臓結石

カルシウム(80%)

腎臓結石全体の80%を占めるのがカルシウム結石です。カルシウム結石は、シュウ酸カルシウムまたはリン酸カルシウムで形成されたもので、腎臓あるいは尿中のカルシウム濃度が過剰になると発生します。ただし、その原因はさまざまで、単にカルシウムの過剰摂取によるものというわけではありません。

尿酸結石(5〜15%)

尿酸は尿に含まれる老廃物で、独特の臭いの元となるものです。尿酸が増えすぎると尿酸結石が形成されやすくなります。尿酸値上昇の危険因子には、前糖尿病、糖尿病、肥満、痛風の他、動物性タンパク質が多く野菜が少ない食事などが挙げられます。

ストルバイト結石・感染症結石(5%)

このタイプの結石は慢性尿路感染症の患者に発生します。

‌‌‌‌腎臓結石発生の危険因子

  1. 慢性的な脱水症、水分の摂取量が少ない(そのため、カルシウム結石、尿酸結石、ストルバイト結石が増加)
  2. 塩分の多い食事(カルシウム結石が形成されやすい)
  3. 動物性タンパク質の多い食事(尿酸結石が形成されやすい)
  4. 慢性的な下痢(カルシウム結石が形成されやすい)
  5. 肥満(カルシウム結石や尿酸結石が形成されやすい)
  6. 腎臓結石の家族歴

‌‌炭酸飲料、レモネード、腎臓結石

糖の摂取量が多いとカルシウムの排泄が増えるとされており、糖尿病患者の腎臓結石のリスクが高いのはこれが原因のようです。2013年に行われた研究では19万4千人以上が評価され、「砂糖が添加された炭酸飲料やパンチ(ポンチ)を飲むと結石形成のリスクが高くなりやすい一方で、コーヒー、お茶、ビール、ワイン、オレンジジュースであればリスクは低めである」と結論づけられました。ただし、すべての柑橘系ジュースが有益というわけではありません。1998年の研究は、グレープフルーツジュースを飲むと腎臓結石のリスクが44%増加するとしています。

そこで朗報です。2019年の研究によると、食事にレモネード(無糖)を加えると良いかもしれません。同研究の結論は、「再発性カルシウム腎結石症のリスクを抑える上で、尿量と尿中クエン酸塩を増加させ、シュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムの過飽和を減少させるダイエットレモネードは、低カロリーかつ無糖で、費用効率の良い選択肢であると考えられる」というものでした。2005年の研究では、レモン果汁にも効果が期待できることが示されています。

‌‌‌‌食事と腎臓結石

再発性腎結石の患者は食事に細心の注意を払う必要があります。通常、シュウ酸カルシウム結石の既往歴のある患者は、ホウレンソウ、ルバーブ(ダイオウ)、コーングリッツ(トウモロコシを挽いた粉)、ベイクドポテト、フライドポテト、サツマイモなど、シュウ酸塩を多く含む食物を控えることが推奨されています。

2014年の研究は、「腎臓結石の予防に最も効果的な食事法は、動物性タンパク質をほどほどに抑え、野菜と果物を多く摂り、炭水化物と脂質をバランス良く摂取するもの」と強調しています。また、低ナトリウム食も腎臓結石を予防すると考えられるため、是非取り入れたいものです。2020年の研究では、腎臓結石の患者に最も有効で保護効果の高い食事は、乳製品を含むベジタリアン食であるという結論に達しました。2020年に行われた別の研究では、地中海食も有益であると結論づけられました。

2002年の研究では、低炭水化物食すなわちケトジェニック食(ケトン食)は腎臓結石のリスクを高める可能性があることが明らかになりました。このことから、ケトン食を実践している方はもちろん、今後実施を考えている方も、ケトン食のリスクとメリットをよく考慮する必要があるでしょう。ちなみに、私自身はこれまでケトン食を実施する患者を100人以上診てきましたが、そのうち腎臓結石を発症した人は皆無です。

‌‌従来の腎臓結石治療法

腎臓結石の治療に用いられる医学的方法には薬物療法や手術があります。最も広く使用される薬剤として、痛みを和らげるオピオイド系鎮静剤(ヒドロコドン、オキシコドン、モルヒネ)の他、尿管からの結石排出を助けるタムスロシンなどがあります。大きさが5~6mm以下の結石であれば、時間が経てば自然に排出されることもあります。

一方、発生後間もない結石の他、薬物療法では排出が困難な結石や、大きさが6mmを超える結石については、泌尿器科医による外科的処置が必要となる場合があります。そのような外科的処置の方法には、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)、尿管鏡検査(URS)、経皮的腎結石摘出術(PCNL)などがあります。

腎臓結石対策に役立つ天然成分のサプリメント6種

マグネシウムクエン酸カリウムカルシウムビタミンCビタミンDコエンザイムQ10といった天然成分のサプリメントは腎臓結石に有効であることがわかっています。

マグネシウム

マグネシウムは、人間の体内で生じる350種類以上の生化学反応に不可欠な栄養素です。マグネシウムが不足すると、動悸、脚のけいれん、高血圧、腎臓結石などのリスクが高まります。

また、マグネシウムは尿中のシュウ酸カルシウム結晶の形成を抑制します。このような腎臓結石予防としてのマグネシウムの用途は17~18世紀から知られていました。そして21世紀の現在、その効果があらためて見直されています。

1982年の研究では、マグネシウムを摂取することで、結石患者の結石形成が10分の1に減少したことが報告されています。さらに、通常は1年に平均1個弱の結石がある患者の85%が、マグネシウム摂取により3年後には腎臓結石がなくなったことも示されました。同研究の結論は、「(前略)腎カルシウム結石のマグネシウム治療は、副作用がほとんどなく効果的であり、マグネシウム過剰の臨床的兆候は観察されなかった」というものでした。

その後も、1988年の研究では、尿中のマグネシウム濃度が低いと腎臓結石の発症リスクが高まることが示されました。このことは2020年の研究で裏付けられており、マグネシウムの低血中濃度が腎臓結石のリスク増加につながることが示されています。推奨用量:1日125~500mg。

クエン酸カリウム

クエン酸カリウムは尿中のカルシウムと結合して、カルシウム結石の形成を防ぎます。さらに、クエン酸カリウムはシュウ酸カルシウムと結合し、カルシウム結石が存在する場合、その成長を防ぎます。

Pediatrics誌に掲載された2009年の研究では、クエン酸カリウムが腎臓結石の効果的な予防法であることが実証されました。また、2010年の研究では、再発性カルシウム結石を伴う髄質海綿腎(MSK)の患者の腎臓結石予防にクエン酸カリウムが有効であることが示されました。なお、マグネシウムとクエン酸カリウムは併用可能です。推奨用量:ラベル記載の通り。

カルシウム

長年、腎臓結石の予防には低カルシウム食が推奨されていました。これは、一見したところ理にかなっているようでも、研究では逆効果であることがわかっています。実は、低カルシウム食はシュウ酸塩の腸内吸収を高めるため、かえって腎臓結石を増やしてしまうからです。実際には、むしろカルシウムを多く含む食物を多く摂ることで、腎臓結石の形成を防ぐことができるようです。

ただし、カルシウムサプリメントと腎臓結石のメリットとデメリットについては不明な点もあります。2015年の研究では、カルシウムサプリメントを摂取した被験者は、腎臓結石形成のリスクが高いことがわかりました。2019年の研究でも同じ懸念が示されています。一方、Archives of Internal Medicine誌に掲載された2004年の研究では、カルシウムサプリメントと腎臓結石のリスク増加は認められませんでした。

それでも、カルシウムサプリメントを摂取している人は、マグネシウムの併用を勧められることが一般的です。なお、腎臓結石に不安がある方は、クエン酸カルシウム製剤を選ぶと良いでしょう。

ビタミンC

ビタミンCと腎臓結石に関しては、相反する結果が報告されています。ビタミンCがシュウ酸に代謝されると、腎臓結石のリスクが高まります。そのため、腎臓結石のリスクがある場合は、通常ビタミンCを1日1,000mg以上摂取しないことが推奨されています。

ところが、8万5千557人の被験者を対象とした1999年の研究では、「ビタミンCを日常的に制限しても、結石形成を防ぐという保証はないようである」と結論づけられています。その一方で、American Journal of Kidney Disease誌に掲載された2016年の研究では、ビタミンCを補給した男性では有意に高い腎臓結石リスクが示唆されたものの、女性被験者には増加が見られなかったことが明らかになっています。以上を踏まえて、腎臓結石のリスクがある方は、ビタミンCを1日1,000mg以下に抑えるのが賢明と言えるでしょう。また、マグネシウムとクエン酸カリウムを併用することもお勧めします。

ビタミンD

ビタミンD欠乏症は非常に多い疾患です。過去10年以上にわたって行われてきた数多くの研究では、ビタミンD濃度が低いと心疾患や神経疾患の他、さまざまな種類のがんのリスク増加と関連していることが示されています。また、腎臓結石のリスクがある人はビタミンDが不足しやすいというエビデンスもあります。中には、ビタミンDのサプリメントを摂取すると腎臓結石のリスクが高まるのではないかと懸念する声もありますが、大多数のエビデンスはそうではないことを示唆するものです。

2013年の研究では、「ビタミンD欠乏のある結石患者が短期的にビタミンDを補充しても、尿中カルシウム排泄が増加しないようである」と報告されています。同様に、2016年の研究でも、ビタミンDのサプリメントを摂取することで腎臓結石のリスクが高まることはないことが示されました。2019年の研究では、患者に1週間50,000 IUのあたりビタミンDを投与したところ、ビタミンD欠乏症の患者が従来の用量で補充しても、必ずしも腎臓結石の増加につながらないことが示されました。ただし、2020年の研究では、ビタミンDがカルシウム排泄のリスクを高める可能性があることがわかりました。

つまり、ビタミンD欠乏症の患者で、しかも腎臓結石のリスクがある場合は、ビタミンDを摂取しても良いとはいえ、日々の食事に気をつけた上で、マグネシウムやクエン酸カリウムを毎日のビタミン療法に加えることも重要です。推奨用量:毎日1,000〜5,000 IU。

コエンザイムQ10(CoQ10)

コエンザイムQ10(CoQ10)はユビキノンという名でも知られており、生命に不可欠な天然由来の抗酸化物質であり、細胞のエネルギー生成に必要な栄養素です。この働きは主に、体内でエネルギーを生み出す細胞の発電所と呼ばれる細胞小器官であるミトコンドリアで行われています。CoQ10は腎臓の保護に役立ち、腎臓結石を文字通り破砕する手術である体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を受ける患者への効果も期待できます。

2014年の研究で、被験者は手術の1週間前から1週間後まで、1日200mgのCoQ10を投与されました。その結果、CoQ10を摂取した人は、手術後に腎機能が改善され、炎症が減少したことがわかっています。

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