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湿疹を自然に管理するための皮膚科医のアドバイス

著者:ジェニー・リュー博士

この記事の内容 :


湿疹は、よく見られる慢性炎症性皮膚疾患です。10人に1人が、生涯に一度は湿疹を発症します。湿疹が生じた皮膚は、かゆみや発赤を伴い、鱗状に乾燥します。患部を掻くと皮膚が損傷し、感染につながる場合があります。湿疹は年齢に関係なく発症しますが、最も多いのは小児期に始まるケースです。

湿疹にはどんな種類があるのでしょう?

  • 湿疹で最も多いのがアトピー性皮膚炎です。これは通常、乳児期に出始める湿疹で、他の種類は成人期に発症することがあります。アトピー性皮膚炎は、季節性アレルギーや喘息を伴うことが多く、遺伝の場合もよくあります。
  • 他にも多い湿疹に脂漏性皮膚炎があり、フケまたは乳痂(新生児頭部皮膚炎)が生じるのが特徴です。顔や耳をはじめ、体またはデリケートゾーンに出ることもあります。
  • また、接触皮膚炎(かぶれ)は、特定の製品や化学物質に反応して炎症や発疹が生じる湿疹の種類です。
  • さらに、手湿疹はかなり厄介で治りにくい湿疹の一種です。一般に、指や手のひらに強いかゆみを伴う腫れが出始める手湿疹ですが、足に湿疹が出る場合もあります。こうした腫れは、掻くと水ぶくれになって潰れ、傷口が開いたり痂皮(かさぶた)ができやすくなります。これが足に出ると、歩くのが苦痛になることがあります。
  • 貨幣状湿疹は、腕や脚に生じる傾向があります。これは冬の間、成人や高齢者によく見られる症状です。年齢と共に手足の皮膚が乾燥しやすくなるためです。

湿疹の原因とは? 

湿疹の原因には、遺伝要因と環境要因があります。湿疹が出やすい人には、乾燥肌の遺伝的傾向があるものです。皮膚は、水分を保ち、アレルゲンや細菌のような有害物質の侵入を防ぐ保護バリアとして機能します。皮膚が乾燥してしまうと、十分なバリア機能を果たせなくなります。すると、皮膚の微小外傷が炎症を引き起こし、かゆみや発疹が生じるわけです。

湿疹は、大気が乾燥した寒い時期に多い症状です。ストレスも、湿疹の発症に大きく関与しています。他に多い原因として、高温や汗をはじめ、肌に当たるとチクチクする衣類などがあります。乾燥肌の人は、スキンケア製品の香料や防腐剤にも敏感であることから、接触皮膚炎を発症する可能性が高くなります。

家庭でできる湿疹の自然療法とは?

湿疹は、一度治っても再発することが多いため、健康的なスキンケア習慣を身に付けることが大切です。根本原因が乾燥肌であることを踏まえて、肌に優しい日々のスキンケアが湿疹予防には欠かせません。

シャワーやお風呂には毎日入ることをお勧めしますが、10分以上水に触れ続けないように注意し、また、肌を乾燥させる熱いお湯はなるべく避けます。石鹸を使うのは脇の下とデリケートゾーンだけにしましょう。全身を石鹸で洗う必要はありません。洗いすぎると、自然な皮脂が剥がれ落ちてしまいます。シャワーの後は、ゴシゴシこすらず、優しく叩くようにタオルドライします。肌がまだ湿っている間に、保湿性の高い保湿剤 を全身に塗ります。

湿疹対策に適した製品とは?

通常、 香料・防腐剤不使用の製品を使用します。シャワーには、泡立つタイプの製品を避け、湿疹または敏感肌専用に処方された石鹸を探しましょう。顔には、穏やかでクリーミーな洗顔料を使うか、汚れやメイク落としに優秀ながらも、肌への刺激が少ないクレンジングローションを使用すると良いでしょう。

 保湿剤 とエモリエント剤については、肌に水分を閉じ込める機能において、一般にコクのある製品が(軟膏ベースのものを含め)最適と言えます。セラミドは、湿疹のある肌に不足しがちな天然脂質です。セラミド配合の保湿剤は、皮膚バリアの再形成に一層効果的です。また、湿疹が出やすい肌や敏感肌用に処方された製品 を探しましょう。これらの製品は通常、無香料で低刺激性です。

湿疹に対処するためのその他の家庭療法やライフスタイルのヒント

できるだけ皮膚をこすらないように注意します。こすると皮膚がわずかに損傷し、湿疹が出たり、既存の発疹が再発しやすくなります。ウールなど、肌に当たるとチクチクする素材や生地は刺激を与えやすく、避けたほうが無難です。衣類には、通気性の良い綿素材を選びましょう。

スキンケアについては、角質除去を月数回程度に抑えます。 レチノール やαヒドロキシ酸(AHA)製品にはご注意ください。これらの成分は、さらに肌を乾燥させる傾向があります。これらの製品を初めて使用する際は、皮膚炎が治ってから始め、週に数回のみ夜に使用し、皮膚耐性に応じて、毎晩使用するまで徐々に増やしていきます。湿疹が再発した場合は、使用を中断してください。

かゆみは夜間強くなる傾向があります。低めの室温にして寝ると、かゆみを起こしにくくなるでしょう。高温になると、かゆみが悪化したり皮膚が乾燥しやすくなるため、電気毛布は使わないようにしましょう。冬の間は、寝室用加湿器を置くと、適度な湿気が保たれると考えられます。

皮膚がかゆいからといって掻いてしまうと、かゆみと発疹が悪化するだけです。肌の乾燥とかゆみを和らげるには、コロイド状オートミールバスを10~15分間使ってみましょう。冷湿布は、炎症を起こした皮膚を癒すだけでなく、かゆみの感覚を紛らわせるのにも効果的です。

手湿疹を起こしやすい人は、頻繁な手洗いによって皮膚が刺激されやすくなることをお忘れなく。手を洗ったらすぐに ハンドクリームを塗ると良いでしょう。食器洗いなど、化学物質に触れる前にゴム手袋で手を保護することも効果大です。

食事と湿疹

食事と湿疹については論争の的となっています。これまでに、特定の食物が湿疹の直接原因となることを示した研究はありません。重度の湿疹と季節性アレルギーの濃厚な既往歴がある個人は、食物アレルギーを発症する可能性が高いものの、その反応は免疫学的に同じというわけではありません。

アナフィラキシーのリスクがあるため、アレルギーを起こしやすい食物は避ける必要がありますが、たとえその食物を摂取しても、必ずしも湿疹が発生するわけではありません。特定の食物摂取と発疹発生との間に明確な関連性がない限り、特に乳幼児の食事制限はお勧めできません。やはり、健康的な脂肪とタンパク質を含む、豊富なバランスの取れた食事は、概して体に良いものです。グリセミック指数(GI値)の高い食物や加工度の高い食品など、炎症性食品を避けることは有効と考えられます。

臨床試験では、湿疹のある個人が毎日 プロバイオティクス を摂取すると、同疾患の重症度が低下する可能性が示されています。 フィッシュオイルにはオメガ3脂肪酸が豊富に含まれ、皮膚の再形成と炎症対策に期待できます。

皮膚科医の診察を受けるべき湿疹の症状とは?

湿疹は細菌によって感染するケースがよくあります。皮膚に痛みを感じたり、ジュクジュクしたり、かさぶたになった状態なら、感染の兆候である可能性があるため、皮膚科医の診察を受けましょう。皮膚科医にかかることで、皮膚感染症の検査と治療はもちろん、炎症部位を鎮静する塗り薬を処方してもらうこともできます。もし、肌に優しいスキンケアや家庭療法で改善が見られない場合は、最終的には皮膚科医からさらなるアドバイスと治療を受けていただくことも可能です。

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