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CoQ10 — 心臓の健康に最適なサプリメント

著者:マイケル・マレー博士、自然療法医

この記事の内容:


一日の人間の心拍数は安静時でおよそ10万回で、約10万キロメートルもの長さの血管を通って送り出される血液量は約1万9千リットルを超えます。つまり、生涯の拍動回数は25億回を超え、約3785億リットルリットル以上の血液を全身に送り出していることになります。

このように、生命に関わる重要な機能を申し分なく発揮できるように、心臓の健康をサポートすることが大切です。心臓の健康をサポートする食事、生活習慣、栄養素は多数あります。とはいえ、心機能に何らかのストレスや問題を抱えている方に特に重要と考えられるのが、コエンザイムQ10(CoQ10)のサプリメント摂取です。

‌‌‌‌CoQ10とは?

CoQ10は、体内に存在する抗酸化物質で、ミトコンドリア(エネルギーを生み出す細胞小器官)によるエネルギー生成に使用されます。

大抵の場合、体内で十分な量のCoQ10が生成されています。ところが、全身あるいは特定の組織でCoQ10が十分に作られていないケースが多いことが、かなりの研究で明らかになっています。

特に、心臓や血管系にストレスがかかると、CoQ10濃度が低下します。1また、コレステロール低下作用のあるスタチン系などの、CoQ10濃度を低下させる薬剤もいくつかあります。現在では、CoQ10濃度低下の予防策として、スタチン系薬剤を服用中の患者はサプリメントでCoQ10を補うべきであると大半の医師が認識しています。2また、炎症、肥満、糖尿病患者にもCoQ10濃度の低下が見られます。最後に、加齢に伴い細胞内のCoQ10生成が低下することが知られている通り、60歳以上の人はCoQ10濃度が低いのが普通です。栄養補助食品としてCoQ10を摂取することで、この重要な化合物の適正濃度を取り戻すことができるのは幸いなこととも言えるでしょう。

‌‌‌‌CoQ10の効能とは?

CoQ10は、その重要な健康効果に焦点を当てた大規模な科学研究に基づいて、過去40年で栄養補助食品のベストセラーに浮上しました。CoQ10の効能のほとんどは、エネルギー生成を向上させ、抗酸化物質として作用する能力に関わるものです。抗酸化物質であるCoQ10は、細胞構造を損傷から保護します。また、CoQ10は、ビタミンEを活性抗酸化型に維持し、重要な抗酸化酵素濃度を上昇させて、細胞損傷の予防強化にも役立ちます。4 

‌‌‌‌CoQ10が心臓の健康に重要な理由

ヒト臨床試験では、心機能の改善にCoQ10が有効であることが広く実証されています。その理由は簡単です。CoQ10は心臓の細胞にとって不可欠なものであり、心臓の細胞がストレスや障害を受けるとCoQ10の需要が高まるからです。

このような状況でCoQ10を補給することは、要は需要に応えているというわけです。臨床研究では、CoQ10欠乏における問題を改善することで心機能も大幅に改善することが実証されています。5-7心機能の改善にCoQ10を用いた臨床研究でわかった主な効果は以下の通りです。

  • 心筋による酸素使用量の増加‌‌
  • 心筋による細胞エネルギー生成量の増加
  • 心機能障害がある人の運動能力の向上
  • 血圧管理の改善

やはり、コレステロールを下げる目的でスタチン製剤を服用している方のCoQ10補給は、特に重要です。コレステロールとCoQ10の生成は、同じ生化学的経路に沿って行われています。スタチンは、このCoQ10とコレステロールの経路の流れに逆らってブロックすることで、CoQ10とコレステロールの濃度をいずれも下げてしまいます。スタチンを使用すると、CoQ10濃度が50%も低下する可能性があります。8また、スタチン系薬剤によるCoQ10濃度の低下が、同薬剤で報告されている疲労や筋肉痛など一部の副作用に関与している可能性があるという研究結果もあります。9スタチン服用者がCoQ10を補給することで、同薬剤の忍容性改善が期待できるかもしれません。

‌‌‌‌CoQ10の最良の形態とは?

市販されているCoQ10のほとんどは、主に酵母の発酵過程を経て生成されています。CoQ10には、体内で相互変換可能な化学形態であるユビキノン(酸化型)とユビキノール(還元型)があります。この2つの形態は栄養補助食品としても販売されていますが、一旦吸収されると酸化型から還元型に変換されます。もともと体内で作られるCoQ10の約95%はユビキノール型すなわち還元型です。これは最も高活性の形態です。ただし、ユビキノンを摂取しても、通常は体内ですぐにユビキノールに変換されます。つまり、どちらの形態も、最終的には血中ユビキノール濃度を上昇させることになります。

2007年までは、栄養補助食品として入手できるCoQ10といえばユビキノン型のみでした。現在でも、CoQ10サプリメントの効果を示す研究の圧倒的多数で使用される形態はユビキノンです。これらの研究では、心臓の健康サポートなど、幅広い適応症にユビキノンが使用されています。ユビキノンは非水溶性の結晶性粉末で、空腹時に摂取すると吸収されにくいのが欠点です。ただし、食物(特に油分)と共に摂取すると、ユビキノンの吸収率が空腹時の2倍以上に高まります。10 

ユビキノールの方が溶けやすいため、ユビキノンよりもバイオアベイラビリティ(生物学的利用能、すなわち吸収性)が若干向上してはいますが、ユビキノンとの正確な吸収率の差は明らかになっていません。11,12幸い、これまで発表されているすべての臨床研究をもとに、いずれかの形態で適切な摂取量を推奨するのに十分な情報が揃っています。

‌‌‌‌CoQ10の推奨摂取量

スタチン製剤を服用中の方や、総合的な抗酸化物質サポートを図りたい方のCoQ10の摂取量は、両形態ともに100mgが目安です。心臓ストレス、加齢、肥満、糖尿病などでCoQ10の必要性が高まっている方の摂取量は、ユビキノンが150~200mg、ユビキノールなら100~150mgです。CoQ10の吸収を最大限に高めるために、必ず食事と共に摂取することをお忘れなく。

‌‌‌‌CoQ10の副作用と薬物相互作用

成人が1日1200mgの摂取量を超えない限り、副作用はないことが示されています。なお、スタチン製剤の他にも、CoQ10の生成を阻害してCoQ10濃度を低下させる薬剤があります。これには、他のコレステロール低下薬をはじめ、β遮断薬(ベータブロッカーとも)、フェノチアジン、三環系抗うつ薬などが含まれます。

参考文献:

  1. Mantle D. Coenzyme Q10 and cardiovascular disease: An overview. Brit. J Cardiol. 2015;22:1–7.
  2. Kloer HU, Belardinelli R, Ruchong O, Rosenfeldt F. Combining Ubiquinol With a Statin May Benefit Hypercholesterolaemic Patients With Chronic Heart Failure. Heart Lung Circ. 2020 Feb;29(2):188-195. 
  3. Díaz-Casado ME, Quiles JL, Barriocanal-Casado E, et al. The Paradox of Coenzyme Q10 in Aging. Nutrients. 2019 Sep 14;11(9):2221. 
  4. Akbari A, Mobini GR, Agah S, et al. Coenzyme Q10 supplementation and oxidative stress parameters: a systematic review and meta-analysis of clinical trials. Eur J Clin Pharmacol. 2020 Jun 25. 
  5. Martelli A, Testai L, Colletti A, Cicero AFG. Coenzyme Q10: Clinical Applications in Cardiovascular Diseases. Antioxidants (Basel). 2020 Apr 22;9(4):341. 
  6. Di Lorenzo A, Iannuzzo G, Parlato A, et al. Clinical Evidence for Q10 Coenzyme Supplementation in Heart Failure: From Energetics to Functional Improvement. J Clin Med. 2020 Apr 27;9(5):1266. doi: 10.3390/jcm9051266. 
  7. Mortensen AL, Rosenfeldt F, Filipiak KJ. Effect of coenzyme Q10 in Europeans with chronic heart failure: A sub-group analysis of the Q-SYMBIO randomized double-blind trial. Cardiol J. 2019;26(2):147-156. doi: 10.5603/CJ.a2019.0022. Epub 2019 Mar 5. PMID: 30835327.
  8. Qu H, Meng YY, Chai H, Liang F, Zhang JY, Gao ZY, Shi DZ. The effect of statin treatment on circulating coenzyme Q10 concentrations: an updated meta-analysis of randomized controlled trials. Eur J Med Res. 2018 Nov 10;23(1):57. doi: 10.1186/s40001-018-0353-6. PMID: 30414615; PMCID: PMC6230224.
  9. Qu H, Meng YY, Chai H, et al. The effect of statin treatment on circulating coenzyme Q10 concentrations: an updated meta-analysis of randomized controlled trials. Eur J Med Res. 2018 Nov 10;23(1):57. doi: 10.1186/s40001-018-0353-6. PMID: 30414615; PMCID: PMC6230224.
  10. Ochiai A, Itagaki S, Kurokawa T, et al. Improvement in intestinal coenzyme q10 absorption by food intake. Yakugaku Zasshi. 2007 Aug;127(8):1251-4.
  11. Hosoe K, Kitano M, Kishida H, et al. Study on safety and bioavailability of ubiquinol (Kaneka QH) after single and 4-week multiple oral administration to healthy volunteers. Regul Toxicol Pharmacol. 2007 Feb;47(1):19-28.
  12. Zhang Y, Liu J, Chen XQ, Chen CY . Ubiquinol is superior to ubiquinone to enhance Coenzyme Q10 status in older men. Food Funct. 2018 Nov 14;9(11):5653-5659.
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