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心臓の健康と血圧をサポートするサプリメント5種

著者:ガブリエル・エスピノーザ、医学博士

この記事の内容:


‌‌‌‌高血圧とは?

血管と心臓は、圧力勾配(あつりょくこうばい=流体中の圧力の変化率)によって全身に血液を送り出しています。例えば、水などの液体は、圧力の高いところから圧力の低いところへと流れていくものです。この原理は体内にも当てはまります。つまり、心臓から血液を運ぶ血管(動脈)は、心臓に血液を運ぶ血管(静脈)よりも圧力が高いということになります。この動脈の圧力が正常値よりも高くなると高血圧となります。血管が狭くなると抵抗が大きくなり、圧力が高まりますが、この状態になると、心臓はさらに高い圧力に対抗して血液を送り出そうと奮闘を続けます。こうした経緯を経て、高血圧が発症するまでには何年もかかりますが、通常は自覚症状がありません。高血圧がサイレントキラーと呼ばれるのはそのためです。

‌‌‌‌高血圧の合併症

高血圧は、脳卒中、心不全、慢性腎疾患の他、心疾患による死亡など、全世界で主な死因および障害の要因となっています。また、家族歴や生活習慣も高血圧に影響を与えると考えられています。そのような生活習慣には、肥満をはじめ、塩分やアルコールの過剰摂取の他、イブプロフェン、興奮剤、充血除去剤(鼻詰まり改善薬)などの薬物や、場合によっては違法薬物の使用も含まれます。他にも、腎臓、副腎、甲状腺のような器官に支障をきたす疾患が高血圧につながる可能性もあります。

‌‌‌‌血圧降下が期待できる5種類のサプリメント

高血圧で何よりも重要なのが予防です。高血圧は、手遅れになるまで症状が現れないことが多く、何年もの間診断されずに放置されるケースが多々あります。そのため、健康的な食事に加えて、葉酸ビタミンDマグネシウムCoQ10 食物繊維などのサプリメントを摂取して血圧降下を図ると良いでしょう。では、血圧降下が期待できる5種類のサプリメントについて詳しく見ていきましょう。

1. 葉酸

葉酸(Folic acid)は、葉酸(Folate、葉酸塩ともいう)の合成型であり、体が新しい細胞を生成するのを助けるビタミンB群の一種です。この葉酸濃度が低いと、高血圧など心血管系疾患のリスクが高まる可能性があります。葉酸が動脈壁を弛緩(リラックス)させて血圧を下げることにより、血圧降下に役立つ可能性があることが複数の研究で示されています。特に大きな成果は、葉酸サプリメントを摂取することで、長年にわたって血圧値が約3%低下したことです。これは、高血圧対策として十分な低下率です。このビタミンBは、多くの果物、野菜、穀物に含まれていますが、平均的な人の葉酸摂取量が1日わずか100~150μg(マイクログラム)であるため、推奨摂取量の400μg以上を満たすには葉酸サプリメントで補うことが必要と考えられます。

2. ビタミンD

日光を浴びると体内でビタミンDが作られます。ビタミンDは腸からカルシウムを吸収するのを助け、免疫系もサポートします。寒冷地に住む人の多くは、日光に当たる時間が少ないためビタミンD濃度が低い傾向にあります。また、仕事などで一日の大半を屋内で過ごしている方もビタミンD欠乏のリスクが高くなります。血圧の調整も助けるビタミンDは、腎臓が分泌するホルモンを調整する上で重要な役割を果たしており、塩分の体内保持量を管理するのに役立ちます。観察報告では、寒さが厳しい冬ほど血圧が高くなる傾向があることが指摘されており、ビタミンD欠乏が血圧の上昇に関与している可能性が示唆されています。遺伝子組み換えマウスモデルでは、自らビタミンDを合成できないマウスにおいても、ビタミンDが正常な血圧値をサポートしたことがわかりました。ただし、ビタミンDによる高血圧予防の可能性を検証した多くのヒト試験では一貫した結果が得られていません。これらの試験には、より多くの時間はもちろん、ヒト試験では実行不可能なさらに多くの不確定要素の管理も必要です。いずれにせよ、主に屋内で仕事をしている方や、季節によって日照時間が大きく変わる地域にお住まいの方には、ビタミンDの補給をお勧めします。なお、ビタミンDの推奨用量は健康な成人で1日1000 IUです。

3. マグネシウム

マグネシウムにも動脈を弛緩させて血圧降下を促す作用がありますが、葉酸やニンニクとは異なる働きをします。研究によると、マグネシウムを500~1000mg程度摂取することで、血圧を2~5mmHg下げるとみられています。なるべく高カリウム・低ナトリウムの食物とマグネシウムを組み合わせることで、マグネシウムのサプリメントを単独で摂取するよりも血圧降下が期待できそうです。マグネシウムにはさまざまな処方で販売されていますが、正常な血圧値のサポートに最も効果が高いのはおそらくタウリン配合であることから、ラベルに「タウリン酸マグネシウム」と記載されている製品をお勧めします。この処方はマグネシウムの吸収を高める上、他のマグネシウム処方で指摘されている胃腸系の副作用が少ないものです。また、最もよく出回っている処方の一つにクエン酸マグネシウムがあります。ただし、便秘に役立つ特性により、副作用として胃腸の不快感を伴うことがあります。一方、グリシン酸マグネシウムは、多くの栄養補助食品に含まれるアミノ酸(グリシン)を利用したもので、睡眠、不安、ストレス、うつ病対策に最適な処方です。

4. 食物繊維

先進国では、食物繊維の1日の推奨量である25~30gの半分程度しか摂取されていないのが現状です。あるメタアナリシス(過去に行われた複数の研究データを統合して解析した統計手法)では、食物繊維の摂取が高血圧の予防につながる可能性が示されました。ただし、食物繊維が血圧を下げる具体的な仕組みについてはさらなる研究が必要です。また、食物繊維を多く摂取することで、食品のグリセミック指数(GI、血糖指数)が下がりやすくなり、血圧調節において高GI食が関与し得るインスリン反応を管理するのに役立ちます。そして何よりも、食物繊維の摂取は、マグネシウムなどのミネラルとビタミンDや葉酸といったビタミンの吸収を助ける可能性があることを特筆すべきでしょう。さらに、食物繊維を摂取することは、コレステロールを下げるなど、他の心臓保護作用にも有効とみられています。前述の解析データによると、食物繊維を1g摂取するごとに、低密度リポタンパク質(LDL、悪玉コレステロール)が2mg減少しました。その上、食物繊維の摂取量が多いほど、2型糖尿病のリスクが低いことも示されています。

5. コエンザイムQ10 (CoQ10)

CoQ10は、細胞の発電所と言われるミトコンドリアに存在し、食物がエネルギーに変換するのを助ける強力な抗酸化分子です。また、体中のフリーラジカルに対抗する力も持ち合わせています。この分子の一部は体内で合成されますが、肉、魚、ナッツ類などさまざまな食物に含まれており、食事から摂取することもできます。

この強力な酵素の血中濃度が低いと、心臓、神経系、代謝、高血圧に影響を及ぼす疾患につながるとされています。CoQ10には、心臓から血液を送り出す血管を弛緩させる働きがあるため、正常な血圧値を維持するのに役立つ可能性があります。これは特に、このサプリメントを健康的な食事と組み合わせた場合に顕著なようです。

最近のコクラン・レビュー(エビデンスに基づく医療を実践するための情報を評価・提供する世界的機関「コクラン共同計画」が、臨床試験などの研究データを一定の基準で収集し、批判的評価を加えてまとめたシステマティックレビュー)によると、血圧を下げる目的でCoQ10のサプリメントのみを使用したケースでは一貫した結果が得られていません。そのため、報告されている血圧降下作用が、このサプリメントと健康的な食事の組み合わせによるものか、あるいは他に要因があるのかを判断するには、今後さらに大規模なランダム化対照試験が必要です。

CoQ10の推奨摂取量は1日30〜200mgが目安です。CoQ10製剤の多くは、他の形態よりも吸収が良いとされるジェルカプセルで販売されています。

最後にどうかくれぐれも、ほとんどの高血圧は自覚症状がないまま進行することをお忘れなく。健康的な食事とサプリメント摂取を続けることで高血圧を予防できるかもしれません。また、健康体重を維持することも高血圧の予防につながります。もちろん体を動かすことも重要です。運動量を増やすことは、体重を維持しながらストレスを軽減し、高血圧の予防にも効果的です。

他にも、高血圧の予防策として忘れてはならないのが、かかりつけ医による定期的な健康診断を受けることです。このことからも、毎日の健康習慣にサプリメントを取り入れたいとお考えの方は、必ず医師に相談し、1品目ずつ始めていくことが大切と言えるでしょう。

参考文献:

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