beauty2 heart-circle sports-fitness food-nutrition herbs-supplements

医師による天然ファットバーナー総合ガイド

著者:ヴィーナス・ラモス、医学博士

この記事の内容 :


世界中の20億人以上が肥満または太りすぎに分類されます。この事実からすれば、誰もが最善の脂肪燃焼・減量方法を探し求めていることは驚くべきことではなく、無理もありません。 

2020年の現在においても、効果的な脂肪減少法の主軸は、十分な運動を含む健康的な食事とライフスタイルという従来の方法であることには、以前と変わりありません。目標体重を実現する「魔法の薬」はなくとも、減量プロセスのスピードアップに役立つ自然なサプリメントならあります。

 ファットバーナー(脂肪燃焼剤)の名で知られるこれらのサプリメントで、毎日燃焼するカロリー数を増やし、徐々に、かつ確実に体重を減らすサポートをすることで、食事・運動療法の効果を高めることができます。

ファットバーナーの仕組みとは?

 ファットバーナー と呼ばれるサプリメントは、脂肪代謝の促進を後押しします。脂肪代謝とは、エネルギー生成のための食事性脂肪の分解を指します。ファットバーナーは、減量をサポートし、脂肪吸収をブロックし、運動中の脂肪のエネルギー変換を高め、脂肪代謝をサポートする長期的な適応力のある体に導くことにより、効果を発揮すると考えられます。

ちなみに、脂肪は燃焼するのではなく、実際には酸化されるため、「ファットバーナー」は誤った名称とも言えます。脂肪を効果的に分解するには、体が酸素を必要とします。酸化は、体が酸素を利用して脂肪をエネルギーに変換するプロセスというわけです。

一般的な天然ファットバーナーとは?

カフェイン 

カフェイン は、中枢神経系の興奮剤であり、代謝強化が期待できます。カフェインは、血中カテコールアミン濃度を増やすことで、体の代謝率を高めることができます。このカテコールアミンという化学物質は、脂肪細胞の貯蔵庫から、酸化(エネルギー変換)位置となる組織まで脂肪を輸送します。つまりカフェインは、基礎代謝率(体が安静時に使用するエネルギー)を上げることにより脂肪減少を促進する効果に繋がるわけです。

注意:カフェイン摂取の副作用には、イライラ、不安、震えなどがあります。15mg/kgの用量で、吐き気、嘔吐、頻脈、発作、脳浮腫などの毒性作用が出始める可能性があります。カフェインを他の刺激剤と併用すると、これらの副作用がさらに悪化するおそれがあります。

カプサイシン 

カプサイシン は、カプサイシノイドと呼ばれる化合物類で最も多い形態です。カプサイシノイドは、トウガラシ(トウガラシ属、学名 Capsicum annuum)に含まれ、食べるとヒリヒリするほどの辛味が特徴です。カプサイシンは、食欲を抑え、満腹感を高め、食後のインスリン反応を低下させる能力があるため、体重管理への効果が期待できそうです。また、カプサイシンは、エネルギー消費と脂肪酸化を高めるため、代謝も促進します。

注意:一方で、カプサイシン摂取で起こり得るマイナス作用には、胃腸障害、血清インスリン値上昇、および高比重リポタンパク質(HDL)値低下などがあります。それを除けば、カプサイシンはサプリメントとして比較的安全と思われます。 

カルニチン 

カルニチン化合物( L-カルニチンを含む)は、 リジン および メチオニンというアミノ酸で構成されています。カルニチンは体内で生成できるため、食事からの摂取は必須ではありません。体内の細胞のほとんどにカルニチンが含まれ、脂肪の輸送と酸化に関与しています。

注意:カルニチンサプリメントは、1日の摂取量が4g未満であれば概ね安全です。大抵の場合において、カルニチンは忍容性が高いものの、吐き気、嘔吐、下痢、腹部痙攣の他、「魚臭い」体臭を招く可能性があります。尿毒素患者の副作用として、稀に筋力低下が見られる場合もあります。もう一つの稀な副作用には、発作性障害患者の発作があります。

クロム

クロムのうち3価クロムは、インスリン作用を高める必須微量ミネラルです。クロムが除脂肪筋肉量を増加させ、脂肪減少をサポートする可能性が研究で示唆されています。妊娠・授乳中の女性を除く成人のクロム推奨摂取量は、1日20〜35mcg です(NASEM米国科学工学医学アカデミー、医学アカデミーのデータより)。

注意:吐き気、嘔吐、脱力感、頭痛、めまい、便秘、水様便、蕁麻疹などの副作用が、研究で明らかになっています。ただし、全体的に見て、3価クロムの忍容性はかなり高いようです。一方、6価クロムは毒性があり、食物や栄養補助食品には含まれていません。ご注意ください。

共役リノール酸(CLA)

共役リノール酸(CLA) はオメガ6脂肪酸で、人体では合成不可能ながら、牛肉、子羊肉、乳製品などの食物から摂取できます。CLAサプリメントを摂取することで、体の筋肉と脂肪の比率を改善できると考えられています。CLAは、インスリン感受性を高めることでこの効果を発揮します。これにより、グルコースと脂肪酸が脂肪組織から筋肉細胞に移動できるわけです。

注意:CLAに関する副作用の大半はごく軽度ではありますが、一般的に見られる症状として、吐き気、嘔吐、軟便、便秘、腹部不快感などの胃腸障害を伴うものがあります。

ガルシニア

ガルシニア(学名 Garcinia cambogia) は、アジア、アフリカ、ポリネシア諸島に生育する果樹です。ガルシニアの果肉と皮には、高濃度のヒドロキシクエン酸(HCA)が含まれています。HCAは、糖から脂肪への変換を阻害することが示されています。また、HCAは、脳内でセロトニンを放出することにより、食欲抑制も図れます。

注意:ガルシニアとHCAの研究で、吐き気、頭痛、胃腸障害、上気道疾患の症状など、本質的に軽度の副作用がある可能性が明らかになっています。セロトニン放出へのHCAの作用との関連性が否定できない躁病の症例もいくつか報告されています。躁病の症状には、怒りっぽい、談話心迫(多弁)の他、睡眠欲求の減少などが挙げられます。

緑茶 

緑茶 (および 緑茶エキス)は、代謝と脂肪の酸化促進に役立つと考えられます。減量促進効果が期待できる緑茶の有効成分は、カフェイン(前述の通り)とカテキンです。主なカテキンの一種に、フラボノイドであるエピガロカテキンガレート(EGCG、没食子酸エピガロカテキンとも)があります。

カテキンは抗酸化活性に優れたポリフェノールです。カテキンが、腹部脂肪の減少およびトリグリセリド値の改善に役立つ可能性が研究で示されています。アドレナリンとノルアドレナリンを分解する酵素を阻害することで、カテキンはこれらのカテコールアミンの脂肪輸送を促し、基礎代謝率を増加させることができるというわけです。

注意:飲料として摂取した場合の緑茶の副作用は報告されていません。ただし、カフェイン過敏症の人は慎重に、自然な方法でカフェインを除去したタイプの製品を選ぶのが賢明でしょう。緑茶エキスについては、吐き気、便秘、腹部不快感、血圧上昇など、軽度〜中程度の副作用が臨床試験で指摘されています。

また、緑茶エキスには、何らかの肝障害を引き起こすおそれがあるというエビデンスも増えています。12カ月にわたって毎日緑茶エキスを摂取した閉経後女性1021人の研究では、プラセボ摂取群の女性と比較して、肝酵素が大幅に上昇したことがわかりました。中には、中程度以上の肝機能障害を発症した女性も一部いたほどです。

2008年には、米国薬局方(USP)が34件の症例報告と動物研究で緑茶製品の安全性を評価しました。その結果、USPは、緑茶製品を摂取すると肝障害が「おそらく」7例、「場合によっては」27例発生したと判断しました。さらにUSPは、緑茶エキスを空腹時に摂取すると問題の発生率が高まると見て、緑茶エキスは食物と共に摂取して肝臓への負担を最小限に抑えるよう推奨しています。

グアーガム

グアーガムは水溶性食物繊維であり、いわゆる「ファットバーナー」としては機能しないものの、体重管理には役立つと考えられます。グアーガムは、インド原産のクラスタ豆(別名グアー豆、学名 Cyamopsis tetragonolobus)の種子から抽出されます。グアーガムで満腹感を高め、間食の頻度を減らすことで、食欲制御のサポートが期待できます。2型糖尿病に関する研究では、通常の食事を続けながら、グアーガムを1日10g摂取したところ、4週間後および6週間後に胴囲が大幅に減少したことが明らかになりました。

注意:現在入手可能な処方(最大6カ月間、1日30gまで)に関する安全性の懸念はほとんど報告されていません。グアーガムの副作用で、発生する可能性が最も高いのは胃腸障害です。胃腸障害には、胃痙攣、吐き気、下痢、腹痛、鼓腸の他、排便回数の増加などが含まれます。

プロテイン 

プロテイン は代謝アップが見込まれることから、天然ファットバーナーと言えるでしょう。特に筋力トレーニングと組み合わせた高タンパク食は、筋肉増強をサポートします。筋肉は脂肪よりも多くのカロリーを「燃焼」するため、この方法で代謝率アップを後押しできます。脂肪や炭水化物の消化に必要なカロリーと比べて、タンパク質の消化にはより多くのカロリーが消費されるため、プロテインには代謝を高める可能性もあります。

体重1ポンド(約450g)あたり1日0.5〜1.0gの総タンパク質を摂取すると、減量の促進に最も効果があることが研究で実証されています。日常的にトレーニングを行うアスリートらの傾向として、筋肉増強や維持といった目標があることから、一般水準より多くのタンパク質が必要と考えられます。

注意:過去には、高タンパク食が腎機能と骨の健康に悪影響を及ぼすおそれがあると懸念されていました。ただし、健康な個人の高タンパク食摂取が腎障害につながるというエビデンスはありません。なお、既存の腎障害がある人は、低タンパク質食を取り入れることで効果が期待できます。

ヨヒンビン

ヨヒンビン は、西アフリカに生育する常緑樹ヨヒンベの樹皮に含まれる植物化合物です。主に男性の性機能障害の自然な解決策として使用されています。ヨヒンビンには血中カテコールアミン濃度を増加させる力があることから、脂肪減少補助として提案されています。ただし、ヨヒンビンが減量を促進することを示す臨床研究はわずかです。

注意:ヨヒンビンには重大な安全上の懸念があります。ヨヒンビン20〜40mgで血圧がわずかに上昇すると報告されています。最もご注意いただきたいことですが、200mg以上摂取すると、不安、頭痛、高血圧、頻脈、心臓発作、さらには死に至るおそれもあります。ヨヒンビンには重篤な副作用の可能性があるため、医師の監督なしでの使用はおやめください。

ファットバーナーの摂取方法

通常の運動プランとして、屋外で散歩したい時などに最適なのは、午前中に天然 ファットバーナー を摂取することです。朝のファットバーナーは、一日の始まりの代謝率アップに一役買うでしょう。トレーニング強化と持久力向上を目指すなら、運動の30分前に摂取することが大切です。ただし、夜間に運動する際は、刺激性のファットバーナーを使用すると、就寝時に目が冴えて眠れなくなることがあるため注意が必要です。

ファットバーナーに関して報告された潜在的副作用を踏まえて、特に何らかの疾患がある方は、サプリメント摂取を開始する前に医師に相談するのが賢明です。また、ファットバーナーのサプリメントは特定の薬剤と相互作用する可能性もあるため、医師に相談することをお忘れなく。

運動

カゼインプロテインとホエイプロテイン:運動パフォーマンスのサポートに適したそれぞれの摂取タイミング

運動

屋外での運動に備えて取り入れたいサプリメント7種

運動

自重トレーニングの効果を最大限に引き出すコツを筋トレコーチが伝授