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健康

賢脳食

8月 18 2017

栄養素は記憶障害や精神機能の鍵

年齢に伴う記憶力・知力の低下は避けられないのでしょうか?これについて40代や50代、およびそれ以上の人々は何もできないと伝えられていますが、それは本当なのでしょうか?もちろん、そのようなことはありません! 

脳細胞は体内で最も複雑で、長く生き、栄養が必要とされる細胞です。研究では、知力、記憶力、行動力、集中力のすべてが栄養素によって影響されることが示されています。若者であろうと年配者であろうと栄養状態は、脳がどれほどまで正しく機能するのか、その大きな役割を担っています。 

脳の健康に必要な「スーパー栄養素」

脳を健康に保つための鍵は、脳に豊富な「スーパー栄養素」を注ぐことです。端的に言えば、栄養状態が良ければ良いほど精神機能が高まります。栄養が高齢者層に不足しがちな点を考えれば、精神機能障害の多数の症例では、栄養に原因があるのではないかと思われています。

オックスフォード大学の臨床神経科学部では、軽度の認識機能障害を持ち、認知症やアルツハイマー病の危険性が高い156人の高齢患者を対象とした実験が行われました。患者は、一方が日常的にサプリメント(800mcgの葉酸、20mgのビタミンB6、500mcgのビタミンB12を配合)を服用するグループと、もう一方が偽薬を服用する二つのグループに分けられました。 

実験前ならびに実験期間中に研究者は、磁気共鳴映像法(MRI)を使用して、患者の脳内で見つかった灰白質の萎縮度を測定しました。灰白質の萎縮(縮小)は、アルツハイマー病やその他の認知症が進行している兆しを表します。この2年間の研究の終了後に研究者は、サプリメントが与えられた患者は偽薬を与えられたグループよりも萎縮度がおよそ7倍低いことを見つけました。 

またこの研究では、灰白質が最も速く萎縮した患者はホモシステイン値が高く、初期段階でホモシステイン値が高かった患者は、サプリが与えられたことで一番のメリットが得られた点も見つかりました。研究者は、「この結果からビタミンBサプリは、アルツハイマー病の進行で重要な部位とされ、認識力の低下と関連する脳の特定部位の萎縮を遅らせられる」と結論付けています。 

脳に「スーパー栄養素」とされる強力なマルチビタミン・ミネラルフォーミュラの栄養を補給する以外にも、上質の魚油から採取されるEPA・DHAを合計1,000~3,000mg摂ることには価値があります。これらのようなオメガ3脂肪酸を多く摂ることで気分が良くなったり、精神機能検査の点数が上がります。 

50歳以上で明らかに知能低下の症状が見られる方は、脳細胞膜の完全性や流動性をはかるために重要な役割を担うホスファチジルセリン(PS)がおすすめです。12件以上の二重盲検試験でPSは、退行性脳障害を患う患者の精神機能、気分、行動の改善に役立つことが示されています。これは100mgを1日3回摂るようにします。 

最良の賢脳食

集団ベース研究に基づき、認知症やアルツハイマー病の危険性を低める主要の食事因子は、より多くの魚類(およびオメガ3脂肪酸)や(主にオリーブ油から採取される)一価不飽和脂肪酸を摂取、(主に赤ワインから採取される)少量から中量のアルコールを使用、そしてでんぷん質を含まない野菜や果物を多く摂ることです。これらすべての食事因子を組み合わせることが、最高の予防策になると捉えられています。

特に、ブルーベリーやブルーベリーエキスは役に立つと考えられます。高齢のネズミに人間と等しい量とされる1日1カップのブルーベリーを与えた実験では、学習技能・運動技能で大幅な改善が見られ、精神面で若年のネズミに相当する結果が得られました。ネズミの脳を分析したところ、ブルーベリーを与えられたネズミの脳細胞は、ブルーベリーを与えられなかったネズミよりも効率よく伝達することが見つかっています。ブルーベリーに代わるものとしては、ブドウ種子エキスまたは松樹皮エキスなどのフラボノイドが豊富なエキスを1日100~300mg摂るようにします。 

セロリやセロリ種子エキスには、脳に健康をもたらす3-n-ブチルフタリド(3nB)という化合物が含まれています。人間および動物を対象とした実験で3nBは、学習障害や長期に及ぶ空間認識能力で大幅な改善を示しました。研究者は、「3nBは、アルツハイマー病の予防や治療向けのマルチターゲット薬として前臨床的に効果が見込めるもの」と結論付けています。

脳に健康をもたらすハーブアプローチ

イチョウエキスは、知力を高めるものとしてよく知られているハーブアプローチです。1日に1~2回、60~120mgの標準化されたエキス(例:24%のイチョウ・フラボングリコシドエキス)を摂るようにします。イチョウエキスは抗凝血薬と併用しないでください。 

元来、バコパアーユルヴェーダ医療で記憶力、学習力、集中力を高めるために使用されていた、脳を活性化させる人気のハーブ草です。そのメリットは、新たに得られた臨床的証拠によって示されています。某研究では46人の健康的なボランティア(年齢18~60歳)が参加し、治療と偽薬グループに分けられました。この研究では被験者に1日300mgのバコパエキスが与えられました。12週間の実験後、偽薬グループに比べて治療グループは言語学習能力、記憶力、情報処理能力で大幅な改善が見られました。 

MCIとは?

軽度認知障害(MCI)は新たに見つかった症状で、認知症の通常段階、加齢に伴う認知低下段階、より深刻な認知低下段階と関連しています。軽度認知障害を患う方は、記憶力、言語力、思考力、判断力に問題がある場合がありますが、通常、日常生活や普段の行動に深刻な問題を引き起こすほど重度な症状ではありません。

MCIは、アルツハイマー病やある種の認知症の危険性を高める場合がありますが、MCIを患うすべての方が認知症を引き起こすわけではありません。MCIは新たに見つかった疾患で、最大42%の高齢者に影響を及ぼす場合があるため、製薬会社は市場の占拠に向けて医薬品の製造に精力的に取り組んでいます。MCIの治療には、アルツハイマー病向けの「向知性薬」として知られている薬が普及されるようになりましたが、その知名度に関わらず、この薬にはどのようなメリットがあるのか示されていません。悪いことに、これらの薬は深刻な副作用を引き起こす場合があります。その一例としてタクリン(Cognex)は、すでに市場から排除されています。

参考文献

Douaud G, Refsum H, de Jager CA, Jacoby R, Nichols TE, Smith SM, Smith AD. Preventing Alzheimer’s disease-related gray matter atrophy by B-vitamin treatment. Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Jun 4;110(23):9523-8.

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