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お腹の膨満感やガスにお悩みの方へ腸の不調についてお話ししましょう

著者:マイケル・マレー博士、自然療法医

この記事の内容:


過剰なガスと腹部膨満感はよく見られる消化器系の不調ですが、実は自然な解決策で対処しやすい症状でもあります。肝心なのは、適切な方法で対処することであり、時には原因究明のための「捜査」が必要なこともあります。

例えば、ガスや膨満感が発生した際に食べている食品を記録しておくと、原因の特定に役立つかもしれません。特に、腸の不調に長い間悩まされている方は、こうした捜査をしてみて損はないでしょう。

‌‌‌‌食後30分以内にガスと膨満感が発生する場合

ガスと膨満感が食後30分以内に発生した場合は、概して、胃の塩酸(HCI)すなわち胃酸の分泌が不足していることが原因です。胃酸を分泌する力は年齢と共に減少する傾向にあり、60歳以上の人の半数以上は胃酸の分泌が少ないことが研究でわかっています。1そのような問題も、栄養補助食品のHCIを摂取することで、体が十分に生成できない胃酸の分泌促進が図ることができます。

成人のHCI補充療法の推奨摂取量は、500mgのカプセル1~2錠を食事と共に1日1〜3回が目安です。HCI製品には、ペプシンという酵素またはタンパク質を消化する真菌プロテアーゼが通常含まれています。

安全性に関する注意事項:HCIは空腹時に使用せず、必ず少量でも食事をした後に摂取してください。活動性消化性潰瘍がある方や、妊娠中または授乳中の方は、使用する前に医師にご相談ください。お子様の手の届かないところに保管してください。

‌‌‌‌食後45分から2時間の間にガスと膨満感が発生する場合

食後45分〜2時間の間にガスや膨満感が起こる要因には以下のようなものがあります。

  • 消化酵素の不足と食物不耐症
  • 小腸内の酵母や細菌の過剰増殖
  • 砂糖やFODMAP(フォドマップ=小腸で消化吸収されず、大腸での発酵性を有する糖質の総称)の他、ガスや膨満感の原因となる食品の食事要因

ガスや膨満感対策として役立つ消化酵素

消化酵素は、消化管に沿って分泌され、食物を栄養素と老廃物に選り分けます。体内で十分な酵素が分泌されない場合があり、こうして酵素が不足すると、ガスや膨満感の原因となります。2,3そんな時、消化酵素を摂取することで不足分を補うことができます。

消化酵素は以下の効果に役立ちます。

  • ガスや膨満感を抑える:食物が適切に消化されないことが、これらの症状を引き起こす大きな要因となるためです。
  • 消化器系の悩みを和らげる:食物が適切に消化されないと、食品中の化合物が敏感な腸の内膜を刺激し、損傷を与えやすくなります。さらに、時間と共にこの刺激が炎症やリーキーガット(腸漏れ)につながる可能性もあります。
  • マイクロバイオーム(微生物叢、びせいぶつそう)と腸の機能を改善する:適切な消化を促進することで、健康な腸内環境が整いやすくなり、時折起こる便秘やお通じの悩みの解消に期待できます。

ガスや膨満感の原因は、摂取する食物ではなく、消化酵素の不足であることが多いものです。このような状況の好例として乳糖不耐症があります。乳糖(ラクトース)は牛乳などの乳汁に含まれる糖分です。一方、ラクターゼは小腸の表面に存在する酵素で、乳糖を構成する2種類の糖の結合を分解します。体内でラクターゼの分泌が不足すると、乳糖が分解されず、それがガスや膨満感だけでなく、下痢につながることもあります。

このラクターゼという酵素を含む栄養補助食品は、牛乳を飲む際に摂取することで乳糖を分解する効果があり、乳糖不耐症の方のガスや膨満感を防ぐことができます。4

同じような状況は、ガスや膨満感を起こしやすい他の食品成分でも生じます。特定の食品成分を分解するのに必要な酵素量が十分でないと、ガスや膨満感が発生します。消化酵素サプリメントが、消化器系に多い問題に対処する優れた解決策と言えるのはそのためです。効果の高い消化酵素サプリメントを毎食時に摂取することで、消化不良を原因とするガスや膨満感の他、便秘または下痢を引き起こす食物の分解を促します。さらに、消化酵素には、小腸内の細菌や酵母の増殖を抑制する働きもあります。

なお、市販されている消化酵素の効力や品質にはかなりの差があるため、定評のあるブランドの製品を選び、ラベルに記載された用法用量を守ることが大切です。最も効果が高いのは、食事の直前または食べ物を少量つまんだ後などに消化酵素を摂取することです。

酵母や細菌の過剰増殖対策としてのベルベリン

ベルベリンも、小腸の酵母や細菌の過剰増殖を抑えます。

このベルベリンは、ゴールデンシール(ヒドラスチス、学名 Hydrastis Canadensis)やバーベリー(セイヨウメギ、学名 Berberis vulgaris)など多くの植物に含まれるアルカロイド(窒素を含む塩基性の植物成分)です。ガスや膨満感をはじめ、毎日の排便回数が増えた患者を対象とした臨床試験では、ベルベリンにより腸の症状と機能において、有意な改善が見られました。5この効果には複数のメカニズムが関与していますが、鍵となるのは、小腸の酵母や細菌の数を減らして、腸運動を改善することかもしれません。ベルベリンの推奨摂取量は食前に500mgです。

砂糖やFODMAP食など、ガスや膨満感を引き起こす食品

食事要因の中には、慢性的なガスにつながるものがいくつかあります。特に、砂糖や発酵性食品成分(FODMAP)が過剰な食事は、ほとんどの果物や野菜に含まれています。また、卵、ビール、炭酸飲料も大きな原因となります。

そのため、食事から砂糖などの有害な食品を排除するだけで、ガスや膨満感が劇的に改善するケースが多いことも事実です。一方、低FODMAP食に関しては、健康促進に優れた食品が多いことから、さらに良い方法があるかもしれません。ある臨床試験では、慢性的なガスと膨満感のある人がα-ガラクトシダーゼという酵素を単体で食事と共に摂取したところ、低FODMAP食と同等の結果が得られたことが示されました。6ただし、一つ選ぶなら、α-ガラクトシダーゼのみを摂取するよりも、さらに総合的な効果が期待できる消化酵素のサプリメントをお勧めします。

‌‌ガスと膨満感が続き、収まる気配がない場合

このような状況で軟便が頻繁に出る場合は、消化酵素ベルベリンの併用をお勧めします。一方、便秘にお悩みの方には、加水分解グアーガムを一部含む特殊な食物繊維が良いでしょう。また、ガスと膨満感の問題を抱えている方にお勧めしたいのは、Natural Factorsのオーガニック低FODMAPリリーフファイバーです。このサプリメントは低FODMAP認定であり、消化器の健康を維持し、ガスや膨満感の他、排便関連の症状を緩和することが臨床的に認められています。7夜、就寝の約1時間前に3~5gを摂取すると最も効果的です。目指す目標は、毎朝無理のない排便を促すことです。

‌‌‌‌ガスと膨満感に腹痛が伴う場合

このような症状には、消化酵素Natural Factorsのオーガニック低FODMAPリリーフファイバーの他にも、腸溶性コーティング錠のペパーミントオイルをお勧めします。これは、胃の中で分解されないように特殊コーティングされたカプセル入りのペパーミントオイルです。腸溶性コーティングされた錠剤は、オイルが胃の中で放出されずに、小腸と大腸に届くため、腸筋を適切に整えることができます。いくつかの二重盲検試験では、腸溶性コーティングされたペパーミントオイルカプセルが、ガスや膨満感など、腸の健康に非常に効果的であることが示されています。用法用量は、1日3回、食事の20分前に1~2カプセルを摂取します。

‌‌ガス・膨満感対策として期待できるプロバイオティクス

プロバイオティクスはヒトの腸管に生息する有益細菌です。プロバイオティクスは、ヒトの健康改善に数多くのメカニズムを発揮します。9特に重要な2種類のプロバイオティクス菌は、乳酸菌ビフィズス菌に属するものです。

臨床研究で指摘されたプロバイオティクスの効能:

  • 適切な腸内環境と機能を促進
  • 消化管免疫と全身免疫をいずれも強化
  • マイクロバイオームの健康をサポート
  • 抗生物質を原因とする下痢の予防と回復を補助

なお、プロバイオティクスは、一部のガスや膨満感を改善するのに役立ちますが、ガスや膨満感が小腸の細菌の過剰増殖によるものである場合は、プロバイオティクスのサプリメントを摂取すると悪化する可能性がありますのでご注意ください。

プロバイオティクスのサプリメントの摂取量は、通常、コロニー形成単位(CFU)と呼ばれる製品に存在する生きた細菌数に基づいています。これまで効果が見られたのは、多種菌株が含まれたものを1日50〜10億CFUの範囲で摂取したケースが大半です。健康全般には、必ずしも摂取量が多いほど効果的とは限りませんが、抗生物質を原因とする下痢の予防と回復には、高用量(1日300~1000億CFU)がよく用いられます。

‌‌‌‌まとめ

まず、マインドフルネスを意識するようにゆったりと食事することを心がけ、よく噛んで食べることで、全体的な消化機能を高めることができます。ストレスを受けやすい場所や慌ただしい環境での食事は避けましょう。ストレスは、消化分泌をはじめ、消化管を通って食物を押し進める腸のリズミカルな収縮も乱すため、消化機能を混乱させる重要な要因になりがちです。そのため、身体運動、瞑想、ヨガ、太極拳などを実践してみることでストレスを減らすようにすると、消化機能に大きな改善をもたらすことが示されています。もちろん、毎晩十分な睡眠をとることも消化機能の改善につながるでしょう。

参考文献:

  1. Schubert ML. Functional anatomy and physiology of gastric secretion. Curr Opin Gastroenterol. 2015 Nov;31(6):479-85.
  2. Ianiro G, Pecere S, Giorgio V, et al. Digestive Enzyme Supplementation in Gastrointestinal Diseases. Curr Drug Metab. 2016;17(2):187-93
  3. Roxas M. The role of enzyme supplementation in digestive disorders. Altern. Med. Rev. 2008;13(4):307–314. 
  4. Corgneau M, Scher J, Ritie-Pertusa L, et al. Recent advances on lactose intolerance: Tolerance thresholds and currently available answers. Crit Rev Food Sci Nutr. 2017 Oct 13;57(15):3344-3356.
  5. Chen C, Tao C, Liu Z, et al. A Randomized Clinical Trial of Berberine Hydrochloride in Patients with Diarrhea-Predominant Irritable Bowel Syndrome. Phytother Res. 2015 Nov;29(11):1822-7.
  6. Tuck CJ, Taylor KM, Gibson PR, Barrett JS, Muir JG. Increasing symptoms in irritable bowel symptoms with ingestion of galacto-oligosaccharides are mitigated by [alpha]-galactosidase treatment. Am. J. Gastroenterol. 2018;113:124.
  7. Yasukawa Z, Inoue R, Ozeki M, Okubo T, Takagi T, Honda A, Naito Y. Effect of Repeated Consumption of Partially Hydrolyzed Guar Gum on Fecal Characteristics and Gut Microbiota: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, and Parallel-Group Clinical Trial. Nutrients. 2019 Sep 10;11(9):2170. 
  8. Khanna R, MacDonald JK, Levesque BG. Peppermint oil for the treatment of irritable bowel syndrome: a systematic review and meta-analysis. J Clin Gastroenterol. 2014 Jul;48(6):505-12.
  9. Lee ES, Song EJ, Nam YD, Lee SY. Probiotics in human health and disease: from nutribiotics to pharmabiotics. J Microbiol. 2018;56(11):773-782.
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