クリーンビューティーという言葉を聞いたことがあると思いますが、具体的にどのような意味があるのでしょう。また、普段使っている製品をクリーンで健康的なものに変えるにはどうすれば良いのでしょうか。この記事では、できるだけ健康的で自然な生活を送るために取り入れたい人気の製品を挙げ、さらに各製品で避けるべき有害成分についても解説します。

‌‌‌‌クリーンビューティーとは

クリーンビューティーとは、単なる美容トレンドではなく、人体にも環境にも安全で無害な製品を推進するライフスタイルを指します。それだけでなく、これらは、エシカルに(倫理的に。つまり、地球環境や人、社会、地域に配慮して)供給され、クルエルティフリー(動物実験を行っていない)を実践している製品がほとんどです。

また、クリーンスワッピングという言葉はご存知でしょうか。これは、今使用している製品を、防腐剤や合成香料などを含まず、なるべくクリーンな製品に切り替えることを意味します。これについては、さっそく詳しくご説明しましょう。

‌‌‌‌クリーンな美容製品への切り替え

では、普段の美容習慣で使っている製品をどのように変えていけば良いのでしょうか。私がお勧めするのは、一点ずつ徐々に始めていくことです。ローマは一日にして成らず、ということわざは新しいクリーンコレクションにも当てはまります。

ところで、この記事を読み進み、愛用の美容製品にありとあらゆる有害成分が含まれていることを知ってショックを受ける前に、こうした有害物質にさらされている人が他にも大勢いることを知っておいてください。化粧水からメイク製品シャンプーまで、有毒成分を含む製品が店頭にあふれていますが、手頃な価格で手に入るのはこのような製品のみという消費者も少なくないでしょう。こうした不当行為に気付き、健康を考えてより良い選択ができることは特権と言えます。

社会としての私達の願いは、優良ブランドをサポートすることにより、そのブランドが市場を一掃し、クリーンな生活を目指すコミュニティの新たな基準となることです。

‌‌現在使用中の美容製品を評価

具体的にどの製品に有害な化学物質が含まれているかを見極めるのは難しいため、ここでは特に注意したい成分を挙げてみたいと思います。それでも、お使いの製品には、今回の記事では紹介しきれないほどまだまだ多くの有害物質が含まれていると考えられます。

そんな時に便利なのが、どこでも手軽に製品を評価するのに役立つ無料のツールです。中でも、EWG Skin DeepデータベースやThinkDirtyアプリなどは、無害でクリーンな生活を維持する私にとって欠かせないものです。これらのサイトやアプリにアクセスして製品名を入力すると、その製品の毒性レベルや避けるべき有害成分を確認できます。

こうして、普段使用しているパーソナルケア製品の内容成分がわかったところで、まずは最も有害な物質をクリーンな成分に切り替えることから始めましょう。ここで重要なのは、新しい製品は1点(週に1個)ずつ切り替え、肌がその製品によく反応するかどうかを確認することです。

‌‌‌‌回避したい毒性の高い製品と成分

さて、クリーンビューティーの概念とその移行方法についてご理解いただけたと思いますが、次は注意したい成分についてご説明します。そこで、ここからは健康に悪影響を及ぼしかねない成分を含む一般的な製品をいくつか挙げていきましょう。

日焼け止め

日光から肌を守ることは健康にとって極めて重要ですが、もし肌に塗っている日焼け止めに肌を保護するメリット以上のデメリットがあるとしたらどうでしょう。

皮膚は人体最大の器官であるため、皮膚に付着した有害化学物質は直接血流に吸収されることになります。日焼け止めには、紫外線から肌を守ることが実証されているオキシベンゾンやアボベンゾンといった化学物質が含まれています。

ただし、研究が進むにつれ、専門家の間でその全体的な安全性と有効性が疑問視されるようになってきました。研究によると、これらの化学物質を使用した市販の日焼け止めは肌を刺激しやすく、がんやホルモンの乱れなどを引き起こす可能性があります。

そこで、その解決策となるのがミネラルサンスクリーンです。

これは、酸化亜鉛や酸化チタンを用いて紫外線から肌を守る優れた日焼け止めです。しかも、亜鉛のようなミネラルは、日焼けによるダメージから肌を守りながら、肌に栄養を与えるというメリットもあり、一度良質なミネラルサンスクリーンを試したら、もう他の製品は使えなくなるほど優秀です。

洗顔料

長い一日の終わりに、さっぱりと顔を洗うことほど気持ちの良いものはありませんね。ところが、普段私達が使っている洗顔料の多くには、デリケートな肌を傷つけたり、炎症を起こしやすい刺激の強い成分が含まれています。

特に洗顔料によく見られる有害物質として、パラベンと硫酸塩が挙げられます。多くのスキンケア製品に含まれるパラベンは、保存期間を延ばすための防腐剤として使用されています。また、洗顔料やシャンプー、歯磨き粉などの一般的なパーソナル製品に含まれるナトリウム塩であるラウリル硫酸ナトリウム(SLS)やラウレス硫酸ナトリウム(SLES)といった硫酸塩にも馴染みがある方が多いのではないでしょうか。

硫酸塩は、目、皮膚、肺を刺激することが知られていますが、環境や実験動物にも有害であり、パラベンは乳がんをはじめ、ホルモンや生殖器系の問題を引き起こすとされています。

でもご心配なく。悪影響を及ぼすことなく、さっぱり洗い上がる天然成分だけの洗顔料が数多く販売されています。手始めに、パラベンや硫酸塩を含まない洗顔料を探してみましょう。きっと、意外なほどたくさんの選択肢があるはずです。

保湿剤

肌に潤いを与えることは、ほぼどなたのスキンケア習慣にも共通する基本ではないでしょうか。ただし、市場に出回っている多くの美容製品と同様に、保湿剤にも肌への刺激が強すぎる成分がよく見られます。

そうした保湿剤に含まれる成分の一つがアルコールであると聞くと驚く方も多いかもしれません。刺激の強いアルコールをこれほど多くのブランドが使用している理由は、製品の粘度を変化させる特殊な作用にあります。例えば、アルコールは、とろみのある化粧水をさらっと軽い感触に変化できます。そうすることで、確かに肌に馴染みやすくなるかもしれませんが、肌の表面を乾燥させてしまっては元も子もありません。

特にニキビ肌の方は、くれぐれもアルコールの入った製品を避けましょう。というのも、アルコールが必要な皮脂まで落としてしまうことで、過剰な皮膚分泌につながり、毛穴が詰まってますますニキビができやすくなるためです。

その対策として、栄養価の高い成分を使用したクリーンな顔用の保湿剤を選ぶことをお勧めします。私のお気に入りには、ホホバオイル、マヌカハニー、アロエベラなどがあります。

リップケア

つるんとすべすべの脚に憧れるように、いつもぷるんとみずみずしい唇を保ちたいですね。リップクリームでシンプルに済ませるか、鮮やかな口紅でアクセントをつけるかは人それぞれですが、リップケアに含まれる成分を正確に把握しておきたいものです。

まず気をつけたいのは、なんとガソリンと同じ石油系の成分です。この成分は、精製すると独特のゼリー状物質になるため、皮膚呼吸を妨げやすく、毛穴を詰まらせる原因となります。

さらに、リップクリームには、フェノール、メントール、サリチル酸など、塗った後にむしろ唇がカサつきやすい成分も含まれています。その一方で、ココナッツオイル、シアバター、蜜蝋(ミツロウ、ビーズワックス)など、天然の保湿成分を使用したリップケア製品も多数販売されています。

マスカラ

次にご紹介するのは、どなたの化粧ポーチにも欠かせないメイクアイテムであるマスカラです。

目元をぱっちり見せるドロッとした黒いタールには、数え切れないほどの危険な化学物質が含まれています。マスカラに、パラベン、合成染料、アルミニウム粉末の他、ホルムアルデヒドを放出する防腐剤などが含まれていることはあまり知られていないでしょう。

このような成分は、いずれも発疹、腫れ、充血、かゆみなどの目の炎症を引き起こし、重篤な場合は視力障害を引き起こすおそれもあります。そこで、有害物質を使わずに、長く美しいまつ毛を演出する安全なマスカラを選んで、妥協することなくメイクを楽しみましょう。

デオドラント

最後にご紹介する製品も毎日の生活に欠かせないものです。考えてみれば、小さなデオドラント1個で自信を取り戻せるなんてありがたいことですね。とはいえ、製品が健康に及ばす影響は無視できません。

制汗剤で特に避けたい2つの成分はアルミニウムと合成香料です。アルミニウムの過剰使用による人体への影響については、がんをはじめ、さまざまな健康問題を引き起こす可能性が明らかになりつつあります。

デオドラント製品からのアルミニウム排除を優先するブランドが増えてきたのは良いことですが、それは有害物質対策のごく一部に過ぎません。アルミニウムフリーと表示されたブランドのデオドラント製品を使用しても、その多くには合成香料が含まれています。

幸い、アルミニウムも合成香料も使用していない安全なデオドラント製品が多数販売されています。デオドラントにはスティック状やクリーム状などさまざまな製品があり、好みの使用感に合わせて選べます。

‌‌さて、どの製品から切り替えましょうか。

このように、健康を害するおそれのある美容製品が数多く出回っています。もちろん、自分が使用する製品について知識を深めることは大切ですが、慌てず、こだわりすぎず、じっくり取り組むことが重要です。

一度にすべてをクリーンな製品に切り替えることはできないかもしれませんが、それで良いのです。時間をかけてよく調べ、準備が整ったところで少しずつ製品を切り替えていってはいかがでしょうか。そうすれば、いつの間にか体の内側から自然な美しさを引き出す製品に囲まれることになるでしょう。