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在宅勤務で取り入れたい5つの健康習慣

著者:ガブリエル・エスピノーザ医学博士

この記事の内容:


災害は非常に大きな不安を生み出し、人それぞれさまざまなストレス因子に晒される傾向があります。人はストレスを感じると、リラックスして自己コントロール感のある場合の時と異なる形で情報を処理してしまいます。私たちの心と体は、ショックや不信感、恐怖、怒り、罪悪感、さらには無感覚といったさまざまな感情を伴い、異なる反応を示します。 

私たちの心は、愛する家族が命の危険を冒して外出することを想像するだけでも影響を受ける場合があり、また混乱やフラストレーションを感じたり、意思決定が困難になったり、悪い夢を見たりする可能性もあります。それが睡眠の質の低下、疲労感、過食、モチベーションの低下につながることもあります。

こうしたさまざまな感情や身体的反応が生じるのは自然なことです。しかし、多くの不確定要素に覆われ、自分でコントロールできないことが増えてくると、在宅勤務もかつてないほどストレスなものとなる可能性があります。在宅勤務にも独自のメリットがありますが、適切な仕組みを作っておかないと、目的意識やモチベーションの欠如につながる場合があります。また、体感するストレスの量が多すぎて、日々のルーティンや通常の食習慣から逸脱してしまうこともあります。

ここでは、在宅勤務で優れた習慣を身に付けるのに役立つ健康アドバイスをいくつかご紹介します。 

1.ルーティンを確立する

ソーシャルディスタンスを維持することで日々のルーティンが変わる可能性はありますが、できるだけ普段通りのルーティンを続けることが調子の維持につながる可能性があります。ルーティンと人生の意義についての2つの研究では、習慣を持つことにより、目的のある行動をしているという感覚が高まることが示されています。研究者らは、人生の意義は必ずしも特別な出来事や成果と関係している必要はなく、むしろ平凡だと誤解されることの多い、日々積み重ねるありふれた経験から生まれるものだということを発見しました。したがって、シャワーを浴び、出社するときと同じように服を着替えることが、1日の良いスタートを切るのに役立つ可能性があります。 

また、打ち合わせのスケジュールを設定し、自分自身と家族のために使う時間を決めておくことが、メリハリをつけ、達成感を得るのに役立ちます。休憩をとって、自分自身や周囲の人たちの状態を確認しましょう。一人暮らしの場合は、友人や親に電話したり、ペットと遊んだり、あるいはお気に入りのオンラインゲームを楽しむのも良いでしょう。大事なのは、普段通りの行動を取ることです。なぜなら、それにより、さらに大きな文脈の中で改めてつながりの感覚が生まれる可能性があり、そのことが健康や幸福と強く関係しているからです。 

2.境界線を定める

在宅勤務をしていると、無理に生産性を高めようとしたり、電話会議の予定を詰め込んだり、非現実的なTo Doリスト(やるべき項目リスト)を作ったりしてしまいがちです。自分ではどうしようもない場合もあるかもしれませんが、Web会議に費やす時間を意識するようにしないと、いっぱいいっぱいになってしまう可能性があります。いわゆる「Web会議疲れ」と呼ばれるものです。

ストレスや不安が高まっているこの時期には、人の死や苦しみに関するニュース速報が絶えず飛び込んでくることで、従来であれば単純な失敗と捉えていたものに対して、自分らしくない反応をしてしまうことがあります。その日5回目のWeb会議に出席しているあなたは、ダイニングルームの椅子に座って画面を見下ろす作業で身体的に疲れているだけでなく、連発されるニュース速報や、似たような状況に置かれている同僚や友人を見ることで感情的にも疲れ果ててしまっている可能性もあります。

Web会議の合間には立ち上がって、数分間ストレッチをしたり、できれば少し散歩をして、休憩を取るようにしてください。時には、スマートホンを使って会議に参加し、紙とペンを使ってメモを取りましょう。最後に、研究では友人や家族とのつながりを持つことが社会的孤立の防止に役立つことが示されていますが、就寝前はSNSに費やす時間を制限することで、不安感のコントロールに特に役立つ可能性があります。 

3.睡眠衛生を実践する

元々は軽度~中等度の不眠症の治療のために開発された「睡眠衛生」の実践とは、睡眠の質の向上を促すために推奨される行動や環境づくりを行うことを意味します。強いストレスがかかっているときは、質の良い睡眠をとることが不可欠です。ストレスは、神経系を常に「戦闘」または「戦闘モード」に入らせ、その結果、ストレスホルモンであるコルチゾールの濃度が高くなる可能性があります。このホルモンはレム(REM)睡眠を抑制することが示されており、それがノンレム睡眠の抑制につながります。 

睡眠不足は、モチベーション、感情、思考力の低下と関係することがよくあります。ある公衆衛生研究のレビューにより、睡眠衛生では例えば次のような点が鍵となることが明らかになりました。 

  • 就寝前にはカフェインを避ける。 
  • アルコールは入眠を妨げるため、就寝前に過度のアルコールを飲むことを避ける。公衆衛生局長官によれば、1日の最大摂取量として推奨されるのは1~2杯ほどです。 
  • 夜のルーティンにマインドフルネスとストレス管理の手法を取り入れる。これらは睡眠を改善し、睡眠前の覚醒を抑えることが示されています。 
  • 決まった時間に起床する。この習慣は、不眠治療として臨床現場でも奨励されています。睡眠衛生の手法として、就寝と起床の時間を一定にすることを奨励するものもありますが、こうした応用例については、慢性不眠症を抱える人々を対象として研究が進められています。
  • 運動をする。日頃から運動をすることで、特にもともと睡眠の問題を抱えていなかった人の場合は、睡眠がやや改善する可能性があります。 

最後に、 メラトニン とそれが睡眠の促進と維持に与える影響についてのさまざまな研究で、概日リズムに若干の問題を抱えている人の場合は、メラトニンが恩恵をもたらす可能性があることが示されています。睡眠衛生の実践は万能のアプローチではないので、自分に合うものを試してみてください。 

4.十分な栄養を摂って免疫力を高める

自宅で過ごす時間がこれだけ多くなると、食事に気を付けることが習慣として大事になってきます。栄養摂取と免疫力と感染症の相互作用については、かなり理解が進んできています。栄養状態が悪いと、結果として免疫応答に一貫した変化が見られるようになる可能性があります。 

スーパーでは入店制限が行われているため、新鮮な食物や野菜を入手するのは困難に思われ、また、かつては単純だったスーパーでの買い物にもリスクが伴います。それでも、食料雑貨類の配達や車での商品受け取りのほか、野菜、複合糖質、タンパク質、良質な脂質を含むヘルシーで栄養満点の食事キットの宅配といった代替案が存在します。さらには、 マルチビタミンを摂取するという方法もあります。 亜鉛 や ベータカロチンなどの一部のミネラルやビタミンは、それぞれ免疫系の強化をサポートし、抗炎症作用を持つ可能性があります。 

研究では、疲労を感じている人たちの中には、 ビタミンD 不足の人が多いことが示されています。サプリメントによってビタミンD濃度を正常化することで、疲労の症状が緩和される可能性がありますが、新しいサプリメントの摂取を開始する前に、必ずかかりつけ医に相談するようにしてください。 

5.アロマテラピーでリラックス

在宅勤務をしている間は、 ラベンダー、 ローズマリー、 ペパーミントなどのリラックスできる香りに包まれましょう。 アロマテラピー は、ラベンダーなどの穏やかな香りにより、激しいストレスを感じた後に保護的な認知作用をもたらしてくれる可能性があります。アロマテラピーがストレス管理に与える効果に言及している事例証拠は豊富に存在します。British Journal of Health Psychology誌による研究では、ラベンダーの香りとリラックス効果との関連性に、期待バイアスが影響を与えた可能性があることが証明されまいた。つまり、被験者は自分がラベンダーの香りに包まれていると知ることにより、リラックスした気分になると考えられたのです。別の研究では、ラベンダーの香りが、ストレスを受けた後のワーキングメモリに恩恵をもたらすことが示されました。仕事で高い認知機能が求められる方にはぴったりかもしれません。特に自然に触れるのが難しい場合は、エッセンシャルオイルを利用してみると良いかもしれません。

自分に合ったことを行う

ストレスの多いときは、自分自身に優しくして、人間であるがゆえにさまざまな感情を抱くのだということを認識することが重要です。こまめに手洗いをして、在宅勤務中のルーティンを確立し、自分自身、SNS、周囲の人々との間に境界線を設定し、質の良い睡眠とバランスの良い食事をとり、 エッセンシャルオイルでリラックスして、健康に過ごしましょう。そして、特にこの不安とストレスと不確実性に満ちたご時世においては、誰もが在宅勤務の実現だけでなく、楽しむ方法を探しています。あなたは決して一人じゃない、ということを忘れないようにしましょう。 

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