毎年新たなスーパーフードが次々と紹介されて脚光を浴びますが、もちろんこの2021年も例外ではありません。今年は、特に免疫の健康をサポートする食品への意識が高まると予測しています。昨年から続くパンデミックに直面する中、誰もが自宅にいながら日々の健康と体内の栄養を高めようと努めているのではないでしょうか。この2021年は、最適な健康状態を維持するためのサポートとして、できるだけ体に良い食品やユニークな食材を見つける手段として、オンライン情報源に目を向けることが多くなると考えられるでしょう。

2021年のベストスーパーフード15選

以下に、今年人気が高まると予想される食品をご紹介していきましょう。

エルダーベリー

Elderberry on orange background

エルダーベリー(セイヨウニワトコ)は、シロップとして古くから親しまれている定番のハーブで、免疫力をサポートするという謳い文句に聞き覚えがある方も多いのではないでしょうか。そのため、風邪やインフルエンザの季節になると多くの人が手を伸ばすのがエルダーベリーシロップです。ただ、今年ならではの特徴は、自宅でエルダーベリーシロップ作りに挑戦したり、自家製レシピに使うための乾燥エルダーベリーを探す人が増える傾向が予測されることです。以前にも増して自宅で過ごす時間が長いため、免疫力に関しても、キッチンで工夫を凝らす人が増えると思われます。

‌‌ ‌‌マシュマロルート(ウスベニタチアオイの根)

風邪やインフルエンザの季節に、人気の高い自家製レシピの材料としてよく登場するのが、このマシュマロルートです。喉を癒す成分としてよく知られるマシュマロルートは、これまで行われたヒト研究で空咳(乾性咳)を和らげる効果があることが示されています。マシュマロルートは丸ごと乾燥した状態で販売されており、ハーブティーやシロップ作りに適しています。

キノコ

現在、免疫力を高める可能性があるとして多種多様なキノコが研究されています。シイタケ、アミガサタケ、ヒラタケなど一部のキノコには、食物としては珍しくビタミンDが少量含まれています。これらのキノコは、お茶をはじめ、チンキ液、カプセル、乾燥粉末として販売されています。また、バランスのとれた食事の一環としてキノコを摂取するのも良いでしょう。一つ注意したいことは、特に濃縮型のキノコを中心に、重金属が多く含まれている可能性があることです。

ショウガ

Ginger, lemon, and lime on pink background

ショウガの鎮静効果のある香りと刺激的な辛味は数多くの料理でもお馴染みです。ショウガは、お茶として乾燥させた製品や、カプセル状のサプリメント、お菓子など、さまざまな形で手に入りますが、免疫サポートに最も期待できるのはショウガジュースです。ただし、果汁100%のショウガジュースは入手困難なため、手作りするか、オンラインで購入する必要があるかもしれません。

エキナセア

エキナセア(ヒナギクに似た花を咲かせるキク科の多年草)は、ハーブティーの他、免疫サポートと銘打ったサプリメントにも含まれていることでも知られている通り、ここ十年来免疫力アップで注目を集めているスーパーフードの一つです。2021年、エキナセアは、丸ごと乾燥させたハーブとして手に入る他、咳止めドロップやハチミツ、パーソナルケア製品などバラエティに富んだ製品が増え、ますます人気が高まると考えられます。

‌‌ ヘンプシード(麻の実)

ヘンプシードに今年復活の兆しが見えるのは、従来の植物性タンパク質に代わる製品を探す人が増えているためです。殻なしのヘンプシードには、1食分大さじ3杯あたりに約10gのタンパク質が含まれています。サラダにふりかけたり、新鮮なフルーツに添えておやつとして食べると優れたタンパク源になります。他にも、ヘンプシードをスムージーに加えることで、タンパク源としてはもちろん、健康的な脂質源としても栄養価を高めることができます。最後に、ヘンプシード30gあたり約3mgの亜鉛を含むため、免疫サポートに最適な亜鉛源でもあります。

レンズ豆

レンズ豆は、タンパク質と食物繊維の優れた供給源であるマメ科植物で、植物を中心とした食生活を送っている方にとって特に頼りになる食材です。缶詰やスープをはじめ、さまざまな料理に応用できる乾燥豆の他、チップスとしても販売されているレンズ豆は、パスタタイプも人気があります。小麦を原料とする従来のパスタに比べて炭水化物が少なく、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が多く含まれているレンズ豆のパスタは、2021年脚光を浴びる食品となるでしょう。

ルクマ

毎年新しい甘味料が話題に上りますが、糖質の少ない天然の甘味料として、トロピカルフルーツのルクマが注目されるというのが私の予想です。最近では、ルクマの乾燥粉末であるルクマパウダーが販売されており、砂糖の代わりに使用できます。ただし、ルクマの甘味は一般的なグラニュー糖の約13%に過ぎないため(ルクマパウダー大さじ1杯あたりに約2gの砂糖が含まれています)、お菓子作りなどにルクマを使う場合は、レシピの糖分量を調整する必要があるかもしれません。他にも、プレーンヨーグルトやオートミールに振りかけたりスムージーに混ぜて、ルクマのほのかな甘みを味わうのもお勧めです。

オリーブオイル

昨年、健康的な食事ランキングの上位に地中海食が返り咲きました。これにより、バランスのとれた健康的な食事の一環として、あらためてオリーブオイルが注目されるようになりました。ケトン食の影響で2020年にも流行した飽和脂肪除去を目標に、2021年も引き続きオリーブオイルのような健康的な脂質源に多くの方が着目することになるでしょう。オリーブオイルは、一価不飽和脂肪を豊富に含むスーパーフードです。

‌‌ ‌‌サケの缶詰

まさか、サケの缶詰がスーパーフードなんてと思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、サケの缶詰のほとんどはサステイナブルな野生のサケを原料としており、しかも缶詰ならわずかに含まれるサケの骨まで摂取できるため、意外にもビタミンやミネラルが多く摂れるのです。そして何より便利な上に、味も申し分ありません。鮭缶を使ったお勧めの調理法は、アボカドオイル、マヨネーズ、レモン、調味料を少々加えたサーモンのパテやサーモンケーキです。軽く火を通すことで、健康的な脂質をはじめ、ビタミン、ミネラル、タンパク質がたっぷり詰まった一品ができあがります。

タラ肝油

タラ肝油は、ビタミンAビタミンDビタミンEオメガ3脂肪酸の天然源として約200年前からスーパーフードの座を守ってきた食品と言えるでしょう。タラ肝油には、他の魚油には見られない脂溶性ビタミンが含まれています。ビタミンDをはじめ、免疫をサポートする栄養源をなるべく自然な形で取り入れる動きが世界中にある中、今後タラ肝油がより関心を集める存在となるかもしれません。2021年は、味付きのカプセルタイプや、フルーティーでさらに美味しい液体フレーバー付きのタラ肝油などが続々登場しています。これは1800年代からあるタラ肝油とはだいぶ違い、味・品質ともに向上した2021年版のオイルです。

‌‌ ‌‌コラーゲンペプチド

2021年は、コラーゲンペプチドについて述べる上で、ペプチドという言葉を見聞きする機会が増えるかもしれません。ペプチドとは、タンパク質分子の生成に使われるアミノ酸群を指します。ペプチドには癒しの力があるようで、2021年に話題をさらうスーパーフードになるかもしれません。ただし、ペプチド自体はタンパク質分子を構成するだけの存在です。最も多いペプチド製品は、コラーゲンペプチドパウダーとして販売されているものです。

コラーゲンパウダーのようなサプリメントは、真皮層(表皮の下にある層で、その大部分を線維状のタンパク質であるコラーゲンが占める)のコラーゲンの増加をサポートする可能性があることを示す研究があります。これは、エイジングケア製品を求める人にとっても魅力的なポイントでしょう。また、付随研究では、コラーゲンの摂取量が増えると、体組成と筋力が改善することが示されました。このように、コラーゲンプロテインパウダーは、スムージー、飲料、料理のタンパク質摂取量を増やすのに最適です。

キャッサバ

ユカとも呼ばれるキャッサバは根菜で、乾燥したものを粉末状にして小麦粉の代わりに用いられたり、グルテンフリーの包装食品にも使用されています。キャッサバは、焼き菓子などに使用すると、もちもちした食感になるのが特徴で、グルテンフリー市場でファンが多い食材です。また、キャッサバは穀物ではなく根菜であることから、さまざまな食事の傾向によく合い、キャッサバチップスやグルテンフリーのキャッサバラップサンドなど、キャッサバ粉を使ったレシピをよく目にします。

その上、ビタミンB群葉酸とチアミン)やビタミンCが豊富なキャッサバには、加工・精製穀物よりもビタミンやミネラルが多く含まれているため、炭水化物の選択肢として最適なスーパーフードと言えます。

オレガノ

2021年はハーブやスパイスの人気が高まっており、料理に風味を添えるためだけでなく、ハーブがもたらす効能についての知識を深める人が増えています。その中でも、オレガノは過去何世紀にもわたって薬用として幅広く利用されてきたハーブです。実際、オレガノには抗菌作用があるとみられることが研究で明らかになっています。確かに、オレガノには抗酸化物質が含まれていますが、抗炎症作用をはじめ、心臓の健康や血糖値をサポートする効果があるかどうかを見極めるにはさらなる研究が必要です。

‌‌ ‌‌アサイー

アサイーが話題になり始めてもう何年か経ちますが、2021年もこのスーパーフードの人気が衰えることはないでしょう。アサイーの果実は、ブルーベリーの約3倍もの酸素ラジカル吸収能(ORAC)値を示しています。ORACは抗酸化活性を測定する方法です。アサイーは複数の抗酸化特性があることで知られていますが、それにより、健康的な加齢や炎症反応をサポートし、心血管機能を助け、フリーラジカルを捕捉(フリーラジカルを抑えるスカベンジャー効果を発揮)すると考えられます。

料理やスムージーにアサイーを加えるなら手軽なアサイーパウダーがお勧めで、他にもサプリメントとしてカプセルや液体タイプのアサイーが販売されています。スーパーの冷凍食品コーナーでアサイーを目にすることもありますが、街のカフェなどで見かけるアサイーボウルはこのような冷凍アサイーや果汁で作られています。

流行のスーパーフードには注意が必要です

サプリメントとしてスーパーフードを使用する場合は、自然食品の濃縮型や改変型が使用されている可能性があることを覚えておきましょう。また、新しいサプリメントや食事法を取り入れる際は、事前にかかりつけ医に相談することが大切です。このように多様なスーパーフードが健康サポートとしてどの程度の効果があるのかを判断するには、さらなる研究が必要であると言われています。とはいえ、これらのスーパーフードの多くは、バランスのとれた食事の一環として自然な形で摂取するには最適です。なるべく安全かつ健康的な食事を心がけるなら、バランスのとれた食事で摂取する自然食品が一番であることを常に念頭に置いておきましょう。最後になりましたが、今回ご紹介した話題のスーパーフード一覧を参考に、新しい料理のアイデアが生まれることとなれば幸いです。

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